男主/影山の息子
FF編
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前半は両者無得点のまま終了。
まるで、攻めて来る気がない秋葉名戸。
正直、やる気があるのかも怪しい所だけど。
『…うーん』
「どうした、時雨」
『染岡。前半を無駄に費やした理由が気になって』
「別に悩むほどのことじゃねーだろ」
『でも、行動にはきっと理由があるから』
「そういや…」
染岡が黙る。
どうやら、一緒に考えてくれているらしい。
「やっぱ、試合の中で見つけるしかねーな」
『うん、きっと攻略法は簡単なんだ。
それに気付くのに、時間がかかるまるでゲームみたいなんだよ』
「とりあえず、油断するなよ」
『修也』「豪炎寺」
「頑張ってくれ、2人とも」
修也はベンチで何も出来ない。
だから、僕らに託してくれている。
『よし、行こう』
「あぁ」
後半は秋葉名戸のキックオフ。
後半、突然秋葉名戸の動きが活性化した。
ということは…
『体力の温存!?』
「そういうことか…」
ペースを乱され、先取点を取られてしまった。
反撃する雷門。みんなのシュートは土煙の仲に消されてしまう。
『…ゴールを外す?』「あの土煙…」
僕と目金の考えが交差する。
これは、もしかして…
『染岡、シュートを打ったらダメだ!!』
「何!?」
「時雨君!!」
染岡がボールを奪われ、僕が取り返す。
その間に目金の声が土煙の中から聞こえる。
シュートが入らなかったのは、ゴールをずらしていたからだった。
僕のスローイングはもちろん、目金に渡った。
『行くよ、目金!!』
「はいっ!!」
目金はボールを受け、走り出した。
目金は秋葉名戸の部員たちを説得しながら、ドリブルで進む。
やっぱり、このチームは目金失くして攻略不可能なんだ。
「時雨君、シュートを!!」
『行くよ、目金!!』
目金からのパス。
雷門に来てから、初めて打つシュート。
もう、帝国学園の女帝じゃない…僕自身のシュート。
『スプラッシュ・レイン!!』
激しい雨が吹きつける。
それでも、ゴールずらしをするGK。
目金が飛び上がって、ヘディングで軌道を変えた。
「こ、これぞ…スプラッシュ・メガネ」
そう言いながら、目金は倒れた。
ようやく、1点を入れることが出来た。
しかし、やっぱりさっきのヘディングが聞いたのか担架で運ばれていった。
『ナイスだったよ、目金』
「君もいいシュートでした、時雨君」
そして、秋葉名戸の面々はまともにサッカーをする気になったらしい。
これも目金のお陰だと思う。
試合終了目前、染岡のドラゴンクラッシュで勝利を収めた。
準決勝から何日か経って、修也も復活した。
全員で決勝へ向けての練習が行われている。
部活の後、修也と一緒に帰る。
いつの間にかそれが日課になっていた。
『足、治ってよかったなあ』
「あぁ、なんだかもどかしくて仕方がなかった」
『まぁ、確かに』
そう言って、へらへらと笑うと修也は僕の頭をぽんぽんと叩いた。
最近、頭を撫でてくれたりとかいうことが多くなった気がする。
気のせい、かな…?
「それより、決勝は大丈夫なのか?」
『…あぁ、対戦相手のこと』
「次はあの帝国だ。お前、倒れるんじゃないか?」
修也の言う通り、僕は倒れるかもしれない。
あるいは…僕の中の“女帝”がひょっこり現れて、暴走するかもしれない。
『ねぇ…修也』
不意に立ち止まって、修也を呼び止めた。
修也は僕を振り返った。
『僕が倒れたら、前みたいに支えてくれる?』
「当たり前だ」
即答で修也は答えた。
『じゃあ、帝国時代の僕に戻ったら…
修也は…僕を、今の僕を呼び戻してくれる?』
「当然だ。俺は今、お前と…雷門の影山時雨と一緒にサッカーしてるんだ。
俺は今のお前とサッカーがしたい、だから何度でもお前のことを呼び戻す…俺の傍に」
『…修也』
真剣な修也の瞳に嘘はなかった。
「俺、いつの間にかお前がいるのが当たり前だと思ってた」
『……?』
「でも、去年だったら考えられないことなんだって思ったら…
雷門へ来て、お前とまたサッカー始めてよかったって思うんだ」
そんな風に思ってくれてたんだ。
嬉しくて、僕の頬を涙が伝う。
『ありがと、修也』
「泣くなよ…俺、時雨には笑っててほしい」
