異世界同士の衝突
「あ、あの!本当に俺達すぐに出ていきま」
ぐうぅぅ~
「ん?」
「おいルフィ、お前・・・」
「ちげぇよ俺じゃねぇよ」
「うそつけ、お前以外誰だって言うんだ?」
「あ、あの、俺です・・・///」
お腹が鳴った事に恥ずかしくて、顔を赤くしてお腹をおさえて小さく手を上げるサトシ。
恥ずかしげに俯くサトシに、ルフィとチョッパー以外思わずときめきを覚えた。
「すみません。何も食べてなかったので・・」
「あ、いや、・・・メシ作ってやっから、後でこっちに来い」
「え、でも・・」
「いいから。腹空かしてるヤツをほっとけねぇのさ」
「サンジのメシはサイコーなんだ!食ってけよ!」
「じゃあ、いただきます」
はにかむサトシの微笑に赤くなる顔を隠し、自分に悪態をつきながらサンジはさっさと厨房に向かった。
急いで料理を振る舞い、しかしそれらは明らかに量が多かった。
手当てが終え、サトシとピカチュウはテーブルにつき、溢れんばかりの料理に目を見張る。
「まぁ、なんだ、冷めねぇうちに食え」
「いただきます」
手を合わせ、フォークを持ち料理を口に入れる。
「ウマイ!」
「だろー?」
「なんでお前まで食ってんだよ」
「あの、みんなにも食べさせても良いですか?」
「ああ、いいぜ」
「みんな出てこい!」
ゲッコウガ達を出し、疑いつつも彼等もサンジの料理を食べた。
「ところでサトシさん、そのぽけもん達を連れてどうしてるんですか?」
「俺、ポケモンマスター目指してるんです」
「ぽけもんますたー?」
「えっと・・俺ポケモントレーナーなんですけど、そのトレーナーの頂点に立つ人をポケモンマスターって言うんです。
その為にポケモン達と一緒に修行してるんです」
「そうですか。
なんか海賊王に似てますね」
「ホントは明日・・・というか今日なのかな?リーグ戦って言うのがあって、決勝戦なんです。
これに勝てば、ポケモンマスターへの一歩になるはずだったのに・・・」
「ピカ・・・」
途端暗い顔をするサトシにピカチュウ達が心配する。
ナミ達もなんて声をかければ良いのか迷う。
「元気出せよサトシ。
お前が元気ねぇとコイツ等も元気出ねぇぞ。
仲間を元気づけるのも大事じゃないのか?」
「・・・ルフィさん・・」
「まぁそのうち戻れるさ。
そんで、コイツ等と一緒に夢を叶えろよ」
「・・はいっ!」
ルフィがサトシの肩に腕を回し元気付けた。
ルフィらしい元気付けにナミ達は微笑を浮かべる。
ただ、気安く触れるルフィにピカチュウ達が怒りや嫉妬の目を(サトシに気付かれぬよう)向けていた。
それから数十分後、島が見えた。
そこは無人島で辺りに人や動物の気配が無い。
ルフィ達は島に上陸し、食料を探しに島の中へ入る。
.