大切だからこそ
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なんで、パッチボボがかっこよく見えるんだろう・・・///
❖大切だからこそ❖
あたしには兄が2人いる。カク兄さんとジャブラ兄さん。2人は双子で、けど仲はあんまり良くない。たまにケンカをして呆れる事もあるけど、意外と息がピッタリなところもある。
そんな2人はよりにもよってマルハーゲ帝国の暗殺部隊副隊長に勤めている。
10年ぶりに再会した時は嬉しい気持ちよりも怒りが沸いて、思わず大っキライと言ってしまった。
話も聞きたくなかったが、あたしの中にいるもう1人に説得されて、しぶしぶだが兄さん2人から話を聞いた。
どうやら毛狩り隊だという事を知らずに求人募集に応募したとのこと。
ウソをついてるようには見えなくて、だからこの時は本当に呆れた。
でも出稼ぎの理由はあたしの為だと知って、コレもウソをついてるようには見えなくて、そしたら兄さん達に対して申し訳無さと罪悪感が沸いた。
あたしは兄さん達に謝った。兄さん達は笑って、目に涙を溜めてあたしの頭を撫でながら許してくれて、兄さん達も謝った。
それからたまに兄さん達があたしの元に遊びに来て兄妹3人の時間を過ごしたりして、良好な関係を少しずつ再構築してる・・・
・・・だけど、たまにふと思う。
いくら兄さん達が暗殺部隊副隊長になるほど強いからって、2人共真拳使いだからって、無事でいるとは限らない。
あの時だって出稼ぎに行ったまま全然帰ってこないのはもしかして・・・、と最悪な想像が頭から離れなくて、しばらく泣いていた。
手紙が来た時は生きてるとわかってそれはそれで泣いた。
今は会いに来てくれるけど、もしそれがなくなってしまったら、それこそ・・・
兄さん達が強いのは知ってるけど、一度考えてしまうとなかなか拭う事が出来ない。
ようやく会えた兄2人。また昔みたいに仲良くなりたい大好きな兄2人が、いなくなってしまったら、あたし・・・っ、
「##NAME1##?」
『ぇ?』
聞き覚えるのある声に振り向くと、パッチボボがそこにいた。
『な、なんでパッチボボになってるの?』
「首領パッチが台所と寝ぼけてボーボボの頭に入ってこの姿へとなった」
『そうなんだ・・・。
(首領パッチ君、そこで何を探し求めてるんだろう・・?ι)』
「それよりどうした?涙を流して」
『え!?』
パッチボボに言われて、あたしは泣いてる事にようやく気付いた。
『えっと、なんでm』
「何でも無いというのは通じないぞ。何でもなければ涙は出ないからな」
『・・・・・・』
パッチボボの指摘にあたしは黙ってしまう。
パッチボボに言うべき?
でもあたしの兄とはいえパッチボボ(ボーボボ達)にしたら敵だから、話していいのか悩む。
「##NAME1##見ろ」
『?』
「物質ハジケ融合!「氷」アンド「キリン」!「マッチ棒」アンド「狼」!」
パッチボボはどこからか氷とキリンのぬいぐるみを、マッチ棒と狼のぬいぐるみを融合させた。
すると氷のキリンと炎の狼が出来た。
ぬいぐるみだったのものが本物の動物になって動いてる。
けどサイズは小さくて、2匹共可愛い。
『可愛い・・!』
「やっと笑ったな」
『え?』
「##NAME1##は笑顔のほうが似合う」
『―――///』
パッチボボが小さく笑いながら言うものだから、見とれて、自分の顔に熱を持つのがわかる。
あたしは気を紛らわそうと近寄ってきた氷のキリンと炎の狼の頭を撫でた。
冷たくも熱くもない。きっとパッチボボがそうしてくれたのだろう。
パッチボボの気遣いにさらに心が暖かくなる。
「##NAME1##」
『ん?』
「俺はこの姿でいられるのに限界がある。だがお前とお前の大切なモノを護りたいという気持ちに限界はなくむしろ無限にある。
だから、その、もっと俺を頼れ」
真剣な顔で、まっすぐ見つめてくるパッチボボに思わず胸が高鳴る。
この氷のキリンと炎の狼、どことなくカク兄さんとジャブラ兄さんに似てる・・・
・・・お見通しってわけね・・・。
でも、その優しさが・・・
『パッチボボ、ありがとう』
涙を指で拭い、パッチボボにお礼を言った。
この時自然と口角が上がれて笑顔で言えた。
「・・お、おぅ・・・///」
・・?なんかパッチボボの顔が赤いような・・?
