「納沙布岬に行く前に

立ち寄りたい所があるんだけど良いかい？」

「何処寄るんですか？」

「それは着いてからのお楽しみ……ね」

「きっと気に入ると思うよ」

「えー、気になります」

大人の荒井航が運転する車の中で

そんな会話をしつつ

雄大な北海道の景色を眺めていると

とある街のとある場所に着いた

「ここは何処ですか？」

「ここに何があるんですか？」

航達が次々に質問する中

2人が声を揃えて

「「ようこそ、浜中町へ」と、言った

「浜中町？」

「聞いた事無いですけど……？」

「そうだろうね、北海道の人達にとっては有名

なんだけど……ね」

「ちょっと聞くけど『モンキーパンチ先生』

って知ってる？」

「聞いた事あるか？」

「うーん…… ちょっと分からない……」

「やっばりそうなんだね……」

「それじゃあ、『ルパン三世』って知ってる？」

「『名探偵コナン』とコラボしたり、

今だと『マクドナルド』のCMに出てるよ」

「あ、見た事あるかも」

「そうそう、その『ルパン三世』の作者だよ

この町の出身なんだ」

「へー、そうなんだね」

「それで……、申し訳無いんだけど

僕達はここで帰るね」

「明日も仕事だから、ごめんね」

「そうなんですね」

「それじゃあ仕方ないですよね」

「LINEだけでも、連絡先教えて下さい」

「ああ、勿論だよ。」

LINEを6人で交換し、4人は車から降ようとした時

「あ、そうそう

このホテル、予約しておいたから」

と、大人の航が声をかけた

「「「「え？？？？」」」」

4人は一斉に下ろして貰った場所を見た

そこは確かにホテルだった

「そんな事までして頂いて…

何だか申し訳ないです……」

「良いの良いの

もし、僕達が沖縄に行く機会があったら

ガイドしてくれれば良いから」

「分かりました、任せてください！」

そうして2人は帰っていった