男主/影山の息子
驚異の侵略者編
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目覚めると、そこは真っ暗で小さい部屋だった。
きっと、小さな倉庫か何かなんだろう。
ダンボールがたくさん積まれている。
『…っ、ぃ…痛っ、痛ぃ…』
佐久間の皇帝ペンギン1号が相当効いている。
ぶち当てられた腹部が痛い。
痛みで動きが鈍ってしまっている。
立とうと思っても、痛みで力が入らず床に身体を叩きつける。
『痛っ…しっ、ぱい……』
今ので全身を床に打ち付けてしまった。
とてつもなく、痛い。
なんで、こんなところにいるんだろう…
父さんのことだから、海にでも投げ出されるかと思った。
…違う、何か意味があって僕はここにいる。
絶対に有人たちを、雷門イレブンを呼び寄せるはずだから。
『でき、れば…来、ない、で…』
ここで言ったところで有人や守には聞こえない。
ホント、何やってるんだ…僕は。
動けなくても、意地でも何かしなくちゃ。
そう思った時…僕の目には白と黒のコントラストが映った。
案外、ロックが軽かった倉庫。
外から掛けられたロックは何度目かの僕のシュートで耐え切れずに破損した。
『父さんのだし…いっか、壊れても』
壁にもたれて何とか立っている状態の僕。
とりあえず、身の確認を取る。
身包みは剥がされていないし、携帯や財布も無事だ。
…携帯が取られていないのが不思議だ。
鬼瓦さんに緊急コールを掛けて、電源を切る。
まず、どこへ行けばいいものか。
そう言えば、ここはエイリア学園と連絡を取っている。
だったら、何か情報があるのかもしれない。
「…時雨」
びくっと肩が震える。
振り返ると、そこには源田が立っていた。
『げ、んだ…』
源田は何も言わずにただ僕を見つめていた。
さっき、勝負をした時とは違う雰囲気の源田。
今の源田は地区大会決勝の時の、いつもの源田に思えた。
彼は何を思ったのか、僕に告げた。
「総帥の部屋はあっちだ、行きたければ行けばいい」
『…なん、で』
「特に意味は無い」
(ただ俺は、一人で俺達に立ち向かうお前を純粋に凄いと思ってしまった…)
それだけ言って、源田はどこかに消えて行った。
…源田、本当は力が欲しかったんじゃないんだね。
また、有人とサッカーしたかったんだ…きっと。
源田の言う通り行くと、帝国の時と同じようにあの部屋がある。
僕は重たい身体を意地で動かす。
あの部屋の扉が開いた。
『父さんっ!!』
部屋に足を踏み込めば、同じようにコンピューター画面を見つめる父さんがいた。
その横には不動が立っている。
彼は悪ふざけなのか、短く口笛を吹いた。
「へぇ、よく出てきたな」
『…閉じ込めといて、よく言うよね』
あぁ、身体が痛い。
きっと、昔の僕ならこんなとこ…来ないだろうな。
「何度でも甦るのは、私の血かもしれんな…」
『父さん、もうやめようよ…こんなサッカー楽しくない!!』
「楽しいサッカーか…」
父さんはそう呟いてくつくつと笑う。
嫌な笑みを浮かべ、立つ不動。
「響木や円堂たちに感化されたな、時雨」
『…それが悪いことだとは、思わない』
「本当に、お前も鬼道も…作品としては最高だった」
父さんは未だ、不気味に笑いながら画面を見ている。
不動が僕に画面を指差して、「見てみろよ」と口パクした。
画面に視線を移すと、そこには雷門と真・帝国がフィールドに並んでいた。
