番外編
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礼生と暮らして、初めての冬。寒さで目を覚ました俺。
隣で寝ていた礼生は知らない間に腕の中に収まっていた。
「…いつの間に、」
腕の中で寝息を立てる礼生は、すっかり安心しきっている。
俺も、このぬくもりがちょうどいい。
何より、俺の服を軽く掴んでいるその手が、仕草が可愛くてしょうがない。
「…よく、我慢できてるよな、俺」
こんなに傍にいるのに、自分の衝動をなんとか抑え込めている。
さすがに、高校生を簡単に食っていいとも思えないし。
こうしてぬくもりに触れられることを、感謝しなくちゃいけない。
「可愛い、」
ぎゅう、と抱きしめれば、俺の胸にすり寄ってくる。
まるで猫のような仕草に心臓を掴まれた。
なんでこんな可愛いんだよ、こいつ。こういうのを、惚れた弱みっていうのかな。
『…ん、』
「礼生?」
…寝言?
寝息に交じって、何か言ってる気がする。
『まも、る、さん…』
よ、呼ばれてる!?なんで無意識でそういうこと言うかな、お前は…!
なんだか無性にドキドキしてきて、どうしよう。
この心臓の音が聞こえてなければいいんだけど。
『…あったかい、』
ぎゅっと抱き着かれて、反射的に抱き返す。え、寝てんの?
本当に…、やばい…どきどきしてる。
何年経っても変わらない。一緒にいればいるほど、好きになる。
毎日、ドキドキしっぱなしだ。
「マジで惚れてる、」
こんなにも好きなのに、まだまだ好きになり続けてる。
好き、大好き、じゃ足りない。恥ずかしいけど、愛してる。
でも、言葉じゃ全然足りてない。
抱きしめて、髪を撫でながら、礼生の額に口付けた。
今はこれで我慢する。
大好きって、想いだけで傷つけたくはないから。
「俺もあったかいよ、」
そう言って、抱きしめたまま、俺も目を閉じた。
礼生のぬくもりを感じたまま、眠りにつく。
こういうのを、幸せって言うんだよな。
ほんとにあったかくて、幸せだ。
この幸せを、俺は守りたい。
君のぬくもり
(…あれ、なんでこんな近くに、)
(…すーすー)
(あたたかい、もう少し寝てましょうか)
fin
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