別世界でも歌は素晴らしい
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*****
「サトシのやつ、どこまで探しに行ったんだ?」
「そうだなぁ。・・ん?アレは?」
「あぁ、アレはシンオウ地方で最近流行ってるバンドだよ。いろんな楽器を手にして演奏してんだぜ!」
「へぇーーーぉおお!!キレイなお姉さーん!!!」
昨日カラオケ大会が行われたステージの近くまで来た俺とジュン。
そのステージにシンオウで流行ってるというバンドメンバー達が演奏の準備をしていて、そのメンバー達の中にキレイなお姉さんが3人もいるではないか!!
慌ててパンフレットを見ればこのバンド達はポケモンコンテストが始まるまでのオープニングセレモニーとして呼ばれたみたいで、写真はリーダーであろう男の人しか写っていなかった。お姉さんがいるとわかっていたら花束を用意していたのにっ・・!!
いやまだ間に合う!俺はお姉さん達にアプローチしようとステージに駆け上がろうとする。
だが、
「あれ?ユウ?」
ステージの端から何故かびしょ濡れのユウが上がってるのが見え、俺は足を止める。
ユウは自分が濡れてることなど気にしてない様子でバンドメンバー達に近付いてるが・・・目が、虚ろ・・?
「ん?キミ、困るよ今からここは俺達が演奏を・・」
バンドメンバーの1人がユウに退場させようと近付くが、ユウが右手を出すと掌から黒い霧みたいなものを出して吹き飛ばした。
「うわぁっ!!?」
「Σ!!?? ユウ!??」
「人間が、邪魔をするな」
「!?」
ユウの口から出た声はユウの声だが別の声も混じっていて、俺は驚きのあまりその場から動こうとしなかった。
「・・・・・まずはこの歌にしよう」
そう言うとユウは今度は左手を楽器に向けた。
左手が黒く光り、楽器も黒く光って浮かび上がり、勝手に演奏を始めた。
困惑するバンドメンバー達をユウはまた黒い霧を出して退かせ、ステージの中心にセットされてるマイクを手に取る。
「君が望ーむのーなーらーばーっ噛みーついてーもいぃー♪わななくブルーなー気持ーちーっ引ーきー換ーえーにーーしてーー♪
焦るなマイブライテストハート♪苦楽をー共にしてーきーたーー♪もぉひーとりーがー背ーなーかー越しーでースマーィル♪」
「なんだなんだ?歌いだしたぞ?」
「いったい何を・・・」
ユウが歌ってる歌は聞いたことのない歌。
突然の行動に俺やジュンだけでなく周りの人達も唖然とする。
だが
「ブ、ブバ・・・」
「おいどうしたブーバー?」
「ヘルガー?」
「ガーディどうしたの?」
聞こえてきたトレーナーの心配する声、ポケモン達の苦悶の鳴き声に辺り全体を見渡す。
ポケモン達・・いや正確に言えばほのおタイプのポケモン達が頭を振ったり押さえたりしてる。
まるで何かに抗ってるかのように見えた。
「なんとなーくの今日でーもー♪バーニンアップ!ウィーラブ!信ーじてーー!ロックミベイベー!ショゥミベイベー!見ーせてーくれーもっとーー♪」
「ブーバーー!!」
「うわぁ!!?」
「ガルルァ!!」
「やめろヘルガーー!!」
「キャアアア!!?ガーディやめて!!」
「「Σ!!?」」
「なんだなんだ!?いったいどうしΣうわぁ!!?」
「ジュン!これは、いったい・・・」
ほのおタイプのポケモン達がトレーナーや周りの人達を襲い、屋台を壊し、暴れだした。
*****
放送機から音楽が流れ、歌が流れだした。
この声は・・・双子の女の方か?
何をしているんだ?
だが、気のせいか?別の声も聞こえる・・・。
そう思っていたら突然俺のブーバーンがモンスターボールから勝手に出てきた。
「おい、何を勝手に・・」
「ブ・・ブ・・・ブーーバーーー!!」
ブーバーンは突然両腕から‘かえんほうしゃ’を発射させ、人を襲いだした。
「「「「キャアアアア/うわああああ!!?」」」」
「おいっ!何をしてる!?やめろ!!」
命令を出すがブーバーンは攻撃をやめず、俺にも攻撃をしてきた。
俺は身をひるがえしてかわし、ブーバーンのモンスターボールを出す。
「戻れ!!」
赤い光線がブーバーンに伸びるがブーバーンは腕を振り払って弾き拒絶した。
「何!?」
*****
「ヒノーーー!!」
「ヒノアラシやめて!!」
ノゾミと一緒にポケモンコンテストの会場に入ろうとしたら放送機からユウが歌を歌ってるのが流れ、聞いていたらヒノアラシがモンスターボールから出てきていきなり人に向けて攻撃を始めた。
ヒノアラシだけじゃない。他のトレーナー達のほのおタイプのポケモンがヒノアラシと同じように暴れてる。
私がいくら声をかけても聞いてくれない。モンスターボールで戻そうとしたら私に‘かえんほうしゃ’をしてきた。
「ヒカリ!」
立ち尽くす私をノゾミが押し倒してくれたおかげで直撃せずに済んだ。
「ありがとうノゾミ」
「それにしても、これはいったい・・・」
*****
放送機からユウの声が流れてるのを聞き、ミニリュウを肩に乗せピカチュウと共にカラオケ大会があったステージへと急いで向かう。
だが突然モウカザルがモンスターボールから出てきた。
「モウカザル、どうした・・」
「ウキャァーーー!!!」
モウカザルはしっぽの炎を大きくさせ、俺に向けて‘かえんぐるま’をしかけてきた。
「Σうわ!!?」
「リュウ!」
「ピカピ!」
「イテテ・・ミニリュウ大丈夫か!?」
「リュウ」
「ピカ!ピカピカ!!?」
俺は避けることができず‘かえんぐるま’を直撃し、ミニリュウと一緒に倒れてしまう。
ピカチュウがモウカザルに怒った声を上げるがモウカザルは無視するように人に襲いかかる。
「やめろモウカザル!!」
「ウキャァアーーー!!」
「どうしたんだよモウカザル!?」
いくら声をかけても聞いてくれない。バトルしてないから「もうか」ではない。なんでなんだ?
だがこのままにするわけにもいかない。
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