僕はどれだけ倒れていたのか。
みんながここにいる、と考えて一日はあそこにいたことになる。
僕は画面に釘付けになっていた。
『…みんな、ゆ、うと……』
そんな僕に父さんは振り返りもしないで言った。
「どうだ、時雨。お前にもう一度チャンスをやろう」
『…チャンス?』
「あぁ、もう一度私の許に戻ってくる気はないか?」
不動が隣でにたにた笑っている。
この状況を楽しんでいるとしか思えない。
父さんはにぃとヒールに笑う。
『僕はもう、父さんの指示には従わない。
みんなと自分達の力と絆を信じて、戦うと…守ると決めた』
「それは残念だ、ここで鬼道たちが潰されるのを見ていればいい」
『それも断る!!僕は、みんなと戦うって…守るって今言っただろ!!』
壁をがんっと勢いよく叩きつける。
感情が高ぶって、怒りが湧き起こってきた。
不動は僕の横をすっと通り過ぎた。
通り過ぎる瞬間、「先行くぜ」と呟いた。
僕もすぐにみんなのところに行かなくちゃいけない。
でも、父さんに言っておかなくちゃダメだ。
『僕も、有人も、父さんの作品なんかじゃない…一人の人間だ』
それだけ言って、僕は父さんの部屋を後にした。
僕がグラウンドに着いたとき、既に佐久間が皇帝ペンギン1号を打っていた。
守はそれを止める事ができずに先取点を与えてしまう。
有人の「禁断の技」ということにみんなの表情は強張っていた。
「鬼道、禁断の技ってどういうことだ?」
「あれは…」
『使用者の身体を根本から壊してしまう技だよ、守』
僕がピッチに入っていくと、みんなは驚いた顔で僕を見た。
有人が僕の肩を掴んだ。その手は震えている。
「時雨、どうしてお前が…」
『…二人を助けようとここに来たら、
皇帝ペンギン1号を喰らって閉じ込められてた。
ごめん、有人。全然、役に立たなかったんだ…、僕は』
「…お前はいつも一人で無茶をする、俺達がいるだろう」
『不動にね、口止めされてたんだ。
口外したら…二人に何が起こるかわからないって』
「…そうか」
僕がそう言うと、有人は悔しそうに俯いた。
有人だって、二人をこんな目に遭わせたことが悔しいんだろう。
『有人、僕もピッチに立たせて…
一人じゃ止められなかったけど、みんなとなら。
って、これじゃあ…守の受け売りだよね』
「いいんじゃないか、雷門らしくて」
有人の言葉聞いて、守を見る。
すると、いつもの笑顔でにかっと笑った。
僕は春奈から鎮痛剤を貰って、口に放り込む。
今日のポジションは鉄平の場所。
DFを固め、佐久間にボールを渡さないという作戦に決まった。
『佐久間も源田も禁断の技を使ってくる…
有人、無闇にシュート打ってもダメだよ』
「…源田も、か…」
行き詰る雷門。
ボールは渡せないが、同時に攻撃もできない。
試合をしていく中でダメージが抜けないのは守だけじゃない。
技を使っている佐久間も源田も消耗は激しい。
有人と不動が競り合って、二人がボールを弾いたところでホイッスル。
リードされたまま、前半が終わった。
試合中止を提案するみんなに瞳子監督の指示が突き刺さる。
「勝つためのプレー」、それが監督命令。
言い方は悪いけど、でもそれしかない。
「試合を続けよう…」
『有人の言う通りだよ、ここで辞めても意味は無い』
この試合でしか救えない。
だって、試合を中止しても父さんに二人を渡すことになってしまう。
一体…父さんは何がしたい?
何の意図があって、僕らを戦わせている?
