赤い鶴の恩返し
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
3日後、綺麗な朱色の布が何枚も出来上がりました。
『出来た・・・』
疲れ切った##NAME1##ですが、両頬を叩いて気持ちを切り替えます。
指輪を嵌めて人間の姿になり、布を持って部屋から出ると、カツオの頭を頭上に抱えて怪しげな術式の上でブツブツ唱えてるパッチボボが出迎えてくれました。
『ΣΣこわっ!!?怖いよ何してるの!??』
「やっと出てきたか・・。なかなか出てこないから・・・もしや鬼●辻無●の呪いにかかったのではと、思い・・元気になる儀式を・・・72時間ぶっ通しで・・・」
『コレ元気になる儀式だったの!?てか72時間って3日前から!?あたしが入った時から!?
・・・・・もぅ。何やってるのよ。でも嬉しい。ありがとう』
無茶苦茶な勘違いをして、変な儀式で元気にしてくれようとしたパッチボボのメチャクチャさと可笑しさと優しさに##NAME1##の疲れが吹き飛び、笑みが溢れました。
##NAME1##の笑顔を間近で見たパッチボボは目を見開き、頬が赤くなりました。
パッチボボの様子に気付いてない##NAME1##は織った布をパッチボボに差し出します。
『この布を町に持って売ればそれなりにお金になると思うよ』
「コイツはすげぇ・・・。コレを3日間織っていたのか・・・そんなにやつれてまで」
パッチボボは片手を##NAME1##の頬に触れました。
途端、##NAME1##の心臓がドキッと高鳴り、今度は彼女の頬が赤くなりました。
「? どうした?顔が赤いぞ?」
『Σえっ、あっ、いえ、大丈夫!ほら早く!』
「ぁ、あぁ・・・さっそく行こう」
『え?あたしも?』
「当たり前だ。この布を作ったお前を連れて行かないでどうする?」
パッチボボは##NAME1##の手を掴み、さっそく町に下りて布を売り出しました。
すると布は飛ぶように売れます。
そう、羽が生えた布達は町人達の頭上を飛んで・・・
『Σえええー!!?あたしが織った布に羽が生えてるーーー!!?何で!??』
「俺が物質ハジケ融合で、何故か玄関先で落ちてた鶴の羽とを融合させて作った」
『Σええ!?なんで?』
「いや、拾った鶴の羽があの布と同じくらい綺麗だったから、合うと思って」
『そ、そう。
(でもあんな事したら誰も買ってくれない・・・)』
「うおおーーこの布は俺のだー!!」
「いい値で買うわ!!」
「触るなこの布は全部俺のだー!!金ならあるぞーー!!」
『(Σ売れてるーーー!!?)』
飛んでる布を我先にと手を伸ばして欲しがってる町人達に##NAME1##は愕然としました。
「この布はお前が作ったのか?」
「へーーなかなか可愛いじゃねぇか」
「やっぱ作り手がシゲキ的に可愛いヤツだとシゲキ的な布になるんだな!」
『え?ええ?』
町人達(ゴイスー・ファイン・シゲキなど)が##NAME1##に詰め寄ってきました。
さらに
「キミ可愛いでちゅね〜。いくちゅなんでちゅか〜?」
「この後俺と食事しないか?」
町医者の白狂にワカメ屋のべーべべもナンパをしてきました。
「Σおい誰だ今俺の職業デタラメに言ったヤΣぶへぇ!?」
「ああああの!こんなに綺麗な布を織った秘訣は!?よ、よかったら、お茶をしながら・・・///」
「ガキは引っ込んでろ。嬢ちゃん名前は?あっ、俺は破天荒」
『えっと、##NAME1##です・・・』
ベーベベの顔を手で押し退けて顔を真っ赤に勇気を出してお茶に誘う町少年のヘッポコ丸。そんな彼の頭に手を乗せて名前を訊いてきたのは鍵屋を営む破天荒。
破天荒が名乗ったため##NAME1##も思わず名乗りました。
すると他の者達が##NAME1##に声をかけ始めました。
「##NAME1##ちゃんって言うんだ!俺様のとこで絵のモデルになってほしいじゃん♪」
「下がれギガ。小娘、私のところでその腕を振るってみてはどうだ?」
『あ、あの、あたしは、』
自称芸術家(笑)のギガに経営者のハレクラニまでも##NAME1##に声をかけました。
「今俺様バカにされた?」
「気のせいだろ」
「おいお前ら、さっきから黙って聞いてれば好き放題言いやがって。
いいかよく聞け。俺とコイツは同棲してるんだ!!」
『Σちょっ、わっ!』
「この言葉の意味、わかるよな?」
慌てる##NAME1##の肩をパッチボボは腕を回して自分の方に抱き寄せました。
##NAME1##の顔はカァァァ、と赤くなりました。
パッチボボの説明と行動と##NAME1##の様子に周りは悟りました。
「なんだよ付き合ってるのか」
「まぁ何気にお似合いだしな」
「シゲキ的に幸せにな」
誤解をしたまま周りは買った布を持ってその場から離れていきます。中には落ち込む者もおれば祝福する者もいました。
布は全て売れ、2人は山に戻ります。
『・・・なんか、町の人達に誤解させちゃったね・・・』
「そうだな」
『誤解とかなきゃだね』
「別に、いいんじゃないか。このままで」
『え、でも、』
「俺はお前となら、そういう関係になってもいいと思ってる・・・///」
『///』
照れるパッチボボに##NAME1##も連れて赤くなりました。
それから数カ月後、2人は付き合い、その1年後には結ばれました。
.