小さくなっても同じ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
*****
「リュウ!リュウ!」
「ピカピ!ピカピ!」
「・・ん~~・・・」
ミニリュウとピカチュウの慌てたような鳴き声で目を覚ました。
寝返りを打ち、重い瞼を持ち上げて2体を見る。
「リュリュウ!リュウリュッ!リュウッ!」
「ピカッ!」
何を話しているのかわからないけど、ピカチュウは頷くと部屋を出て行ってしまった。
「ミニリュウいったいどうしたの?・・・あれ?」
起き上がればミニリュウとの視線の差がいつもどおりなことに気付く。
でもあたし、体が縮んでいなかったっけ?もしかして今までの全部夢?
「よかっ・・」
思わず安堵の声が出そうになったけど、ふと視線を下に向けたら何故かあたしは服を着ていない。
隣にはサトシが気持ちよさそうに眠っている。
そっとシーツを捲れば、サトシも何故か服を着ていなかった。
そして捲った時に見えた服の切れ端。その切れ端には見覚えのある黄色と黒のギザギザ模様。
そして悟った。あたしの体が縮んだこともサトシが幼児化したことも夢ではなくて現実で、あたしもサトシも元に戻ったんだと。そのせいで服が破れたんだ。
ピカチュウはそのことをタケシ達に知らせに行ってくれたんだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバヤバイヤバイっ!!!
私は(何故かそこにあった)シンジの上着を羽織ってベッドから降り立ち、急いで服に着替えようとする。
だが、下を着替えたところでサトシが起きた。
「ふぁ~あ。・・・##NAME1##?」
「Σッ―――!!!サ、サササ、サ、サトシッ!!」
「あれ?それってシンジの・・・Σええ!?なんで俺裸なんだ!?」
「サ、サトシ!後で説明をするから今は後ろに向いて!そして着替えて!」
「え?あ、あぁ」
サトシは戸惑いながらも後ろに向いてくれて服に手を取り着替え始めた。
サトシの様子から見て幼児化になった時の記憶がない?
まぁそれは後で考えるとして今は着替え!
あたしも上の服に着替えようとシンジの上着を脱ごうとするが、部屋の外からバタバタと慌ただしい足音が聞こえてきた。
ピカチュウがタケシ達を連れてきたんだ・・!
待って待ってあたしまだ半裸(上着を羽織ってるだけ)なんだけど!サトシにいたっては着替え始めたばかり!!
そうだ鍵!
あたしは上着の前を手で閉じて扉の方へ向かう。
だが、扉が開こうとしてる。
「ΣΣ――――!!!」
自分でも驚くぐらいのスピードで扉にたどり着いたあたしはバンッと扉を閉めて鍵をかけた。その時間は多分0.1秒だと思う。
「え?なんで閉まったんだ?」
「あれ?開かないんだけど!?」
「あたしが鍵をかけたからね。ちょっとそこで待ってて」
「##NAME1##?##NAME1##なのかい!?戻ったのか!?」
「戻ったよ。それにサトシも」
「戻った?何の話だ?」
「サトシ!?サトシ平気なの!?熱は?」
「へ?うーん熱はないと思うけど・・・それより俺裸でさー、##NAME1##なんてシンジの「Σぁああああああーー!!!」
これまた瞬間移動したのかというぐらいのスピードでサトシに詰め寄りその口を手で塞いだ。
だがそれは遅かった。
「お前、俺の上着を着てるのか?」
外から聞こえたシンジの震えるような声。
マズイ・・これ絶っ対怒ってる。怒りで声が震えてるんだ・・。
慌てていたとは言え申し訳無さが出てきた・・・。
あたしはサトシから離れて扉に近付く。
「シンジ、ごめん。でも袖は通してないからっ。羽織ってるだけだからね。えーっと、あたしも起きたら、その・・・ごめん察して。
上着はちゃんと洗濯して返すからっ。本っ当にごめん!」
扉の向こうで怒ってるであろうシンジに手を合わせて謝罪する。
シンジは何も言ってこない。
これ相当怒ってる・・!
「す、すぐに着替えるからちょっと待って!!」
気まずくなり、あたしは再び着替えに取り掛かった。
*****
ピカチュウが慌てた様子で私達のところに来たからサトシと##NAME1##に何かあったのかと思って急いで部屋に戻ったけど、元に戻ったみたいでよかった〜。
2人の元気な声を聞いたら熱も引いてるみたいだし、けど、今度はシンジの顔が赤いのよね。それも耳まで。
シンジも安心して疲れが出ちゃったのかな?でもタケシにそのことを話したら「ヒカリ、シンジのアレは違うから心配しなくていいぞ」って言ってきた。どういうこと?
シンジは口を手で覆うと私達から少し距離を置いた。なんで?
「(お、俺は、何を想像して・・・!///)」
「シンジ」
「Σっ!?」
「言っておくけど、##NAME1##がキミの上着を手に取ったのはたまたまだからな」
「・・・自分が出遅れたから悔しいのか?」
シゲルがシンジに近付き、何か話した(よく聞こえなかった)後お互い睨んだ。どうしたの?
私が疑問符を浮かべていると扉が開き、いつもの姿のサトシと##NAME1##が姿を見せた。
*****
##NAME1##に言われた通り俺は後ろに振り向いて服に着替えた。
それにしても・・・なんで俺裸で寝ていたんだ?それになんか長く寝ていたような・・・?
それになんで##NAME1##はシンジの上着を持っているんだ?
##NAME1##に聞いてみたが「後で話す」としか言ってくれなくて、着替え終えた俺と##NAME1##は部屋を出る。(ミニリュウは##NAME1##の肩に乗ってる)
部屋の外には待ってくれていたタケシ達がいて、俺の姿を見たピカチュウが飛び込んてきた。
「ピカピ!ピカチュ!」
「ピカチュウおはよう」
俺は相棒を快く受け止めて抱きしめた。
.