「##NAME1##、俺はお前の事が・・・」
パッチボボがあたしの肩を掴んで真っ直ぐ見てくる。
パッチボボにつられてあたしも思わず顔が熱くなる。
――ドドドドド
・・・ん?なんか音が・・・
「「おんどれ/テメーーー何##NAME1##とイチャついとるんじゃ/てんだーーー!!!」」
『Σ!! カク兄さんにジャブラ兄さん!?』
振り向いた先に怒りの形相のカク兄さんとジャブラ兄さんが突進してくる勢いでこちらに向かってくる。
って、イチャついてるって誰と誰か?
「チッ。迎え撃て!スターブラストコーンボー!ミーティアエクセリア!」
パッチボボが叫ぶと氷のキリンと炎の狼が兄さん達に向かって走り出し噛みついた。
『あの2匹そんな名前なの!?』
「「ぎゃああああ!!!」」
『わーーやめてー!!』
兄さん達に攻撃する2匹をあたしは止めに入る。
『大丈夫!?』
「な、なんとかな・・・」
「何じゃこの動物は・・?」
『パッチボボが物質ハジケ融合で創ってくれたもので・・・』
振り返れば、時間が経ってしまったのかパッチボボの姿はもうなくて、お玉や片手鍋を手に持ち調理器具や調味料を身に纏いそれで攻撃するボーボボと攻撃されてる首領パッチ君がいた。
「テメーよくも俺のおはぎ食いやがったなーーー!!💢」
「ぎゃあああああー!!!」
なんでおはぎがそこに?と疑問に思ったけど、あたしはそっと2人に背中を向けた。
「ところで##NAME1##、あの野郎に何もされてないよな?」
『え?うん』
「本当じゃな?」
『本当だよ。パッチボボが何かするとか・・・』
何かされたわけではない。ただ励ましてくれた。あたしの不安を和らげてくれた。
だけど、頼もしい笑みにさっきの真剣な顔をするパッチボボが浮かんで、それが、かっこよく見えて・・・
気付いたらまた顔が熱い・・・。
「・・・よぉわかった」
「あぁ」
あれ?なんかカク兄さんとジャブラ兄さん怒ってる?なんで??
「「(次アイツに会ったらシメる!!!)」」
兄さん達がそんな事を思ってるとは知らないあたしは、またパッチボボに会えないかなと密かに思った。
終わり
❖大切だからこそ❖
あたしには兄が2人いる。カク兄さんとジャブラ兄さん。2人は双子で、けど仲はあんまり良くない。たまにケンカをして呆れる事もあるけど、意外と息がピッタリなところもある。
そんな2人はよりにもよってマルハーゲ帝国の暗殺部隊副隊長に勤めている。
10年ぶりに再会した時は嬉しい気持ちよりも怒りが沸いて、思わず大っキライと言ってしまった。
話も聞きたくなかったが、あたしの中にいるもう1人に説得されて、しぶしぶだが兄さん2人から話を聞いた。
どうやら毛狩り隊だという事を知らずに求人募集に応募したとのこと。
ウソをついてるようには見えなくて、だからこの時は本当に呆れた。
でも出稼ぎの理由はあたしの為だと知って、コレもウソをついてるようには見えなくて、そしたら兄さん達に対して申し訳無さと罪悪感が沸いた。
あたしは兄さん達に謝った。兄さん達は笑って、目に涙を溜めてあたしの頭を撫でながら許してくれて、兄さん達も謝った。
それからたまに兄さん達があたしの元に遊びに来て兄妹3人の時間を過ごしたりして、良好な関係を少しずつ再構築してる・・・
・・・だけど、たまにふと思う。
いくら兄さん達が暗殺部隊副隊長になるほど強いからって、2人共真拳使いだからって、無事でいるとは限らない。
あの時だって出稼ぎに行ったまま全然帰ってこないのはもしかして・・・、と最悪な想像が頭から離れなくて、しばらく泣いていた。
手紙が来た時は生きてるとわかってそれはそれで泣いた。
今は会いに来てくれるけど、もしそれがなくなってしまったら、それこそ・・・
兄さん達が強いのは知ってるけど、一度考えてしまうとなかなか拭う事が出来ない。
ようやく会えた兄2人。また昔みたいに仲良くなりたい大好きな兄2人が、いなくなってしまったら、あたし・・・っ、
「##NAME1##?」
『ぇ?』
聞き覚えるのある声に振り向くと、パッチボボがそこにいた。
『な、なんでパッチボボになってるの?』
「首領パッチが台所と寝ぼけてボーボボの頭に入ってこの姿へとなった」
『そうなんだ・・・。
(首領パッチ君、そこで何を探し求めてるんだろう・・?ι)』
「それよりどうした?涙を流して」
『え!?』
パッチボボに言われて、あたしは泣いてる事にようやく気付いた。
『えっと、なんでm』
「何でも無いというのは通じないぞ。何でもなければ涙は出ないからな」
『・・・・・・』
パッチボボの指摘にあたしは黙ってしまう。
パッチボボに言うべき?
