【お肉が好き！】

「死にたい」

「始まった」

「私なんてどうせ仕事できないし特技とか才能とかもないし何やってもダメだし死んだ方がマシ」

「よく思いつくな」

「方向音痴だしすぐ病むしブスだし」

「まあそれは、うん」

「スマホ見てないで話聞いて」

「っさいなも〜〜〜〜〜」

「どこ行くの？聞いてくれないの？なんで？私がうざいから？別れたいって思ってる？私なんてやっぱりいらない？？」

「お肉好き？」

「は？」

「好きだよね？お肉食べに行こう。今。ほら立って」

「え？話聞いてた？？今そんな気分じゃないんだけど」

「聞いてた聞いてた耳にタコできるわ。とりあえず一旦肉食おう。気分じゃなくても。そしたらその後いくらでも聞くから。」

「なにそれ…」

「奢るから」

「・・・・・着替えてくる」

「よっしゃ」


end.

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この後泣きながら水商売の人しかいない店内で
夜更けに焼肉がっつくメンヘラと
何も言わずに見守りつつご飯かきこむ彼氏、
めちゃくちゃに生きてる感じするやろ

帰り道には「もうちょっと頑張ってみようかな」って
1ミリくらいは思ってるメンヘラと、
彼女のこんな全力の生き方がほんとは愛おしい彼氏


そんな彼氏ほしいみたいな話笑




2018.6.27
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written by こめい