これが例え夢だとしても





***




のどかなのどかなマルハーゲ帝国城のとある一室。




「ブリーチの一護に会いたいじゃん、それで会える方法を見つけたじゃん、という訳で今からそれを試すじゃん」








はぁ?と仕事の書類が書き途中のハレクラニが瞬時に呆れ返った声を漏らした頃には、いきなり部屋に入って来た気楽な帝王はガリガリとチョークで床が埋め尽くすような術式を書いていた。









ふんふんー##5X##、とその男の鼻歌とあっという間に何かの記号に支配されている床に半端ではない程の警戒をするハレクラニ。







いやな予感がする。とてつもないいやな予感が。







「…ギガ」






そっと出来上がり寸前の仕事の書類を胸の中に抱えながらドアノブに手をかけ仕事仲間でなければ関わりたくない人種の名前を呼ぶ。







「何をするつもりだ?」







そう聞けば、にんまりと返される。







「だ、か、ら、言ってるじゃん。ブリーチの一護を呼び出すじゃん」








もうハレちゃんの分からず屋☆とテンション高くまだ終わっていない書類の仕事が終わっていない男がそう言えば、ハレクラニは自分の額の横に青筋が生み出される音を聞いた。







その音を聞いてなかったか聞こえなかったのかギガはテンション高く台詞を続ける。







「はっ!ハレちゃん!ブリーチの一護を知らないなんて遅れてるぜ!はっ!いいか一護ってはジャンプの超超超人気主人公キャラじゃん!ただの霊感が強い高校生だったけどひょんなきっかけで死神となって虚と戦って…」







「…遺言はそれだけか?」






びゅぉぉ。






堪忍袋の緒が切れる寸前の四天王最強。





だが、そんな実力とオーラを更に上回るサイバー帝都市帝王はKYだった。





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