異世界同士の衝突



しかしこれでピカチュウの怒りが鎮まる筈がなく、次は“エレキボール”を放とうと構える。

しかし突如風が吹き、小舟が大きく揺れる。

雨風も強くなり、どちらも手が出せずにいた。

そしてサトシとピカチュウを乗せた小舟は岸からどんどん離れていく。


「何をしとる!?撃て!」

「しかし中佐、雨のせいで火薬が使い物にならなく・・・」

「くっ・・・」


まるで彼らを逃がすかのように、雨風はサトシ達に有利に働いた。



***


「ハ~~~ラへった~~~。サンジ~メシ~」

「さっき朝メシ食ったばっかだろ。ちっとは我慢しやがれ」

「ブーー」

「ナミさん、パンツを見せてもらっても・・」

「見せるかー!!」

「ヨホホホ!手厳しー!」

「さて、食後のトレーニングでもするか」

「フランキー、こんなのを考えてみたんだ!どうだ?」

「スーパーじゃねぇか!早速作ってみるか!」

「ロビンも図書室に行くのか?俺も行っても良いか?」

「ええ、もちろん」


ここは偉大なる航路グランドライン

その海に1隻の海賊船が進む。

海賊の名は麦わらの一味。

今もっとも注目されてる海賊である。


ナミが空を見上げると、新聞紙を配るカモメがこちらにやって来たのが見えた。

お金を払い、新聞紙を広げた途端思わず驚きの声を上げる。


「ええ!!?」

「なんだ?」

「どうしたナミ?」

「・・・天竜人が襲撃に遭ったみたい」

「て、天竜人って、あの天竜人か!?」

「えぇ。襲撃されたのは天竜人のグロリアってやつ。
衛兵数十人に駆け付けた海軍数十人が負傷。
襲撃犯は・・・10歳ぐらいの男の子!?」

「ええーー!?子供なのに海軍をそんなに倒したのか!?」

「悪魔の実の能力者か?」

「待って。子供には見た事も無い奇妙な生き物達を引き連れており、その生き物達に指示を出して攻撃してきた、だって」

「見た事も無い奇妙な生き物って、チョッパーみたいなのか?」

「見た事も無い生き物かー・・見てみてぇなー!」

「いやルフィ、仮に見たとしてもし攻撃してきたらどうするんだ?」

「そん時は戦って飼う!」

「いや犬猫じゃねぇかもしれねぇんだぞ!簡単に言うな!」

「・・・ん?おい、あっちの方に何か浮いてるぞ」

「ん?なんだ?」


ゾロが何かを見つけ、全員その方角に目を向ける。

その先に小舟が1隻、ポツンと浮いていた。


「ん~~・・・っ!おい!人が倒れてるぞ!」

「遭難者かしら?」

「大変だ!助けねぇと!」

「おう!」

「ちょっと!まだ遭難者だって決まったわけじゃ・・・」

「でも、もし怪我をしていたら・・・」

「安心してナミさんロビンちゃん!もし敵だったら俺が2人を守るから~!」

「とにかく船を近付けるぞ」




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