これが例え夢だとしても




「んもうー☆ハレちゃんったら人生これからだっつのに遺言とか何だとか何じじ臭い事言ってんじゃん☆」


きゃはV、と女子高生っぽい笑い方をするギガ。



「――――――!!!」




ブチブチ!




それには流石に全部の堪忍袋の緒が切れたハレクラニ。



キェェ!



右手にミニゴールデンフェニックスを生み出した。それに気付かずふんふんと鼻歌を歌うギガ。



「―――――」



カッと見開かれたハレクラニ。


キシャァァァ!と鳴くゴールデンミニフェニックス。




事態に気付かず、絶体絶命のギガ。



しかし。





ガシャン!




「ぶっ!」



勢いよく突然開かれたドアの衝撃にぶつかってハレクラニは頬を打ち、吐血した。そんなハレクラニなど気付かず気にせずこの部屋に入って来たのは男2人。




四天王最凶の男OVERと暗殺部隊総隊長ねんちゃくだ。



「ギギ……何してんだギガ…って何だこの部屋!!?キモッ!!!」



「ゲゲゲー、ギガ、また4世様に叱られちまっても知らねーぞ?」


まさにハレクラニの存在など一切気付かれないで、OVERは部屋を見渡して驚き、ねんちゃくはゲゲゲと笑いながら部屋を見渡した。



「OVERちゃんに、ねんちゃく!」



2人の存在に気づき超久しぶりじゃん☆と花を飛ばしまくりながら駆け寄るギガだった。


「うわ、てか本当にキモッ何コレキモッ!」



「ゲゲゲ~ギガ、お前本当に怖いもの知らずだな、つかマルハーゲ城でこんな事すんのお前くれぇか」



キモがるOVERと愉快そうに辺りを見渡すねんちゃくを見て、「2人とも芸術の価値とこの術式の紋様の意味をまるで分かってないじゃん!」とギガはぷりぷり起こりだす。



「うわっ、お前もキモッッ!!!」



「ゲゲゲ~!ギガ怒ったぜ~ゲゲゲ~!」



青ざめて血の気を引くOVERと自分に指を指して笑うねんちゃくを見てギガは更にぷりぷりと怒りだした。



「お前らにいいもん見せてやろうと思ったけれどもう見せてやんないじゃん!」


「お前のいいもんはロクなものがない」


「ゲゲゲ~価値観がまるで違うって事だぁ。じゃあなギガ、4世に見つかる前に撤収しろよ~」



かかとを翻す2人。しかし、次の瞬間にょきー!と床から生えて来たクレイハンドに体を拘束された。




「ギギー!!ギガてめぇーーー!!!!」



「ちょ、無理!何コレ無理!生理的にやなんですけどーーー!!!」



2人の反論の叫びなどまるっきりスルーしてギガはチョークで術式の続きを猛スピードで描き始めた。



―ガリガリ





「ふん!愚民共が!俺様が一護を召還するその歴史的瞬間を堪能するじゃん!」





「「はぁーーーー!!?何言ってんのこの人ーーー!!!!」」




猫に小判、豚に真珠、馬の耳に念仏――――――――ギガにブーイング。



「さあショータイムの始まりじゃん!」



OVERとねんちゃくの声を一切遮断しているギガだった。



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