フォリーシスカルライナー

アルファッドに促され、

二人は宿を後にした。

昨日通った道を、今度は王城へ向かって歩く。

二人は、昨日あった出来事を思い出し

見つめ合い、静かに苦笑した。

王城が目前に迫った、その時

後ろから、バタバタと走ってくる音がした。

「ちょっと待ってー」

その声に振り返ると、ラディだった。

「はあ……はあ…… 置いてかないでよ」

「何を言っている」

アルファッドの声は低く、淡々としている。

「今日、王にお会いするのはこの二人だ」

そう言って、エルナとトリークを一瞥する。

「お前は違う」

「え?」

ラディは一瞬きょとんとして、

「……あ、そっか。

普通に考えたら、そうだよね」

そう言って、頭を掻いた。

「でもさ、王様もあたいに会えば

メロメロになって

良かったって思うかもよ?」

冗談めかしながら、ウインクする。

アルファッドは密かに眉間にしわを寄せ

無言で背を向け、歩き始めた。

門の前に立つと、門番へ向き直り、

「王に呼ばれ、伺った。」

そこでチラッとラディを見て

「……だが、急遽同行者が増えた。

通してよいか、確認を願う」

と告げた。

「承知した。 お待ち下さい」

門番はそう言い

一礼し、静かに中へと姿を消した。

暫くして兵士が戻り

「通して良し」

と、短く伝え応接室へと案内した
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