雲の来訪
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「(あーぁ、目を付けられちゃった・・・どうでもいいけど。
そう言えば中学の時私もあの人に目を付けられたんだっけ・・・・・・何でだっけ?確か何かやらかしたような・・・)」
「烏間彰」
「はい?」
考え事をしていた彰はいつの間にか近くまで来ていた雲雀に気付くのが遅れた。
突然雲雀に襟を掴まれ引き寄せられる。
すると頬に何かを押し付けられた。
それが雲雀の唇だと、キスされてるのだと気付くのにすごい時間がかかった。
「ん?」
「「「「「「ΣΣ!!?」」」」」」
彰と雲雀以外全員驚愕の表情をする。
先に我に返った烏間は、2人を引き剥がし彰を自分の方に抱き寄せた。
「何をする、お前」
怒気を含む烏間の声音や睨みに、それでも雲雀は顔色ひとつ変えずたんたんと答える。
「何って、キスだけど?」
「そう言う事を聞いてるのではない!!」
「そろそろ行くから失礼するよ。またね、烏間彰」
「・・はぁ・・・さよなら」
未だ状況が掴めてない彰はとりあえず返した。
雲雀を見送り、姿が見えなくなると生徒やイリーナ達が彰に詰め寄り問いただしてきた。
「彰先生!あの人とはどういう関係だったんですか!?」
「キスされてたけどもしかして付き合っていたんですか!?」
「・・は?え?誰が?」
「彰先生と今の人!!」
「・・・付き合うって、恋人の意味で?」
皆首を縦に振る。
すると彰の表情が(先程の殺せんせーほどではないが)青ざめだした。
「・・・いやいやいやいや。恐ろしい事言わないでよ。あの人と付き合うなんて命がいくつあっても足りないよ」
「・・中学時代何があったの?」
「何って、よく咬み殺されそうになった事ぐらい・・・あっ」
つい口が滑ってしまい、恐る恐る兄の顔を窺う。
「・・・ちょっとシメに行ってくる」
「待って待って兄さん!!私なら大丈夫だったから!上手く逃げたり躱したりして回避してたから!」
「そんな事より!アンタどうやってあの男を落としたのよ?頬にキスされるなんて!」
「いえ、特に何も。
というかさっきのアレ、むしろ何か企んでるんじゃないかと思って怖いんですけど」
「「「「「(恐怖の印象の方が強い!!)」」」」」
「彰先生、中学時代の事いろいろ訊かせてもよろしいでしょうか?」
「アンタに喋る事なんて何もない下世話タコメモを燃やすよ」
「冷たい!」
「・・・とにかく、またあの男が来たらすぐ俺に知らせろ。それと近付くな。もし向こうが近付いてきたら離れるんだ。いいな?」
「? はーい」
「(烏間先生・・・よほど心配なんだね)」
「(というか過保護?)」
「(シスコン?)」
「(でも彰先生そこのところは気付いてない・・ι)」
何故雲雀は自分にキスしてきたのか?疑問を抱きつつ彰は兄の言い付けを守る事にして、その日は終わった。
END