変装の心得



「(な、なんで俺がこんな格好しなくちゃいけねぇんだよ~~~!!?てかなんで俺も着てんだよ~~~!!!?)」


「(ヤベーよどーしよ!?あまりの可愛さにアソコが・・・いかんいかん。冷静に冷静に。)

よ、よーし!そんじゃまずはそうだなぁ・・・まずは言葉遣いからだな。
ちゃんと女のっ子っぽく言わなくちゃダメだぞ~」


「な、なんで僕がそんな・・・」


「コラコラ。『僕』じゃなくて・・・」


「うっ・・・わ、私・・・(って!なんで言うこと聞いてんだよ俺っ!!?)」


「よーし次は自分を本当の女の子だと思い込ませる。ほら、やってみな」


「やってみなって、どうやって・・・?」


「そーだなー・・・(そこら辺の女の子より全然可愛いんだけどな。)

んじゃとりあえず俺の言う通りにやってみな。

まず俺の腕にギュって抱き付いてみな」


「こ、こう?」



そうっとルパンの腕に両腕で抱き付いてみる。



「そうそう。次に俺の顔をじぃっと見つめてごらん。上目遣いで」


「え、えっと、こう?」


「オッケーオッケー!!グーット!!」


「(スゲーハイテンションになってるけどなんでだ?)」


「じゃあ次は、俺が言うセリフを一緒に言うんだ。ちゃーんと俺の顔を見て言うんだぞ。良いな?」


「う、うん・・・////
(顔見ながらって、なんか恥ずかしいんだけど)」


「素敵でカッコ良くてモテモテで天才のドロボーのルパンさん。サンハイ」


「す、素敵でカッコ良くて、モテモテで天才のドロボーのルパンさん。(なんだコレ?)」


「私はそんな貴方に惹かれました」


「わ、私はそんな貴方にひ、惹かれました・・・」


「声が小さいよ。もう一回最初っから、サンハイ」


「~~~~/////!!

素敵でカッコ良くてモテモテで天才のドロボーのルパンさん!!!私はそんな貴方に惹かれました!!!」


「そうかそうか!!そりゃあ参っちゃうなー!!!」


「(アンタが考えたセリフだろ!!)」


「んじゃ次は、どうか」


「どうか」


「私の初めてを」


「私の初めてを・・・(ん?初めてって、なんだ?)」


「盗んでくだsΣΣゲボイッッ!!!!!!!??」



最後まで言い切る前にルパンの頭に踵落としが落ちた。




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