だっこっちゅわ!
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「っちゅわ!」
どうしてこうなったんだろう
「ちよ…助けてくれ。財前が…」
『え、えぇ〜〜〜〜!?!?』
…
青学との合同練習中、
乾特製の[阿呆吐鬼辛(アポトキシン)]とかいう、どっかの迷探偵が小さくなりそうな汁を飲まされた財前くん。
半狂乱になり気を失って、目が覚めたら…
「だっこっちゅわ」
体が縮んでしまっていた。
…いや、縮みすぎでは?
見た目も中身も3.4歳くらいの幼児である。
「おい白石どうすんねん…コ⚪︎ンくんより小さくなってもうとるで」
「どうするも何も…青学もう帰ってしもたしなぁ」
謙也くんと白石くんが真剣に話している間
子守を任された私は、焦っていた。
「うー!だっこ〜!だっこっちゅわ〜」
『ざ、財前くん…私のこと、わかる…?粉羽だよ、粉羽 ちよだよ…』
「粉羽…?」
普段は、後輩と思えないほど冷たくあしらってくる財前くん。
[粉羽さん、球拾いはもうええんでその辺座っとってください、邪魔っすわ]
[え、冷たい?粉羽さんが図々しいだけっすわ]
[粉羽さんって…見た目によらずアホなんすね]
…冷たいというか最後はただの悪口だった気がする。
そんな財前くんが…
「粉羽…ちよ?ちよ!だっこっちゅわ!」
ニコニコと満面の笑みで手を伸ばしてくる小さな体。
…大変可愛いくてよろしい。
『…はぁぁい!ちよだよ!ちよ!!光くぅん!!!だっこしようね〜!』
よいしょと体を持ち上げてあげると、きゃっきゃと満面の笑みで大喜びする。
なんだこの可愛い少年は。
もうずっとこのままでいいんじゃないか…
「やぁーん!!財前くん、小さなってもうたん?か〜わい〜♡」
「小春ぅ!浮気か!死なすど!」
あらぬ考えが頭をよぎっていると
練習の片付けを終えたみんなが、続々と集まってきた。
「…なーぁー。それ誰なん〜?」
「金ちゃん。この子あればい、噂の財前の甥っ子ばい。顔が似とーよ」
「ふむ…金太郎はんより小さいな。」
「おおっ!?財ぜ…」
『ち、違うの!この子財前くん本人なんだよ!』
慌てて財前くんを抱っこしながら説明するが、小石川さんが喋り終わる前だった。
…申し訳ない。
「ちあう、ちあう!」
違う違うと手をブンブン振って、真似をしてくる財前くんも愛らしい。
みんなは飲まずに済んで良かったね、と説明を終えると
焼肉の時の悪夢を思い出させてしまったのか、全員の顔が曇っていた。
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