主任の名前が変更できます。
1話目 紫陽花と渡り鳥
主任の名前を設定する
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
世界のどこに居ても、太陽は自分に変わらぬ光をくれる。知らない土地で目にするいつもの朝日に安心して1日を始め、月の光の眼差しに癒されて眠る。それが不安定な自分の人生の支えになっていた。
「椛。今日はウズベキスタンに行くぞ」
「お父さん、ウズベキスタンってどこ」
「中央アジアだよ。あそこは星が綺麗だ。良い写真が撮れるぞー」
気分でフラリと旅路は開ける。
父親はフリーのカメラマンで、世界中を自由に旅していた。兄と私を連れて、聞いたこともないような国へ飛び立っていくのが常だった。学校は小学校と中学校は通信教育だった。幼い内から広い世界を見せるために連れて行く方針だったらしい。
知らない土地に着いても1週間後には新しい土地へ発つことが珍しくなかった。もちろんワクワクしなかった訳じゃないけど、どこかで落ち着いて過ごしてみたかった。そういう時、故郷のHAMAを思い出す。
暖かい潮風の向こうからやってくる、金色の太陽。暗く沈む人の前には元気を与えるように、明るくエネルギー溢れる人には背中を押す勇気を授けるように、その太陽はやってきた。
金色の太陽は、世界を駆け巡る。違う土地で逢う度に、私は「また会えたね」と小さく心の中で呟いていた。
もちろん、両親には感謝している。幼い内から多様な価値観や文化に触れてきた経験は、間違いなく私を形作っている。ほぼ毎日、知らない人に会うから、人見知りをすることはなくなった。
旅先で知らない誰かと出会っては、何気ない雑談を楽しんだ。それは旅の情報共有だったり。あるいは感動のお裾分けでもあった。年の離れたバックパッカーと肩を並べて笑い合うことも何回かあったっけ。
でもその代わり、同年代の子と遊べることはあんまり無くて。テレビで見る学校生活は遠いものに思えた。
そんな時、ある事件が起きて彼に出会ったんだ。今でも覚えてる。薄い躰で病的なほど白い顔をした彼の目。その警戒心に満ちた目が、私を射貫いた。
「誰? キミたち」
釣り竿を持った可不可が、鋭い視線をこちらに向けて立っていた。
「椛。今日はウズベキスタンに行くぞ」
「お父さん、ウズベキスタンってどこ」
「中央アジアだよ。あそこは星が綺麗だ。良い写真が撮れるぞー」
気分でフラリと旅路は開ける。
父親はフリーのカメラマンで、世界中を自由に旅していた。兄と私を連れて、聞いたこともないような国へ飛び立っていくのが常だった。学校は小学校と中学校は通信教育だった。幼い内から広い世界を見せるために連れて行く方針だったらしい。
知らない土地に着いても1週間後には新しい土地へ発つことが珍しくなかった。もちろんワクワクしなかった訳じゃないけど、どこかで落ち着いて過ごしてみたかった。そういう時、故郷のHAMAを思い出す。
暖かい潮風の向こうからやってくる、金色の太陽。暗く沈む人の前には元気を与えるように、明るくエネルギー溢れる人には背中を押す勇気を授けるように、その太陽はやってきた。
金色の太陽は、世界を駆け巡る。違う土地で逢う度に、私は「また会えたね」と小さく心の中で呟いていた。
もちろん、両親には感謝している。幼い内から多様な価値観や文化に触れてきた経験は、間違いなく私を形作っている。ほぼ毎日、知らない人に会うから、人見知りをすることはなくなった。
旅先で知らない誰かと出会っては、何気ない雑談を楽しんだ。それは旅の情報共有だったり。あるいは感動のお裾分けでもあった。年の離れたバックパッカーと肩を並べて笑い合うことも何回かあったっけ。
でもその代わり、同年代の子と遊べることはあんまり無くて。テレビで見る学校生活は遠いものに思えた。
そんな時、ある事件が起きて彼に出会ったんだ。今でも覚えてる。薄い躰で病的なほど白い顔をした彼の目。その警戒心に満ちた目が、私を射貫いた。
「誰? キミたち」
釣り竿を持った可不可が、鋭い視線をこちらに向けて立っていた。
1/7ページ