フォリーシスカルライナー

村長に案内され、

低く造られた、小さくも立派な家の中へ入る。

小さな椅子を指し――

「…座ると、良い」

三人は顔を見合わせ、 静かに腰を下ろした。

村長は、静かに口を開いた。

「…さて。外の者よ。 ここに、何を、求めて、来た?

食料か、あるいは…」

そこで、三人の顔を見渡し ――

「……何か、聞きたい事が、ありそうだな」

エルナは思わず息を飲んだ

そして、恐る恐る口を開いた

「……フォリーシスを、知っていますか?」

その言葉を聞いた村長は 思わず顔をしかめ

「…あの戦いは、我らに、脅威と、苦労を、残した」

「どんな戦いだとか…、記録は残っているんですか?」

「…昔の事、だから、あまり、残って、おらん

だが……我らは、他種族に、一斉に、攻められた――

そう、語り継がれて、おる」

「…何だと?」

アルファッドは眉をひそめ 呟く様に言った

その声に、 エルナがはっと顔を上げる。

「アルファッド……?」
「……違う」 アルファッドは、ゆっくりと首を振った。

「俺が聞いてきた話とは……違う」

部屋の空気が、 わずかに揺らぐ。

村長の目が、 静かに細められた。

「……ほう、外と違う、とは。 なんと、聞いた」

村長の声は静かだったが、

探るような鋭さを帯びていた。

アルファッドは一度だけ目を閉じ、 ゆっくりと口を開く。

「……フォリーシスは、 他種族の争いから身を守るための戦いだった――

そう、聞いている」

部屋の空気が、 ぴたりと止まった。

「……守る、だと」

村長の眉が、 わずかに動く。

「え?どう言う事?」

エルナは思わず声を上げた

だが、 アルファッドはすぐには答えなかった。

視線だけが、 ゆっくりと床へ落ちる。

村長の目が、 静かに細まる。

部屋の空気が、 重く沈んだ。
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