わからない、それでも…サッカーで伝えるしかない。
行き詰る僕らに士郎君が言う。
技を出す暇がない程凄いシュートを打つ、と。
竜吾も一哉も、みんなが協力してくれる。
勝つしか、救い出す方法は無い。
後半、士郎君の勢いは凄かった。
それに対応している竜吾も凄い、息が合っている。
竜吾が必殺技でパス、士郎君がシュートを決めてしまった。
『…本当に技を、出す前に…』
思っていた以上に士郎君は凄いストライカーだ。
修也のいない穴をよく、埋めてくれている。
これで、同点に追いついた。
でも、不動のスライディングカットで竜吾が倒れる。
意図的だけど、言い切れないから性質が悪い。
このままだと竜吾まで、病院行きになる。
「時雨…」
『…何、竜吾』
「吹雪にアシストを頼む。これはお前じゃなきゃ頼めねぇ」
動けなくてもピッチに立つと決めた竜吾。
だったら、影である僕が代わりに戦う。
『わかった、無理したらダメだよ』
「おう、本当にすまねぇ…頼んだぞ、時雨、吹雪」
僕は黙ってこくりと頷き、士郎君はにっと笑った。
その後も、竜吾はピッチに立つも動くことはできなかった。
なかなか進まない試合。
不動のパスから、再び佐久間の皇帝ペンギン1号。
有人と守の二人掛かりでなんとか止めた。
これで2回も技を使用した佐久間の身体は限界だ。
3度目の皇帝ペンギン1号を、まさかの竜吾が意地で止めた。
もう、竜吾の足だって限界だって言うのに。
そして、佐久間もまた試合終了の笛と共に崩れ落ちた。
源田は佐久間を抱きかかえ、何度も名前を呼んでいた。
それは、悲痛な叫び声だった。
僕は不動を追って、父さんの部屋に駆け込んだ。
そこで聞こえてきたのは父さんを利用していた不動だったが、結局父さんに利用されてしまったらしい。
『父さんの言う一流は間違ってる!!
常に勝利をすることが、そんなことが全てじゃないっ』
「…やはり、最高の作品と二流は違う」
そう言って、父さんは僕の襟首を引っ張り捕まえる。
抵抗しても全く通用せず、父さんの椅子は潜水艦の上に上がって行った。
もちろん、腕に僕を抱きかかえたまま。
ここで久々に父さんの悪意と、憎しみを直に感じる。
その後すぐ、ここに青いマントを翻し彼がやって来た。
きっと、小さな倉庫か何かなんだろう。
ダンボールがたくさん積まれている。
『…っ、ぃ…痛っ、痛ぃ…』
佐久間の皇帝ペンギン1号が相当効いている。
ぶち当てられた腹部が痛い。
痛みで動きが鈍ってしまっている。
立とうと思っても、痛みで力が入らず床に身体を叩きつける。
『痛っ…しっ、ぱい……』
今ので全身を床に打ち付けてしまった。
とてつもなく、痛い。
なんで、こんなところにいるんだろう…
父さんのことだから、海にでも投げ出されるかと思った。
…違う、何か意味があって僕はここにいる。
絶対に有人たちを、雷門イレブンを呼び寄せるはずだから。
『でき、れば…来、ない、で…』
ここで言ったところで有人や守には聞こえない。
ホント、何やってるんだ…僕は。
動けなくても、意地でも何かしなくちゃ。
そう思った時…僕の目には白と黒のコントラストが映った。
案外、ロックが軽かった倉庫。
外から掛けられたロックは何度目かの僕のシュートで耐え切れずに破損した。
『父さんのだし…いっか、壊れても』
壁にもたれて何とか立っている状態の僕。
とりあえず、身の確認を取る。
身包みは剥がされていないし、携帯や財布も無事だ。
…携帯が取られていないのが不思議だ。
鬼瓦さんに緊急コールを掛けて、電源を切る。
まず、どこへ行けばいいものか。
そう言えば、ここはエイリア学園と連絡を取っている。
だったら、何か情報があるのかもしれない。
「…時雨」
