赤い鶴の恩返し
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
時は流れて数年後―――
「おとーさん!おかーさん!あみがさできたよー」
『ありがとう』
「おーよく出来てるな。あとはこのうどんと融合させて・・」
「おとーさん、ものとたべものをゆうごうさせてそまつにしちゃだめなんだよ」
「す、すまん・・・ι」
顔立ちと瞳が##NAME1##に似て髪はパッチボボ譲りの5歳になる娘が出来ました。
娘は明るい性格で、いつも##NAME1##達のお手伝いをしてくれる心優しい子に育ちました。
3人は楽しく暮らしています。しかし、裕福とはかけ離れており、冬を越せるか越せないかという瀬戸際にたっています。
そこで##NAME1##は、再びはたを織ることに決めました。
「また部屋に閉じ籠もるのか?以前もそんな事があって疲れ切っていたが、大丈夫か?」
「おかーさん・・・」
『大丈夫、心配しないで。それでね、前みたいに絶対に覗かないでね』
「でもそういわれるとのぞきたくなる・・」
『絶対にっ覗かないでねっ。お母さんとの約束だよ』
「は、はぁ~い・・・」
今回もしっかり釘を打って奥の部屋に入り、戸を閉めました。
指輪を抜いて鶴の姿に戻り、前回同様自分の羽をむしり取ってはたを織り始めました。
今回も質の良い布を作ろうと張り切ってます。しかしなかなか上手くできず悪戦苦闘してます。
そんなことが1週間も続き、##NAME1##の疲労が溜まる一方です。
『(マズイ・・・またパッチボボが変な儀式をする前に早く完成させないと・・・それにあの子も心配しちゃう・・)』
「##NAME1##ーーー!!無事かーーー!!?」
「おかーさーーーん!!」
『ΣΣきゃぁああああーーー!!!?』
パッチボボと娘の心配をしているとその2人が鷹と鷲の格好をして戸を破り入ってきました。
突然の事に##NAME1##は驚いてしまいました。
『な、なんで2人共・・!?Σハッ!あ、あの、この姿はね、その、』
「あ?##NAME1##が鶴って事は前から知ってたぞ」
「うん」
『・・・・・・・・・・え?』
自分の本当の姿を見られて、慌てふためく##NAME1##とは反対に2人は冷静に、知っていた事を明かしました。
『なんっ、どうして・・?』
「あそこの防犯カメラで見てたから」
『Σ防犯カメラなんてあったの!?』
「あたしはおかーさんからつるのにおいしてたからそれでしった」
『Σ鶴の匂いって何!?』
すでに知っていた事に##NAME1##は愕然とします。
だけど、次の瞬間悲しい顔を見せます。
『・・・・・・あたし、もうここにはいられない』
「何でだよ?」
『正体がバレたらもう人間にはなれないの』
##NAME1##は指輪を嵌めてみせますが、人間の姿になりません。
『だから、さようなら』
涙を浮かべながら##NAME1##は2人の間を通って出ていこうとします。
しかしパッチボボが翼を掴んで引き留めます。
「待てよ!別にそんな・・・鶴だからとか人間だからとかそんなの関係ねえ!!俺はお前だからいいんだ!!お前と一緒にいたいんだ!!
だから、どこにも行くなっ!!!」
『・・・パッチボボ・・・』
「あたしも!おかーさんがつるでもいい!ずっといっしょにいて!!」
娘は泣きながら##NAME1##に抱きつきました。
2人の言葉に##NAME1##は涙を流し、その涙が指輪に落ちました。
すると指輪が光り、ボンッと煙が発して##NAME1##を包みました。
驚く2人。煙が晴れると人間の姿になった##NAME1##がそこにいました。
『え・・・・・なんで・・・正体がバレたら効果が無くなるんじゃ・・・』
「お前のその思いが指輪に届いたんだ」
『Σボーボボ!』
振り向けばせんべいを片手に頬張っては茶を飲むボーボボがいました。
「あ!せんにんのアフロさん!」
『え?知ってるの?』
「たまにいえをのぞいておかーさんのすがたをなきながらかんさつしてた」
『Σ傍にいたの!?』
「だってだって〜。##NAME1##全然帰ってこないから心配したんだも〜〜ん」
『あ・・・・・ごめん』
恩返しをしたら帰るつもりだったのがすっかり長居していてしまい、忘れていました。
「それより、コレはどういう事だ?」
「ずっとお前達の傍にいたいという##NAME1##の強い思いが指輪に届き、指輪が再び効果を発揮したのだ。
寂しくなるが、##NAME1##が望むのなら俺は何も言わない。##NAME1##、元気でな」
『ボーボボ・・・たまには遊びに来てね』
「あぁ」
ボーボボは雲に飛び乗・・・ろうとしましたが雲からすり抜けて地面に落ちてしまい、腰を擦り泣きながら歩いて帰りました。
『・・・えっと・・こんな事言っていいのかわからないんだけど、あたし、ここにいてもいい、かな?』
指をモジモジさせ、上目遣いで聞く##NAME1##に、パッチボボは腕を伸ばして##NAME1##を抱きしめました。
「さっきも言っただろ。お前と一緒にいたいって。だからもう出ていこうとするな」
『・・・ぅん、・・・ありがとぅ・・・』
##NAME1##もゆっくりパッチボボの背中に手を回しました。
元気を取り戻した##NAME1##は再びはたを織り始めました。
今度は上質なものが出来上がり、町だけでなくと殿様の目にも止まり全て完売しました。
懐が暖かくなり、冬を越す事が出来ました。
3人は笑顔が耐えず、幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。