『うん、うん。ありがと』
(俺はいつからか、お前の笑顔が頭を離れないんだ)
まるで、攻めて来る気がない秋葉名戸。
正直、やる気があるのかも怪しい所だけど。
『…うーん』
「どうした、時雨」
『染岡。前半を無駄に費やした理由が気になって』
「別に悩むほどのことじゃねーだろ」
『でも、行動にはきっと理由があるから』
「そういや…」
染岡が黙る。
どうやら、一緒に考えてくれているらしい。
「やっぱ、試合の中で見つけるしかねーな」
『うん、きっと攻略法は簡単なんだ。
それに気付くのに、時間がかかるまるでゲームみたいなんだよ』
「とりあえず、油断するなよ」
『修也』「豪炎寺」
「頑張ってくれ、2人とも」
修也はベンチで何も出来ない。
だから、僕らに託してくれている。
『よし、行こう』
「あぁ」
後半は秋葉名戸のキックオフ。
後半、突然秋葉名戸の動きが活性化した。
ということは…
『体力の温存!?』
「そういうことか…」
ペースを乱され、先取点を取られてしまった。
反撃する雷門。みんなのシュートは土煙の仲に消されてしまう。
『…ゴールを外す?』「あの土煙…」
僕と目金の考えが交差する。
これは、もしかして…
『染岡、シュートを打ったらダメだ!!』
「何!?」
「時雨君!!」
染岡がボールを奪われ、僕が取り返す。
その間に目金の声が土煙の中から聞こえる。
シュートが入らなかったのは、ゴールをずらしていたからだった。
僕のスローイングはもちろん、目金に渡った。
『行くよ、目金!!』
「はいっ!!」
目金はボールを受け、走り出した。
目金は秋葉名戸の部員たちを説得しながら、ドリブルで進む。
やっぱり、このチームは目金失くして攻略不可能なんだ。
「時雨君、シュートを!!」
『行くよ、目金!!』
目金からのパス。
雷門に来てから、初めて打つシュート。
もう、帝国学園の女帝じゃない…僕自身のシュート。
『スプラッシュ・レイン!!』
激しい雨が吹きつける。
それでも、ゴールずらしをするGK。
目金が飛び上がって、ヘディングで軌道を変えた。
「こ、これぞ…スプラッシュ・メガネ」
そう言いながら、目金は倒れた。
ようやく、1点を入れることが出来た。
しかし、やっぱりさっきのヘディングが聞いたのか担架で運ばれていった。
『ナイスだったよ、目金』
「君もいいシュートでした、時雨君」
そして、秋葉名戸の面々はまともにサッカーをする気になったらしい。
これも目金のお陰だと思う。
試合終了目前、染岡のドラゴンクラッシュで勝利を収めた。
準決勝から何日か経って、修也も復活した。
全員で決勝へ向けての練習が行われている。
部活の後、修也と一緒に帰る。
いつの間にかそれが日課になっていた。
『足、治ってよかったなあ』
「あぁ、なんだかもどかしくて仕方がなかった」
『まぁ、確かに』
そう言って、へらへらと笑うと修也は僕の頭をぽんぽんと叩いた。
最近、頭を撫でてくれたりとかいうことが多くなった気がする。
気のせい、かな…?
「それより、決勝は大丈夫なのか?」
『…あぁ、対戦相手のこと』
「次はあの帝国だ。お前、倒れるんじゃないか?」
修也の言う通り、僕は倒れるかもしれない。
あるいは…僕の中の“女帝”がひょっこり現れて、暴走するかもしれない。
『ねぇ…修也』
不意に立ち止まって、修也を呼び止めた。
修也は僕を振り返った。
『僕が倒れたら、前みたいに支えてくれる?』
「当たり前だ」
即答で修也は答えた。
『じゃあ、帝国時代の僕に戻ったら…
修也は…僕を、今の僕を呼び戻してくれる?』
「当然だ。俺は今、お前と…雷門の影山時雨と一緒にサッカーしてるんだ。
俺は今のお前とサッカーがしたい、だから何度でもお前のことを呼び戻す…俺の傍に」
『…修也』
真剣な修也の瞳に嘘はなかった。
「俺、いつの間にかお前がいるのが当たり前だと思ってた」
『……?』
「でも、去年だったら考えられないことなんだって思ったら…
雷門へ来て、お前とまたサッカー始めてよかったって思うんだ」
そんな風に思ってくれてたんだ。
嬉しくて、僕の頬を涙が伝う。
『ありがと、修也』
「泣くなよ…俺、時雨には笑っててほしい」
『うん、うん。ありがと』
(俺はいつからか、お前の笑顔が頭を離れないんだ)