その頃前田家の夫婦は・・・



「犬千代様、このお犬、いかが致しましょう？」


「うむ。捨てられてはいないようだな。首に何か巻かれているようだし。迷い犬か何かかな？」


「犬千代様、このお犬の飼い主が見つかるまでこの前田家に置いてってもよろしいですか？」


「うむ！まつがそうしたいのならいいぞ！！

某はまつのそういう優しいところも好きだぞ！！！」


「まあ！犬千代様ったら///！！まつめも犬千代様の心の広いところも好きでございまする！！」


「まつ～～～！！！」


「犬千代様～～～！！！」


「・・・・・・・・・クゥ～ン（汗)」


「そういうばまつ、手拭いは見つかったのか？」


「いえ。何処に行ってしまわれたのでしょう・・・」


「心配するなまつ！某が買ってやるぞ！！」


「まぁ！よろしいのですか！？」


「ああ！！某はまつの笑顔が見たいからな！！手拭いの一枚や二枚、いくらでも買ってやる！！！」


「まあ！ありがとうござりまする犬千代様！！まつめはそれだけで嬉しゅうござりまする！！」


「まつ～～～～vV」


「犬千代様～～～～vV」


「・・・・・・・・・（汗)」



ピンクオーラを全開に出していた。


そんな夫婦を困り顔で見ていたシロは他のみんなの事が心配だった。




＊＊＊



甲斐、武田屋敷の大広間にて信玄、幸村、佐助、そして風間君が正座していろいろと話し込んだ。



「うむ・・・どうやらお主は、その“未来”ってことろから来たみたいじゃな」


「はい・・・」


「なんと、不思議な現象があるんですな」


「・・・・・・・・」


「どうしたのだ佐助？先程から黙って風間殿を見て。まさか！お主まだ風間殿を疑っておるのか！？」


「いやそうじゃなくて。・・・その兜、どっかで見たことがあるんだよねぇ・・・」


「！？アレはオクラじゃないのか！？」


「いや旦那。確かにオクラっぽく見えるけど…「馬鹿者がァアアアアア！！！！！！」



――ﾊﾞｷｯ！！



「ブベガァ！！！」


「ΣΣ！！！！？？？」


「Σちょっと大将！？どうしたんですか急に！！？」


「幸村ァアア！！！お主は兜とオクラの区別もつかぬのか！！確かにオクラっぽく見えるがよく見れば兜だと分かる筈！！
そんなのでは味方になり済ました敵を見破ることなど出来んぞ！！！！」


「いや大将、敵を見破るのとではまた別だから。そっちの方が難しいから」


「も、申し訳ございませぬお館様ァアア！！！この幸村、まだまだ精進が足りませんでございませんでした！！！」


「幸村ァ！！！」


「お館様ァ！！！」


「ぃ幸村ァアア！！！」


「ぅお館様ァアア！！！」

「ぃ幸村アアアアア！！！！！」


「ぅお館様アアアアア！！！！！」


「・・・・・・・・・（唖然)」


「あーー。ごめんね。暫くアレ、止まりそうにないから。

それにしてもどこで見たかなぁ・・・。

あっ。そういえば旦那の鉢巻き、どこに行っちゃったんだろ～？」



突然お互いを大声で叫び合う有名武将二人に風間君は口をあんぐり開けて唖然としてしまった。




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