フォリーシスカルライナー

呼ばれて、一人の青年が王の間へと入ってきた。

緑の瞳。ブルーアッシュの長い髪を靡かせている。

身にまとう羽は、鎧と見紛うほどの銀色――

しかし、よく見れば

そこには微かな赤みが差していた。

青年は王の前まで歩み出ると、

静かに臣下の礼を取り、口を開く。

「お呼びでしょうか」

「ふむ、よく来てくれた」

王は頷き、落ち着いた声で続ける。

「そなたに、頼みたいことがある」

そして――これまでに起きた出来事を、

簡潔に説明した。

話を聞き終えた青年は、

一切表情を変えず、ただ一言答える。

「……それで、この者たちの監視を兼ねて、

同行せよ、ということですね」

「そうだ」

王は頷いた。

「この者たちは、

我らの重要な秘密を知ってしまった」

「そなたに、その役目を任せたい」

「かしこまりました」

即答だった。

その様子に、王は満足そうに目を細め、

二人へと向き直る。

「そういうことだ」

「この者は、ホシリア族の中でも珍しい

代々、我が国を護る騎士を輩出してきた一族の者」

「――アルファッド・ザーディアだ」

「心して、行動するがよい」

「……分かりました」

エルナは、トリークと視線を交わし、そう答えた。

こうして二人は、思いもよらぬ形で

新たな同行者を得ることになった。
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