運命の歯車
あたりがすっかり暗くなった路上で、かすかな光が起こった。
その光の中から、シュウ~と言う音を立て、1人の青年が現れた。
幸いにも彼の姿を目撃した人物はいない。
「・・・・ここまで逃げて来れば大丈夫だろう」
彼は、そう言うと、再び姿を消した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同じ頃1人の高校生ぐらいの女性が夜の道を走っていた。
友達と遊んでいて、すっかり遅くなった為である
家路を急ぐ、ごくごく普通の行動だ。
だが、彼女はいきなり〝何か〟にぶつかった様な衝撃を受け、転んでしまった。
その〝何か〟が、目の前で序々に姿を現し始めた。
それは、先ほど光から現れた青年だが、彼女には何が起こったのかわからなかった。
「ちっ! ぶつかっちまったか・・・」
彼女が混乱している中で、彼は淡々と喋りだした。
「おい、お前 俺にぶつかるなんて、運が悪いな」
「え・・・え?」
「俺にぶつかった事で、〝あがらう者〟が見えるようになっちまったようだな」
「〝あがらう者〟?」
「まっ、害はあまり無いと思うが、念の為にこの鍵を渡しておく。」
そう言って青年は鍵を彼女に渡した。
「後は・・お前の名前を聞いておこう 厄介な事になったら困るしな」
「わ、私? 私は天守 美琴(あまがみ みこと) 貴方は?」
「俺は単なる〝闇〟だ 名前など無い 聞きたい事はそれだけか?」
「あの これどうやって使うの?」
美琴は鍵を手の上に乗せて聞いた。
「ああ、そいつを携帯電話に刺して、〝剣になれ〟って念じてみろよ」
「え!? こんな硬いのに、携帯に差し込めるの?」
「まあ、良いからやってみろよ」
美琴は言われたとおりに携帯電話に鍵を近づけた。
すると、携帯電話に鍵穴が出現し、鍵がぴったりとはまった。
「うわ~ 凄い! 本当に差し込めた!!」
「驚いてる場合じゃないだろ 早く念じてみろよ」
美琴は急かされた為、携帯電話を持ち、剣になれと念じてみた。
するとたちまち、携帯電話が剣へと変化していた。
「今は武器だが、色んな事に使える なくすんじゃね~ぞ」
「分かったわ ありがとう」
美琴は二コリと笑いかけた。
〝闇〟はちょっと動揺したようだが、顔には出さず、また淡々と続けた。
「良いか? そいつは〝あがらう者〟と、接触した時にだけ使うんだぞ?」
「それ以外で使ったらどうなるの?」
「身が滅びる それが怖かったら使わない事だな。」
「わ、分かったわ ところで〝あがらう者〟ってどんなやつらなの?」
「そいつらは・・・・」
まさに、その存在を〝闇〟が言おうとしたまさにその時だった。
〝彼ら〟は何処からか、音も無く現れた。
「っ! ちっ! ここまで追っかけて来やがったか」
「な、何?」
「〝あがらう者〟の中でも、もっとも厄介なやつらだ。」
「このような所におられましたか お探し致しましたぞ。」
「お前らに何を言われようと、俺にはもう関係ない!」
「また、その様な事を・・・ それに、また
この様な者と。」
「美琴は関係ないだろ!」
「困りますな 貴方がいなくなられては」
「言ってろ 俺を追ったって、〝あれ〟は手に入らない。」
「な、なんですと?」
「逃げろ美琴!」
「え?」
美琴が、そう言う前に〝闇〟は美琴の手を取って、逃げ始めた。
これが、物語の序章に過ぎないことを知らずに
その光の中から、シュウ~と言う音を立て、1人の青年が現れた。
幸いにも彼の姿を目撃した人物はいない。
「・・・・ここまで逃げて来れば大丈夫だろう」
彼は、そう言うと、再び姿を消した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同じ頃1人の高校生ぐらいの女性が夜の道を走っていた。
友達と遊んでいて、すっかり遅くなった為である
家路を急ぐ、ごくごく普通の行動だ。
だが、彼女はいきなり〝何か〟にぶつかった様な衝撃を受け、転んでしまった。
その〝何か〟が、目の前で序々に姿を現し始めた。
それは、先ほど光から現れた青年だが、彼女には何が起こったのかわからなかった。
「ちっ! ぶつかっちまったか・・・」
彼女が混乱している中で、彼は淡々と喋りだした。
「おい、お前 俺にぶつかるなんて、運が悪いな」
「え・・・え?」
「俺にぶつかった事で、〝あがらう者〟が見えるようになっちまったようだな」
「〝あがらう者〟?」
「まっ、害はあまり無いと思うが、念の為にこの鍵を渡しておく。」
そう言って青年は鍵を彼女に渡した。
「後は・・お前の名前を聞いておこう 厄介な事になったら困るしな」
「わ、私? 私は天守 美琴(あまがみ みこと) 貴方は?」
「俺は単なる〝闇〟だ 名前など無い 聞きたい事はそれだけか?」
「あの これどうやって使うの?」
美琴は鍵を手の上に乗せて聞いた。
「ああ、そいつを携帯電話に刺して、〝剣になれ〟って念じてみろよ」
「え!? こんな硬いのに、携帯に差し込めるの?」
「まあ、良いからやってみろよ」
美琴は言われたとおりに携帯電話に鍵を近づけた。
すると、携帯電話に鍵穴が出現し、鍵がぴったりとはまった。
「うわ~ 凄い! 本当に差し込めた!!」
「驚いてる場合じゃないだろ 早く念じてみろよ」
美琴は急かされた為、携帯電話を持ち、剣になれと念じてみた。
するとたちまち、携帯電話が剣へと変化していた。
「今は武器だが、色んな事に使える なくすんじゃね~ぞ」
「分かったわ ありがとう」
美琴は二コリと笑いかけた。
〝闇〟はちょっと動揺したようだが、顔には出さず、また淡々と続けた。
「良いか? そいつは〝あがらう者〟と、接触した時にだけ使うんだぞ?」
「それ以外で使ったらどうなるの?」
「身が滅びる それが怖かったら使わない事だな。」
「わ、分かったわ ところで〝あがらう者〟ってどんなやつらなの?」
「そいつらは・・・・」
まさに、その存在を〝闇〟が言おうとしたまさにその時だった。
〝彼ら〟は何処からか、音も無く現れた。
「っ! ちっ! ここまで追っかけて来やがったか」
「な、何?」
「〝あがらう者〟の中でも、もっとも厄介なやつらだ。」
「このような所におられましたか お探し致しましたぞ。」
「お前らに何を言われようと、俺にはもう関係ない!」
「また、その様な事を・・・ それに、また
この様な者と。」
「美琴は関係ないだろ!」
「困りますな 貴方がいなくなられては」
「言ってろ 俺を追ったって、〝あれ〟は手に入らない。」
「な、なんですと?」
「逃げろ美琴!」
「え?」
美琴が、そう言う前に〝闇〟は美琴の手を取って、逃げ始めた。
これが、物語の序章に過ぎないことを知らずに