びくっと肩が震える。
振り返ると、そこには源田が立っていた。
『げ、んだ…』
源田は何も言わずにただ僕を見つめていた。
さっき、勝負をした時とは違う雰囲気の源田。
今の源田は地区大会決勝の時の、いつもの源田に思えた。
彼は何を思ったのか、僕に告げた。
「総帥の部屋はあっちだ、行きたければ行けばいい」
『…なん、で』
「特に意味は無い」
(ただ俺は、一人で俺達に立ち向かうお前を純粋に凄いと思ってしまった…)
それだけ言って、源田はどこかに消えて行った。
…源田、本当は力が欲しかったんじゃないんだね。
また、有人とサッカーしたかったんだ…きっと。
源田の言う通り行くと、帝国の時と同じようにあの部屋がある。
僕は重たい身体を意地で動かす。
あの部屋の扉が開いた。
『父さんっ!!』
部屋に足を踏み込めば、同じようにコンピューター画面を見つめる父さんがいた。
その横には不動が立っている。
彼は悪ふざけなのか、短く口笛を吹いた。
「へぇ、よく出てきたな」
『…閉じ込めといて、よく言うよね』
あぁ、身体が痛い。
きっと、昔の僕ならこんなとこ…来ないだろうな。
「何度でも甦るのは、私の血かもしれんな…」
『父さん、もうやめようよ…こんなサッカー楽しくない!!』
「楽しいサッカーか…」
父さんはそう呟いてくつくつと笑う。
嫌な笑みを浮かべ、立つ不動。
「響木や円堂たちに感化されたな、時雨」
『…それが悪いことだとは、思わない』
「本当に、お前も鬼道も…作品としては最高だった」
父さんは未だ、不気味に笑いながら画面を見ている。
不動が僕に画面を指差して、「見てみろよ」と口パクした。
画面に視線を移すと、そこには雷門と真・帝国がフィールドに並んでいた。
僕はどれだけ倒れていたのか。
みんながここにいる、と考えて一日はあそこにいたことになる。
僕は画面に釘付けになっていた。
『…みんな、ゆ、うと……』
そんな僕に父さんは振り返りもしないで言った。
「どうだ、時雨。お前にもう一度チャンスをやろう」
『…チャンス?』
「あぁ、もう一度私の許に戻ってくる気はないか?」
不動が隣でにたにた笑っている。
この状況を楽しんでいるとしか思えない。
父さんはにぃとヒールに笑う。
『僕はもう、父さんの指示には従わない。
みんなと自分達の力と絆を信じて、戦うと…守ると決めた』
「それは残念だ、ここで鬼道たちが潰されるのを見ていればいい」
『それも断る!!僕は、みんなと戦うって…守るって今言っただろ!!』
壁をがんっと勢いよく叩きつける。
感情が高ぶって、怒りが湧き起こってきた。
不動は僕の横をすっと通り過ぎた。
通り過ぎる瞬間、「先行くぜ」と呟いた。
僕もすぐにみんなのところに行かなくちゃいけない。
でも、父さんに言っておかなくちゃダメだ。
『僕も、有人も、父さんの作品なんかじゃない…一人の人間だ』
それだけ言って、僕は父さんの部屋を後にした。
僕がグラウンドに着いたとき、既に佐久間が皇帝ペンギン1号を打っていた。
守はそれを止める事ができずに先取点を与えてしまう。
有人の「禁断の技」ということにみんなの表情は強張っていた。
「鬼道、禁断の技ってどういうことだ?」
「あれは…」
『使用者の身体を根本から壊してしまう技だよ、守』
僕がピッチに入っていくと、みんなは驚いた顔で僕を見た。
有人が僕の肩を掴んだ。その手は震えている。
「時雨、どうしてお前が…」
『…二人を助けようとここに来たら、
皇帝ペンギン1号を喰らって閉じ込められてた。
ごめん、有人。全然、役に立たなかったんだ…、僕は』
「…お前はいつも一人で無茶をする、俺達がいるだろう」
『不動にね、口止めされてたんだ。
