男主/影山の息子
FFIアジア予選編
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ある日、学校に見知らぬ親子が学校に来ていた。
その親子は同じ紫色の髪。娘さんは僕らと同じ歳くらいで守の知り合らしい。
お父さんの方はじっと僕を見て、そのまま去っていってしまった。
そんなことがあった数日後、僕は響木監督に呼ばれ雷雷軒へと足を運ぶ。
『響木監督ー』
「おう、来たか」
出迎えてくれた響木監督は客席に座って新聞を読んでいた。
「最近、向こうの調子はどうだ?」
向こうというのはお日さま園のことだ。
僕は部活をちょこちょこ休んで、お日さま園に出向くことが増えた。
ヒロトたちとサッカーをしに、ついでにみんなの様子を見に行く。
『そうですね…みんな、いつも楽しそうにサッカーしてますよ』
「そうか、そりゃあよかったな」
にっと笑って新聞を折り畳んで、机に置いた。
でも、それを聞くのなら部活の時でもいいはずだ。
他に何か呼んだ理由があると思う。
『ところで、監督』
「あぁ、今日の用件だろう?」
『は、はい』
「実はな…」
監督の声音が急に重くなる。
「お前に手伝ってほしいことがある」
そう言った監督は僕にことの経緯を簡単に話した。
それは守たちの新たな挑戦を意味していた。
『飛鷹征矢を頼むって…』
ある日偶然出会った、響木監督と飛鷹。
飛鷹はサッカーを諦めた僕を傍に置いてくれた不良少年だ。
その飛鷹が代表に選ばれた場合を僕に彼を頼むという。
「飛鷹をお前に頼む。不良という道からサッカーへ戻って来たお前に」
サングラスの奥で監督の瞳は真剣みを帯びる。
本気で飛鷹を思ってのことだろう。
「まだまだ素人だが、力は本物だ」
『…そう、ですか』
驚いたように言った僕に、監督は陽気に笑った。
「お前にも今度会わせる」
『わかりました』
飛鷹の件は了承して、僕はFFIについて話を聞いた。
代表選手候補の選出の手伝いをすることになった。
僕もこんな大きな仕事を手伝わせてもらえると思ってなかった。
雷門に来てから色々あったけど、本当にここでは夢や希望を貰っている。
『手伝い頑張りますよ、監督』
「あぁ、期待してるぞ」
僕はにっと笑って、雷雷軒を後にした。
まっすぐ家に帰るわけでもなく、僕は稲妻町を歩き回る。
『飛鷹か…随分会ってないな』
じーちゃんが死んで、不良をやめてから会ってない。
不良のリーダー・蹴りのトビー。
監督からその事実はみんなには言うなと言われた。
サッカーを諦めた僕を傍に置いてくれた。
一緒に暴れまわった、“昔の仲間”だ。
その飛鷹がサッカーをしだしたって言うのは正直意外だった。
『…元気、なんだろうな』
彼とは一緒に喧嘩をした。
同じように傷を作って、鋭いナイフのような眼光をしていた。
たまに僕は歌を歌って、飛鷹や舎弟たちはそれを聴いてくれた。
『あのリーゼントのままなのかな』
ぼーっと歩いていると、いつの間にか商店街まで来ていた。
そうだ、ここまで来たらあいつのいそうな場所に行ってみよう。
僕は飛鷹を探して歩いた。
すると見覚えのある紫のリーゼントを見かけた。
慌てて、僕は追いかける。
もう少しで追いつく、それくらいの距離で叫んだ。
『トビーっ』
ゆっくりガンをきかせて振り返る飛鷹。
僕の姿を見て、一瞬眉間に皺を寄せ、はっと気付いたらしい。
彼の口がゆっくりと開いた。
「… グレ、なのか?」
その問いに僕はすぐに頷いた。
これが、僕達二人の再会だった。
