戦国カスカベ防衛隊



「あっ!来た!」


「遅いぞしんのすけ!」



公園には既にマサオ君、風間君、ねねちゃん、ボーちゃんがいた。



「めんごめんごー」


「あれ?ひまちゃんとシロも一緒?」


「そーなの。母ちゃんがとなりのおばさんと買い物に行くからひまの面倒とシロのお散歩よろしくって」


「しんちゃん、大変」


「あれ?しんちゃん、首になにか巻いてる?」


「気付いた?塀のところにかかってるのを首に巻いてみたの。どう?カッコイイ?」


「何人のものを首に巻いてるんだよ!?落とし物があったら交番に届けなくちゃいけないだろ!」


「え~~?首に巻いて歩けば持ち主が見つけられると思ったのに~」


「交番の方が、早いと、思う」


「そういえばシロの首にも赤い帯みたいなのが巻いてあるね」


「もしかしてシロのも落とし物?」


「うん」


「しんちゃんも落とし物ひろったんだ」


「しんちゃんも?じゃあみんなも何かひろったの?」



しんのすけの問い掛けにみんなが側に置いてある物を手に取って見せた。


マサオ君は四本の角が付いた兜、ねねちゃんは左目が隠れる薄茶色の眼帯、ボーちゃんは三日月が付いた兜、そして風間君のは・・・



「・・・風間君のソレ、植物かなにか?」


「・・・いや、どちらかというと食べ物。それに多分兜だと思う・・・」



しんのすけと風間君が微妙な顔になるのも無理がない。


それは食べ物に見え、よく言えばオクラみたいな兜だったからだ。



「なんでそんな物ひろったの?」


「あとで交番に届けようと思ったんだよ」


「それにしてもなんでこんなものが落ちてたんだろ」



マサオ君がポツリと呟いた瞬間、彼らの足元が突然光出した。



「な、何!?」


「ボー!?」


「な、なんだこの光!?」


「ヒィィィ!!?」


「アン!アン!?」


「たぁや!」


「あっ、ひま!」



突然の光に困惑し、ひまわりがしんのすけから離れ地面に落ちると同時に彼ら全体に光が包み込んだ。



「「「「ウワアアアアアア!!?」」」」






ようやく光が無くなった。


だが、そこにしんのすけ達の姿は無かった。




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