でもあたしの兄とはいえパッチボボ(ボーボボ達)にしたら敵だから、話していいのか悩む。
「##NAME1##見ろ」
『?』
「物質ハジケ融合!「氷」アンド「キリン」!「マッチ棒」アンド「狼」!」
パッチボボはどこからか氷とキリンのぬいぐるみを、マッチ棒と狼のぬいぐるみを融合させた。
すると氷のキリンと炎の狼が出来た。
ぬいぐるみだったのものが本物の動物になって動いてる。
けどサイズは小さくて、2匹共可愛い。
『可愛い・・!』
「やっと笑ったな」
『え?』
「##NAME1##は笑顔のほうが似合う」
『―――///』
パッチボボが小さく笑いながら言うものだから、見とれて、自分の顔に熱を持つのがわかる。
あたしは気を紛らわそうと近寄ってきた氷のキリンと炎の狼の頭を撫でた。
冷たくも熱くもない。きっとパッチボボがそうしてくれたのだろう。
パッチボボの気遣いにさらに心が暖かくなる。
「##NAME1##」
『ん?』
「俺はこの姿でいられるのに限界がある。だがお前とお前の大切なモノを護りたいという気持ちに限界はなくむしろ無限にある。
だから、その、もっと俺を頼れ」
真剣な顔で、まっすぐ見つめてくるパッチボボに思わず胸が高鳴る。
この氷のキリンと炎の狼、どことなくカク兄さんとジャブラ兄さんに似てる・・・
・・・お見通しってわけね・・・。
でも、その優しさが・・・
『パッチボボ、ありがとう』
涙を指で拭い、パッチボボにお礼を言った。
この時自然と口角が上がれて笑顔で言えた。
「・・お、おぅ・・・///」
・・?なんかパッチボボの顔が赤いような・・?
「##NAME1##、俺はお前の事が・・・」
パッチボボがあたしの肩を掴んで真っ直ぐ見てくる。
パッチボボにつられてあたしも思わず顔が熱くなる。
――ドドドドド
・・・ん?なんか音が・・・
「「おんどれ/テメーーー何##NAME1##とイチャついとるんじゃ/てんだーーー!!!」」
『Σ!! カク兄さんにジャブラ兄さん!?』
振り向いた先に怒りの形相のカク兄さんとジャブラ兄さんが突進してくる勢いでこちらに向かってくる。
って、イチャついてるって誰と誰か?
「チッ。迎え撃て!スターブラストコーンボー!ミーティアエクセリア!」
パッチボボが叫ぶと氷のキリンと炎の狼が兄さん達に向かって走り出し噛みついた。
『あの2匹そんな名前なの!?』
「「ぎゃああああ!!!」」
『わーーやめてー!!』
兄さん達に攻撃する2匹をあたしは止めに入る。
『大丈夫!?』
「な、なんとかな・・・」
「何じゃこの動物は・・?」
『パッチボボが物質ハジケ融合で創ってくれたもので・・・』
振り返れば、時間が経ってしまったのかパッチボボの姿はもうなくて、お玉や片手鍋を手に持ち調理器具や調味料を身に纏いそれで攻撃するボーボボと攻撃されてる首領パッチ君がいた。
「テメーよくも俺のおはぎ食いやがったなーーー!!💢」
「ぎゃあああああー!!!」
なんでおはぎがそこに?と疑問に思ったけど、あたしはそっと2人に背中を向けた。
「ところで##NAME1##、あの野郎に何もされてないよな?」
『え?うん』
「本当じゃな?」
『本当だよ。パッチボボが何かするとか・・・』
何かされたわけではない。ただ励ましてくれた。あたしの不安を和らげてくれた。
だけど、頼もしい笑みにさっきの真剣な顔をするパッチボボが浮かんで、それが、かっこよく見えて・・・
気付いたらまた顔が熱い・・・。
「・・・よぉわかった」
「あぁ」
あれ?なんかカク兄さんとジャブラ兄さん怒ってる?なんで??
「「(次アイツに会ったらシメる!!!)」」
兄さん達がそんな事を思ってるとは知らないあたしは、またパッチボボに会えないかなと密かに思った。
終わり