奪ってもいいですか?
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『財前くん!おはよ!』
「はよっす」
朝10時。
最寄りの駅で待ち合わせをして、電車に乗る
「あ、せや」
『ん?』
「迷子なられたら困るんで、L◯NE交換しときません?」
『はっ!確かに!QR出すね』
全てが口実。全てが策略
地下鉄の窓に映る自分が、とても汚く思えた
汚くなってでも手に入れたい
そう思ってしまった
『もう4月から3年になるし…謙也は進路どうするのかなぁ』
「意外とそういう話しないんすね」
『今はとりあえずテニス!って感じだからね、先のこと考えさせちゃうのって良くないかなって…』
常に相手のことを考えて話しているのがわかる
幸せ者やな、あの人
「着いたんで降りましょ」
地上に上がり、アメ村方面まで歩いていると
粉羽先輩の前に外国人の二人組が現れた
「Excuse me, do you know how to get to the station?」
(すみません、駅までの行き方わかりますか?)
『えっ、えっと…ステーション…?』
「粉羽先輩、こっち」
先輩の手を軽く引いて外国人の相手をする
「Yeah, just go straight and turn right at the second light. The station’s right there.」
(まっすぐ行って、2つ目の信号を右に曲がったところにありますよ)
「Thank you! Your English is great.」
(ありがとう!君の英語すごいね!)
「No problem. Have a nice day.」
(どういたしまして。よい一日を)
外国人はブンブンと大きく手を振って、駅の方面に歩いて行った
『びっくりした…財前くんありがと…すごい英語上手だね!』
「道案内とか簡単な会話くらいはって感じっすね、一瞬怪しい人かと思って焦ったっす」
『焦るって…あ、手』
「あ、すみません」
細い手首を名残惜しそうに手離す
『ううん!すごい助かった、ありがとう!
謙也だったらきっとあたふたしてたよ』
あの人にできないことをしてあげられる
それだけで優越感があった
『あー!ベルトだったんだ〜!』
「デザインはちょっとわかんないんすけど
まぁここら辺なら色々店あるんで」
『すごい助かる、ありがとう!
どれがいいかな…学ランに合うのがいいかな、私服かなぁ〜…』
俺のも選んでください
なんて言ったらどんな顔をするんだろう
『か、買えたぁ〜!!』
「良かったっす」
満面の笑みを前に、ぎこちない愛想笑いを浮かべた
『ほんとありがとう!お礼になんか奢るよ』
要らんっすよ、と言いかけて喉の奥にしまう
「じゃあ…あそこの喫茶店のぜんざいを」
もっと2人で居たいから
「はよっす」
朝10時。
最寄りの駅で待ち合わせをして、電車に乗る
「あ、せや」
『ん?』
「迷子なられたら困るんで、L◯NE交換しときません?」
『はっ!確かに!QR出すね』
全てが口実。全てが策略
地下鉄の窓に映る自分が、とても汚く思えた
汚くなってでも手に入れたい
そう思ってしまった
『もう4月から3年になるし…謙也は進路どうするのかなぁ』
「意外とそういう話しないんすね」
『今はとりあえずテニス!って感じだからね、先のこと考えさせちゃうのって良くないかなって…』
常に相手のことを考えて話しているのがわかる
幸せ者やな、あの人
「着いたんで降りましょ」
地上に上がり、アメ村方面まで歩いていると
粉羽先輩の前に外国人の二人組が現れた
「Excuse me, do you know how to get to the station?」
(すみません、駅までの行き方わかりますか?)
『えっ、えっと…ステーション…?』
「粉羽先輩、こっち」
先輩の手を軽く引いて外国人の相手をする
「Yeah, just go straight and turn right at the second light. The station’s right there.」
(まっすぐ行って、2つ目の信号を右に曲がったところにありますよ)
「Thank you! Your English is great.」
(ありがとう!君の英語すごいね!)
「No problem. Have a nice day.」
(どういたしまして。よい一日を)
外国人はブンブンと大きく手を振って、駅の方面に歩いて行った
『びっくりした…財前くんありがと…すごい英語上手だね!』
「道案内とか簡単な会話くらいはって感じっすね、一瞬怪しい人かと思って焦ったっす」
『焦るって…あ、手』
「あ、すみません」
細い手首を名残惜しそうに手離す
『ううん!すごい助かった、ありがとう!
謙也だったらきっとあたふたしてたよ』
あの人にできないことをしてあげられる
それだけで優越感があった
『あー!ベルトだったんだ〜!』
「デザインはちょっとわかんないんすけど
まぁここら辺なら色々店あるんで」
『すごい助かる、ありがとう!
どれがいいかな…学ランに合うのがいいかな、私服かなぁ〜…』
俺のも選んでください
なんて言ったらどんな顔をするんだろう
『か、買えたぁ〜!!』
「良かったっす」
満面の笑みを前に、ぎこちない愛想笑いを浮かべた
『ほんとありがとう!お礼になんか奢るよ』
要らんっすよ、と言いかけて喉の奥にしまう
「じゃあ…あそこの喫茶店のぜんざいを」
もっと2人で居たいから