戦国カスカベ防衛隊
「おい!離れぬか!!」
「たいたい!たたたたたっ」
どうやら元就の顔がひまわりの好みだったらしく、そのまま元就の体をはい登り、ついには元就の背中に到着ししがみついてしまった。
「離れぬか!!この赤子が!!!!」
眉間に皺を寄せ怒鳴り散らす元就。
すると、さっきまで笑っていたひまわりの顔がみるみるうちに泣き出しそうな顔になってきた。
そしてとうとう・・・
「ふぇ・・・・・・びぇぇぇえええん!!!」
泣き出してしまった。
耳元で大泣きされ元就は耳を押さえ黙らせようとまた大声を出そうとする。
が、その声は喉から出る前に引っ込めた。
何故なら、先程までさんさんと照らしてた日輪が雲に覆われ、今にも雨が降りだしそうな空になったのが視界に入ったからである。
何故このような天気になってしまったのか、元就は訳が分からなかった。
が、その時ふと未だ泣き続けるひまわりの存在に気付く。
一か八か、元就は試してみた。
「・・・・・・お、大声を出してわ、悪かった・・・・・・頼むから、泣き止んで、くれ・・・・・・」
出来るだけ優しい声色で謝り、ぎこちない手付きでひまわりの頭を撫で、ひきつった笑顔を向けた。
そんな元就にようやくひまわりは泣き止んだ。
すると、降り出しそうだった空が雲が晴れ、みるみるうちに先程のような快晴へと戻った。
そんな現象に、元就はまさか!とある結論が出てしまった。
「まさか・・・お前、いや、そなたは日輪の使い子か!!?」
ひまわりを背中から剥がして日輪に背を向かせて高々とひまわりを上げては有り得ないことを言い出した。
・・・実際、先程の現象はたまた・
ま雲が流れてきて日輪を隠し、
・・・・
たまたままた雲が流れて日輪が顔を出しただけなのである。
そんなことも気付いてない元就はひまわりのことをすっかり日輪の使い子だと思い込み、じっくりと見る。
そんなひまわりはというと、高い高いをして貰えて喜んでる。
――グゥゥゥ
すると今度はお腹が減ってしまったようでひまわりはまた泣き出しそうな顔をしだした。
その事に気付いた元就は盛大にもてなそうと、ひまわりを抱え家臣達にご飯の支度をするよう命令する。
「おい、誰かおらぬか!?早くご飯の支度をせい!!」
「はっ、元就さ・・・Σ!!!!??
も、元就様っ!!その赤子いかがいたしましたか!!?まさか隠しg「赤子ではないわ!!日輪の使い子だ!!さっさと日輪の使い子にご飯を仕度せい!!!」
「は、はぁ・・・では直ちに乳を…「この愚か者っ!!!日輪の使い子なのだからもっと豪勢なものにせんか!!!」
「いえ元就様!まだその赤子だと乳か離乳食の方が良いかt「日輪の使い子だと何度言ったら分かるのだ!!?良いから早くせぬか!!焼け焦がすぞ!!」
「ヒィィ!!も、申し訳ございませんっ!!!直ちに準備致します!!!」
こうして元就の暴走とも言える脅迫に家臣は涙目になり急いで豪勢な料理を作り始めた。
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