小さくなっても同じ
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「・・・驚いたよ」
「何がだ?」
「てっきりキミはあの場に残るかと思っていたからね」
「なんで俺がアイツの看病を・・・」
「そうじゃない。キミはあそこでキミのドンカラスが戻ってくるのを待つものだと思っていた。
なのにキミは僕に付いてきた。何故だい?」
「別にお前に付いてきてないっ」
「じゃあ質問を変えるよ。何故キミもこっちに来た?」
「・・・・・・」
初め僕の質問に否定してたのに、変えた途端黙ってしまった。
「ユウのことが心配?」
「っ!違うっ!」
「ムキになって否定するとか、怪しいな」
「チッ!そういうお前はどうなんだ?」
「僕かい?もちろん心配だよ」
図星を突かれたのかシンジが八つ当たりのように聞いてきたので僕は正直に答えた。
するとシンジが目を見開き驚きを見せる。
「そんなに驚くことかな?気になってる子を心配するのは当然だろう」
「・・!お前まさか・・・」
「フッ。そのまさかだよ。まぁユウは僕の気持ちにまったく気付いてないんだけどね。他人の恋愛には気付くのに自分のには鈍感で、そういうところはサトシとそっくりで似てほしくなかったよ」
「・・・・・・」
喋りながらユウの鈍感さを思い出し、苦笑する。
シンジは黙ってしまった。シンジが今何を考えているのかわからない。けど今はそんなことを気にしてる場合ではない。
まずはユウの救出が最優先だからね。
ユウ無事でいてくれ!
*****
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」
「リュゥ・・・」
「だ、だいじょーぶだよ、みにりゅー。ちょっと、ちゅかれてきた、けど・・・」
「リュウリュウ」
「ううん。やしゅんでるひまはないよ。はやくしゃとちたちのもとにもどらないと・・・」
「リュゥ・・・・・・Σ!リュウ!リュウ!」
「え?・・・!あれって」
「ムクホーク!」
「むくほーく!」
ミニリュウが上空で何かを見つけ、つられて見上げればそこにはサトシのムクホークがこちらにやって来るのが見えた。
「ムクホー」
「むくほーく、たしゅかった〜」
「ムクホー、ムクホー」
「のしぇてくれゆの?ありがとー」
ムクホークは後ろを見せて「乗って」と言ってくれた。
あたしとミニリュウはムクホークの背中に乗る。
「むくほーくおねがい」
「ムクホーク!」
ムクホークは空高く飛んでくれた。
ポケモンの背中に乗って飛ぶことなんて滅多に無いからこれはこれで楽しい。
そうしてるうちにムクホークのおかげで街が見えてきた。
「やった!まちがみえてきた!」
「コラー待ちなさーーい!!」
「Σ! このこえは!」
後ろを見ればニャース型気球に乗ったストーカー集団がこちらに迫ってきた。
空高く飛んでいったはずなのに復活早いな!
「そのミニリュウをこちらに渡しなさい!!」
「ピカチュウをどこにやったのニャ!?」
「痛い目を見る前に渡した方が身のためだぞ!」
向こうはまだあたし本人だと気付いてない。それなら・・・
「おねーちゃんたちゆーめーじんなんだよねー?おいかけゆよりおいかけられゆほうがにあってるよー」
「うっ、そりゃあ・・・」
「たしかに、女優である私はファンやパパラッチに追いかけられるのが当たり前。それは仕方がないこと。
だが!女優である前に私達はロケット団!!狙ったポケモンは何が何でもゲット!!そしてロケット団の幹部・支部長に昇進してこそ私達はもっと輝くのよ!!」
「おお!その通り!」
「ニャー達は強くてカッコイイ悪のカリスマ、ここでさらに活躍を見せるのニャ!!」
「「おおー!!」」
追いかけることを諦めさせるつもりが逆にやる気にさせてしまった・・・単純バカだからノると思ってたのに甘く見ていた・・!
まぁあたしはファンやパパラッチにというよりも警察に追いかけられる方が似合ってるという意味で言ったんだけどね。
「メガヤンマ‘ぎんいろのかぜ’!」
「マスキッパー‘タネマシンガン’!」
「ヤンー!」
「キパー!」
「だから俺じゃなくてあっち!」
「むくほーくよけて!」
「ムクホー!」
ムサシとコジロウがメガヤンマとマスキッパーを出し、技の指示を出した。
飛んでくる攻撃をムクホークは避けていく。
「メガヤンマ!回り込んで進路を防ぐのよ!」
「ヤンーッ!」
「Σちまった!」
「‘ソニックブーム’!」
「‘でんこうしぇっか’でよけて!」
ムクホークにしっかり掴まりメガヤンマの攻撃を躱していく。
「もう一度‘ソニックブーム’!」
「みにりゅー‘りゅーのいかり’!」
「リュウー!」
メガヤンマの‘ソニックブーム’とミニリュウの‘りゅうのいかり’がぶつかり、ちょっとした爆風が発生した。
その爆風にムクホークのバランスが崩れ、ミニリュウが落ちそうになる。
とっさに手が出て、ミニリュウをムクホークに押し付けた。
しかしあたしのバランスが崩れ、ムクホークから手を離してしまい、落ちてしまった。
「ぇ、え、ぁ。ぁああああーー!!!」
「「ああ!!?」」
「リュウ!!」
「カァ゛ア゛ーー!!」
もう少しで木にぶつかりそうになり、すると木ではない何か柔らかいものの上に落ちた。
ムクホークに似た浮遊感。目の前には黒艶の毛並み。
そしてさっきの鳴き声、聞き覚えがある。
「カァ゛ーー」
「どんからしゅ!ちんじの!?」
そう、あたしを助けてくれたのはシンジのドンカラスだった。
途端ドッと安堵感が出た。さすがにパラシュート無しのスカイダイビングは怖かった・・・。
「ふぅ~良かった〜」
「まぁたしかに良かったけど、これで心置きなくミニリュウをゲット出来るわ!
メガヤンマ!‘はがねのつばさ’!」
「ヤン!ヤー「グラーイオーン!」
「ヤンッッ!?」
「ああ!メガヤンマ!?」
「ぐらいおん!」
メガヤンマが‘はがねのつばさ’を仕掛けてきたが、サトシのグライオンの‘シザークロス’でメガヤンマはストーカー集団の方へ吹っ飛んだ。
「マスキッパー‘タネマシンガン’!」
「キパー!」
「マージー!」
「むぅまーじ!」
マスキッパーの‘タネマシンガン’を戻ってきたムウマージが‘サイケこうせん’で防いでくれた。
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