中学生編
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俯く俺に、優しい声が降ってくる。
『もう一度、ちゃんと言ってくれますか』
「…ちゃんと?」
『ええ、あんなどさくさまぎれの告白なんて酷いじゃないですか』
くすくすと微笑う礼生は、俺よりも年下のはずなのにずっと大人っぽい。
可愛いのに、すごくかっこよくて、どんどん惹かれていく。
あ、そっか、俺は礼生のことマジですっげえ好きなんだ。
礼生は俺の言葉を待ってる。
「礼生、俺…俺、お前のこと、が、」
心臓がバクバク言ってる。
口から心臓吐き出しそうなくらい、ドキドキして、おかしくなりそうだ。
「俺、お前が好きだ!」
ぎゅっと目を瞑って勢いで叫んだ。
恐る恐る目を開けると、優しく微笑んでくれる礼生。
『…私も、貴方が好きです』
「え、」
『貴方が好きなんです、』
「…嘘、」
『最初は、ただの憧れだったんです…私、貴方がKFCの子たちと遊び半分に練習してる頃から知ってました』
「え、ええ!?」
『まあ、そうでしょうね…』
少し照れくさそうに、はにかんで、礼生は続ける。
『サッカーと、まっすぐ向き合う貴方に憧れて、惹かれはじめて、自分でも戸惑いました。いつも、素っ気ない態度の自分に、貴方はいつも明るく声をかけてくれてくれたのが嬉しいのに、どうしてもキツイ言い方になってしまって何度も後悔して…なんて、言ったら、」
「礼生、」
『え、んん、んぅ、ふっ』
「そんなこと言われたら、もう無理、我慢なんかできない」
無理やり唇を塞いで、そのまま押し倒した。
流石は保健室のベッド。
枕にぽふん、と礼生が倒れこむと、ふかふかだから重みで身体が沈んだ。
礼生の腕を押さえつけて、何度も何度もキスをした。
『ん、ちょ、きゃ、ぷ…てん、』
「守」
『えっ、んっ、あ、』
「守、だよ」
『まも、る…さん』
「そうやって、名前呼んでくれないか?」
『…はい、』
はあ、と吐く礼生の息さえ、欲しい。
貪欲になってく自分に苦笑い。
まるで発情期の獣みたいだ。
自分がさっきまで泣いてたなんて、思えないほど、礼生を求めて、その唇を貪って。
自分でも吃驚するくらい、低い声が出た。
「礼生、好きだ」
『はい、』
「もう駄目、全然止められない」
『ここ、保健室です、よ?』
「知ってる」
『先生、戻ってきます』
「うん」
『…まもる、さん』
「なに?」
『腕、痛いです』
「ごめん、無意識」
『あの、』
「ん?」
『そんなに、がっつかれると…息苦しいです』
「ほんと、ごめん…余裕なくなるくらい、お前に惚れてるんだ」
顔を真っ赤にして、視線をそらされた。
「目、逸らすなよ」
『…恥ずかしいこと、言うからです』
「俺の方が恥ずかしいんだけど」
『そう、ですけど…』
「でもさ、もう恥ずかしがんなくても、いいんだよな?」
『え、』
もう一度口づけて、金の髪を撫でた。
「俺たち、恋人、だろ?」
恥ずかしそうに顔を赤らめて、でも口元は笑ってる。
『はい』
頭を撫でると、気持ちよさそうに目を細める。
「一緒に帰るか」
『はい』
「送ってく」
『家、反対方向ですよ?』
「いいよ、俺がそうしたいから」
『…遠回り、です』
「うん、その分一緒にいれる」
『…貴方には適いませんね』
「俺も、お前には適わないよ」
ドキドキする。
だけど、今までと違う。
違うのは、君のドキドキも一緒に感じるから。
繋がる、心音
(もう一回だけ、キスしていい?)
(…さ、最後、ですよ?)
(ありがと、大好き)