口外したら…二人に何が起こるかわからないって』
「…そうか」
僕がそう言うと、有人は悔しそうに俯いた。
有人だって、二人をこんな目に遭わせたことが悔しいんだろう。
『有人、僕もピッチに立たせて…
一人じゃ止められなかったけど、みんなとなら。
って、これじゃあ…守の受け売りだよね』
「いいんじゃないか、雷門らしくて」
有人の言葉聞いて、守を見る。
すると、いつもの笑顔でにかっと笑った。
僕は春奈から鎮痛剤を貰って、口に放り込む。
今日のポジションは鉄平の場所。
DFを固め、佐久間にボールを渡さないという作戦に決まった。
『佐久間も源田も禁断の技を使ってくる…
有人、無闇にシュート打ってもダメだよ』
「…源田も、か…」
行き詰る雷門。
ボールは渡せないが、同時に攻撃もできない。
試合をしていく中でダメージが抜けないのは守だけじゃない。
技を使っている佐久間も源田も消耗は激しい。
有人と不動が競り合って、二人がボールを弾いたところでホイッスル。
リードされたまま、前半が終わった。
試合中止を提案するみんなに瞳子監督の指示が突き刺さる。
「勝つためのプレー」、それが監督命令。
言い方は悪いけど、でもそれしかない。
「試合を続けよう…」
『有人の言う通りだよ、ここで辞めても意味は無い』
この試合でしか救えない。
だって、試合を中止しても父さんに二人を渡すことになってしまう。
一体…父さんは何がしたい?
何の意図があって、僕らを戦わせている?
わからない、それでも…サッカーで伝えるしかない。
行き詰る僕らに士郎君が言う。
技を出す暇がない程凄いシュートを打つ、と。
竜吾も一哉も、みんなが協力してくれる。
勝つしか、救い出す方法は無い。
後半、士郎君の勢いは凄かった。
それに対応している竜吾も凄い、息が合っている。
竜吾が必殺技でパス、士郎君がシュートを決めてしまった。
『…本当に技を、出す前に…』
思っていた以上に士郎君は凄いストライカーだ。
修也のいない穴をよく、埋めてくれている。
これで、同点に追いついた。
でも、不動のスライディングカットで竜吾が倒れる。
意図的だけど、言い切れないから性質が悪い。
このままだと竜吾まで、病院行きになる。
「時雨…」
『…何、竜吾』
「吹雪にアシストを頼む。これはお前じゃなきゃ頼めねぇ」
動けなくてもピッチに立つと決めた竜吾。
だったら、影である僕が代わりに戦う。
『わかった、無理したらダメだよ』
「おう、本当にすまねぇ…頼んだぞ、時雨、吹雪」
僕は黙ってこくりと頷き、士郎君はにっと笑った。
その後も、竜吾はピッチに立つも動くことはできなかった。
なかなか進まない試合。
不動のパスから、再び佐久間の皇帝ペンギン1号。
有人と守の二人掛かりでなんとか止めた。
これで2回も技を使用した佐久間の身体は限界だ。
3度目の皇帝ペンギン1号を、まさかの竜吾が意地で止めた。
もう、竜吾の足だって限界だって言うのに。
そして、佐久間もまた試合終了の笛と共に崩れ落ちた。
源田は佐久間を抱きかかえ、何度も名前を呼んでいた。
それは、悲痛な叫び声だった。
僕は不動を追って、父さんの部屋に駆け込んだ。
そこで聞こえてきたのは父さんを利用していた不動だったが、結局父さんに利用されてしまったらしい。
『父さんの言う一流は間違ってる!!
常に勝利をすることが、そんなことが全てじゃないっ』
「…やはり、最高の作品と二流は違う」
そう言って、父さんは僕の襟首を引っ張り捕まえる。
抵抗しても全く通用せず、父さんの椅子は潜水艦の上に上がって行った。
もちろん、腕に僕を抱きかかえたまま。
ここで久々に父さんの悪意と、憎しみを直に感じる。
その後すぐ、ここに青いマントを翻し彼がやって来た。