なんてことない日常
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「ゆめみ君!今から帰りか?一緒に帰るか?」
世良ちゃんが声をかけてくる。
彼女達と初めて一緒に帰ったその日から、前よりも喋ることが多くなり、一緒に下校する機会も増えた。
「世良ちゃんと呼んでいいぞ!」と言われ、彼女のことを世良ちゃんと呼ぶようになり、更にその場にいた園子ちゃんと蘭ちゃんのことも流れで名前で呼ぶようになった。彼女達も私のことを名前で呼ぶ。
「うん!帰ろう!」
元気よく応えてみたはいいが、確か今日は園子ちゃんも蘭ちゃんも部活の日だ。
途端に緊張してくる。
実は初めて一緒に帰った時から、私は世良ちゃんのことが好きだ…ラブ的な感情として。
園子ちゃんや蘭ちゃんも一緒にわいわいしてる時なら大丈夫なのだが、世良ちゃんとふたりきりとなると、どうすればいいのかわからない。
「どうした?まさかボクとふたりっきりだから緊張してるのか?」
世良ちゃんがニヤリと笑う
「そんな、まさかぁ!」
彼女の推理は勿論当たっていたのだが、思わず否定してしまう。
一瞬、彼女の顔が悲しそうに見えた…のだが、
「だよな!」
と言いながらいつもの笑顔を見せる
悲しそうに感じたのは気のせいだったのだろうか。
気になりながらも私は彼女と一緒に歩きはじめた。
「世良の姉ちゃん、夢川の姉ちゃんこんにちは!」
道中、前方からコナンくんが話しかけてくる。最初に私の名前を知っていた時は驚いたが、今ではもう慣れてしまった。
「コナンくんこんにちは!」
「今日も元気そうだな、コナン君!」
世良ちゃんが駆け寄って行って抱きつき、片方の手で小さな彼の頭を撫でると、彼は慌てて逃げ出そうとする。
「世良の姉ちゃん!!少年探偵団の皆を待たせてるから、ボクそろそろ行くね!」
最近見慣れた光景を眺めていたら、小さな彼は行ってしまった。
「世良ちゃんはコナンくんが大好きだね」
「ああ、大好きだな!」
そう言って彼女はニカッと笑う。
わかっていることなのに心がズキリと傷む。
彼女のその笑顔に惚れたのに、今はその笑顔を見るのが辛かった。
「なんだ〜?もしかしてコナン君に嫉妬してるのか?」
ニヤニヤと意地悪に笑う彼女の推理はまたも的中している。
何か答えなきゃ…と言葉を探すこの間が不自然でなければ良いのだが。
すると、世良ちゃんが顔を覗き込んできて
「なあ、もしもなんだけどさ。もしも、僕がゆめみ君のことを好きだと言ったらどうする?」
と聞いてくる。
さっきとは違い真剣な顔をしているので、とても茶化せる空気じゃない…。
「そ…それは…嬉しいよ?」
好きな人の好意だ、勿論嬉しいに決まっている。
だがそれは、私が彼女に向ける感情と同じ感情なのだろうか。
「本当か!?なら、僕が付き合ってくれって言ったら付き合ってくれるか?」
「!?え…と……?世良ちゃんが好きなのはコナンくんだよね?」
「ん?なんでコナン君が出てくるんだ?」
「世良ちゃんはコナン君が大好きでしょ?」
「大好きだな、ずっと憧れの人だったから。でもそれは、君に向ける好意とは違う好意だぞ?僕が好きなのはゆめみ君だ!」
「え……?ほんとに?」
答えは決まっている。
「私は世良ちゃんが好きだよ、付き合ってほしい!」 「本当か!?」
世良ちゃんがすごい勢いで抱きついてくる。
「フラれたら立ち直れないと思って、『もしも』と前置きして聞いたけど、聞いて良かったぁ!」
言いながら世良ちゃんは半泣きになっている。
「こんな状態でかっこ悪いけど、改めて…僕はゆめみ君が好きだ!付き合ってほしい!!」
なんてことない日常がこの日から特別な日になった。
〜その頃の蘭〜
「なんだかラブの予感がする…?
友達のラブの予感に敏感な蘭であった。