中学生編
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なんでこんな状況に陥ってるのか、さっぱりわからない。
予選一回戦が終わって、二回戦へと気合いを入れる俺たちに響木監督が一日休みをくれた。
とりあえず、礼生に声を掛けたら意外にもあっさり了承された。
そこまではよかった、ていうか普通だった。
俺の部屋でいろんな話とかして、一緒に去年のアルバム見たりしてただけだった…はず。
なのに、礼生が…俺の肩に頭預けて寝ちゃったんだよなあ。
やっぱ疲れてたのかなあとか思って、視線を移すと礼生の整った顔が眩しすぎて、直視できなかった。
めちゃくちゃドキドキする。
寝息、聞こえてる。
俺の心臓の音、聞こえてたらどうしよう!?
やっぱ虎丸とか豪炎寺とか、一緒に誘えばよかったと今更ながら後悔した。
それから、しばらく俺はドキドキしっぱなしのまま動けずにいた。
そんでもって、一番最初の冒頭の、あの心境に戻るわけで。
なんでこんなドキドキするんだよ。
『ん、ふぅ…』
「!?」
ね、寝言?うわ、びっくりした。
起きたのかと、思った。
今ので、さらに顔の向きが傾いて、首に寝息が当たってくすぐったい。
マジでドキドキして、心臓が爆発しそうだ。
頭おかしくなりそうだ。
よし、もうだめだ。
起こそう、俺が持たない。
…そもそも持たないって、何だ?
あ、そうか。
もしかしなくても、俺って…。
あーそうだ、多分絶対そう。
自覚したらもっとドキドキしてきた。
(あーもう、)
ちらっと、礼生を見れば、タイミング悪くその綺麗な目と目が合った。
あれ、今、起きたのか?
いやでもめちゃくちゃ眠たそう…。ていうか、まだ頭寝てるだろ。
目、とろんってして、か、可愛い、かも。
ずっとドキドキしてて、俺おかしくなってんのかな。
『…まもる、さん』
ぎゅうっと俺の腕に抱きついて、再び目を瞑った礼生が静かに、でも確かにそう言った。
「え、礼生?」
思わず聞き返すと、んーとにわか返事が返ってきた。
まだ夢うつつな、とろんとした目で、俺を見上げてやわらかく、なおかつ可愛く笑って見せた礼生。
…普段と、真逆なんだけど。
沈着冷静でクールで機械ちっくな普段とはホントに真逆。
なんか…いつもよりも、全然幼く見える。
『なあに?』
めっちゃ可愛い。何このよくわからない可愛さ。半端ない破壊力があるんだけど。
べったりくっついて甘えてくる礼生があんまりにも可愛くて、ついつい見惚れてた。
『ねえねえ』
腕を引っ張られて、意識を取り戻した時にはすぐそこに礼生#の顔。
ちゅ、って音がして、俺の唇にやわからい感触。
そのすぐあと、満面の笑みを浮かべて、礼生はまた夢の世界へと旅立った。
(…マジ、反則だろ)
顔に熱が集まるのがわかる。
(こんなんされて、ドキドキしない奴なんか絶対いねえ!)
超ドキドキしすぎて、今にも泣きそうだ。
恋に落ちました。
(…あ、すみません。すっかり寝入って…って何を一人で悶えているんですか)
(何ってお前が…!)
(私が?言いがかりもよしてください。途中からすっかり寝入ってしまって…いつから寝てたんでしょう?)
(え!?マジ?!!)
(…私の寝ている間に何が起こったんです?)
(いい、覚えてないならいい!)
(はあ?)