さて、どんな冒険が待っているのかな？



　　　　　　　§旅にハプニングは付き物§



こんにちは。あたしの名前はユウコと言います。

突然ですが、あたしには生前の記憶があります。

生前に事故に遭って死にました。けど目を開けたら知らない景色に知らない女の人が映りこんだ。

その時気付いた。今のあたしの姿は赤ん坊になっていた。

女の人はあたしを抱き上げると嬉しそうに話し掛けてきて、隣で寝てる知らない赤ん坊を見せました。

名前はサトシ。あたしの双子らしい。

どちらが先に産まれたか分からないみたいだけど。

転生したんだと気付いた事に初めはいろいろ混乱したけど、女の人―母さんのハナコさんやサトシが傍にいてくれたおかげであたしはあたしでいられた。

月日が流れ、この世界には‘ポケットモンスター’縮めてポケモンと言う不思議な生き物がいる事を知る。

生前の記憶の一部が抜けているが、私がいた世界にポケモンと言う生き物はいなかった(筈)。


「ユウー！ポケモンさがしにいこー！」

「サトシ、ポケモンとふれあうのはいいけど、トレーナーになるのならポケモンのことを勉強しないと・・・」

「はやくはやくー！」

「あ、ちょっとサトシ！・・もぅ」


今日も今日とてサトシはあたしの手を引いてポケモンを探しに森へ連れて行きました。

この世界では10歳になるとポケモンを手持ちにする事ができ、ポケモントレーナーとして旅立つ事が許される。

サトシはたくさんのポケモンと友達になって冒険して、ポケモンマスターになるのが夢みたい。


「ユウ、10さいになったらいっしょにたびしよう。
そしておれがポケモンマスターになるしゅんかんをいちばんにみせるからな！」

「ふふっ。期待してるよ」


無邪気で、まっすぐで、何事も一生懸命なサトシはあたしの自慢の双子だったりする。



そんなこんなでまた月日が流れ、あたしとサトシは10歳を迎え、明日あたしとサトシは旅立つ。

なのに・・・


「いつまで起きてるのサトシ！早く寝なさい」

「だって明日は俺とユウの旅立ちの日だぜ。眠れないよ」


パジャマに着替えてたのに旅に出る服装に着替えててまだ起きてた。

靴まで履いてるって・・・。


「サトシ。興奮して眠れないのはわかるけど、寝坊してポケモン取られても知らないよ」

「ユウはどのポケモンにしたのかもう決めたの？」

「まぁね」

「ほらサトシ、パジャマに着替えて寝なさい」

「はーい」

「おやすみー」


あたしは自分の部屋に戻って、ベッドに入る。

あたしは別にトレーナーになりたいわけではないが、サトシに誘われたりサトシが心配だったりで一緒に旅する事に。

それに旅をする事自体嫌ではないし、面白そうだったから了承した。



朝を迎え、服に着替えて準備万端。

なのに・・・！


「・・・・・遅いっ」

「まったくサトシったら。いつまで寝てるのかしら」

「ハァ・・・しょうがないな～」


サトシの部屋の前まで来ると、ノックせず部屋に入った。


「サトシ！もう朝だよ！起きて！！」

「っ！！？ああああああ！！！！」


起き出したと思ったらベッドから転がり落ち、こちらに突進してきそうだったから横にずれた。

そしてサトシはパジャマ姿のまま家を飛び出した。

せめて着替えよ、恥ずかしい・・・。




.