フォリーシスカルライナー

二人は町で武器や防具を買い揃え、

装備を整えて旅の準備を終えた。

さらに村人たちから、

用心のためだと、いくつかのアイテムと

千デンを受け取る。

「気をつけてな」

「必ず戻ってこいよ」

そんな言葉に見送られ、

エルナとトリークは村を後にした。


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村を出て、しばらく歩いた時だった。

不意に、前方の草むらが揺れる。

「……来る」

現れたのは、デクサルザだった。

ヨーダと呼ばれるこの種は、

オトピチュ周辺に生息している。

巨大な一つ目を持つ、蟲のような姿。

頭部には鋭い角が生えていた。

「早速、出てきたな」

「うん……もう実践だね」

トリークは一歩前に出る。

「俺から行くぜ」

深く息を吸い込み、詠唱を始めた。

「アブレグム・ラージ・コリース・レザ……」

呪文を唱えると、

灰色の髪が、ふわりとわずかに浮かぶ。

「――イグラ・ルテ・ダリア・バム!」

次の瞬間、コリースが成功した証として、

トリークの周囲にバム(火)が集まり始めた。

「すごい……トリーク!成功したよ!」

「あ、ああ……

このまま攻撃すればいいんだよな?」

「たぶん……でも、早くしないと!」

「よし、行くぞ!」

トリークは気合を込め、

ダリアを大きく振り下ろす。

剣に宿ったバムが一体となり、

ヨーダへと攻撃を叩き込んだ。

「ぎゃあああ!」

「効いたぞ!」

だが、ヨーダは倒れない。

「来るよ!反撃――気をつけて!」

「ああ、エルナも――」

言い終わる前に、

ヨーダが勢いよく突進してきた。

「ギャウ!」

「ぐっ……!」

トリークの体が、衝撃で揺れる。

「トリーク!大丈夫!?

今、回復するから!」

「……頼む」

エルナは一歩前に出て、

目を閉じ、呪文を唱える。

「アブレグム・ラージ・コリース・レザ……」

静かに目を開き、

「――イグラ・ジャルム・ウロド!」

詠唱と同時に、どこからともなく

ウロド(水)が現れ、傷口へと染み込み、

痛みを洗い流すように癒していく。

「……助かった」

トリークは立ち直り、剣を構え直した。

「よし、これで最後だ!」

「うりゃあ!!」

再び振るわれたダリアが、

ヨーダを打ち据える。

「ぐわあああ――!」

断末魔を上げ、ヨーダはその場に倒れ伏した。

「……勝った」

「うん!二人で協力して勝てたね!」

トリークは息を整えながら、前を向く。

「よし。この調子で行こう」

「うん!」

二人は気持ちを引き締め、

港へと続く道を急いだ。
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