クルーウェル先生は決して優しくは無かったけれど、とてもわかりやすく教えてくれた。

「あっわかりました！ここでこっちの液体を混ぜれば良いんですね！」
「ウェルダン！わかってきたようだな」

クルーウェル先生がニッと笑う。
元から若い先生だけれど、笑うともっと若く見える。

(クルーウェル先生ってよく見るとカッコイイなぁ)

担任教師ではあるが、顔をこんなに近くでまじまじと見たことは無い。

「ん？どうした？手が止まっているぞ？…まさか見惚れていたのか？」

クルーウェル先生はそう言って意地悪そうにニヤッと笑う。
意地悪そうな顔をしても顔が整っているから困ったものだ。

「！？気のせいです気のせいです！ちゃんとします！」

せっかく教えてもらっているのだ、集中しなくては。 「あぁ、その器具は扱いが特殊だな…」

クルーウェル先生の手が器具を持った私の手を掴んだ。
ドキリと心臓が跳ねる。 ……集中しなくてはと思った側から集中できない！！

→