君と愛でる桜【完結】
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会議は順調に進み、定時前には終わった。幾成のフィードバックで会議は締めくくられる。
「本日はいつもよりも20分早く会議が終わりました。お疲れさまです」
「きっと潜が参加してくれたからだな。いつも来てくれると嬉しいんだが」
來人が困ったように腕を組むと、潜はやってられないというように顔を背けた。
「はっ。ごめんだね」
いつもと変わらない光景だ。その光景がいつか変わってくれることを主任は願っていた。外野が迂闊に足を踏み入れられないような事情が、彼らにはある気がする。
主任は、気を取り直して潜に声を掛けた。
「潜さん、行きましょう」
「ああ」
主任は潜に案内されて、川沿いの桜並木へ辿り着いた。燃えるような夕焼けの光を川が照り返す。桜は幽玄な立姿で主任達を待っていた。
はらはらと舞い落ちる桜の雨の中、潜は漆黒の目をこちらに向けた。
「美しいだろう。この世の物とは思えない。やはり桜の下には死体が埋まっているんだ」
潜は幹をじっとりと愛でるように撫でている。その様子は艶めかしく、見ているだけで恥ずかしくなってしまうぐらいだった。
「まさか。怖いこと言わないでくださいよ」
主任は戸惑って、一歩下がった。すると、木の枝が折れた音がした。主任は驚きに身を震わせる。
「おやおや、可愛いねえ。チィツァは。怖くなっちゃったのかい? 安心できるように深く抱きしめてあげようか」
「大丈夫です!」
主任は反射的に拒絶した。彼に身を任せたら、一体どうなってしまうのか……。密かに想像をし、顔が熱くなった主任は話を変えることにした。
「そこにベンチがありますから、座りませんか。ゆっくり桜が見られますよ」
「チィツァが椅子になっても良いんだよ」
「潜さんとちゃんと目を合わせてお話ししたいことがあるんです。ベンチになる訳にはいきません」
「やれやれ」
並んでベンチに座り、主任は話を切り出した。
「最近、Ev3nsはどうですか」
「本日はいつもよりも20分早く会議が終わりました。お疲れさまです」
「きっと潜が参加してくれたからだな。いつも来てくれると嬉しいんだが」
來人が困ったように腕を組むと、潜はやってられないというように顔を背けた。
「はっ。ごめんだね」
いつもと変わらない光景だ。その光景がいつか変わってくれることを主任は願っていた。外野が迂闊に足を踏み入れられないような事情が、彼らにはある気がする。
主任は、気を取り直して潜に声を掛けた。
「潜さん、行きましょう」
「ああ」
主任は潜に案内されて、川沿いの桜並木へ辿り着いた。燃えるような夕焼けの光を川が照り返す。桜は幽玄な立姿で主任達を待っていた。
はらはらと舞い落ちる桜の雨の中、潜は漆黒の目をこちらに向けた。
「美しいだろう。この世の物とは思えない。やはり桜の下には死体が埋まっているんだ」
潜は幹をじっとりと愛でるように撫でている。その様子は艶めかしく、見ているだけで恥ずかしくなってしまうぐらいだった。
「まさか。怖いこと言わないでくださいよ」
主任は戸惑って、一歩下がった。すると、木の枝が折れた音がした。主任は驚きに身を震わせる。
「おやおや、可愛いねえ。チィツァは。怖くなっちゃったのかい? 安心できるように深く抱きしめてあげようか」
「大丈夫です!」
主任は反射的に拒絶した。彼に身を任せたら、一体どうなってしまうのか……。密かに想像をし、顔が熱くなった主任は話を変えることにした。
「そこにベンチがありますから、座りませんか。ゆっくり桜が見られますよ」
「チィツァが椅子になっても良いんだよ」
「潜さんとちゃんと目を合わせてお話ししたいことがあるんです。ベンチになる訳にはいきません」
「やれやれ」
並んでベンチに座り、主任は話を切り出した。
「最近、Ev3nsはどうですか」
