別世界でも歌は素晴らしい
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*****
あの人間の歌に合わせて、ポケモン達が技を出してみせた。
自分達の意志で、というのはわかった。
なんで・・どうして・・・
あんな人間の歌に、ポケモン達は何故あんなに楽しそうなの・・!?
私の歌の方が・・・・・私の方が・・・・・
なんで?なんで思い出せないの!?あんなにポケモン達を思っていたのにっ!!あんなにポケモン達を大切に思いながら歌っていたのにっ!!
私が必死に思い出そうとしていると封印のヒモが私を捉えた。
嫌だ!!あんな、あんな人間に負けたくない!!!
私の方が、ポケモン達を・・・!!
認める訳にはいかないっ!あの人間の歌声が私よりいいなんて、あの人間の歌がポケモン達を楽しませるなんて、
絶対に・・・絶対に・・・!!
「マシュリナ・・・・・いや、マヤカ。私の先祖の身内が、申し訳ないことをした。私からも謝らせてくれ。
だけど、これ以上キミを傷付けさせるわけにはいかないっ。
今からキミを封印するけど、もし、封印がまた解かれる事があったら、今度はキミ自身の歌を聴かせおくれ」
―――!!
あの男の弟を彷彿させる・・・。
・・・思い出した・・・
あの時の私は、ポケモン達を喜ばせようと歌っていた・・・。
なのに、私は・・・・・
本当は気付いていた。私の歌ではポケモン達を自由に出来ないのではないかと。
本当は気付いていた。あの人間の歌を使って罪悪感から逃れていたことを。
本当は気付いていた。あの人間が聞いてきた歌の方が、ポケモン達を思いながら歌ってるあの人間の歌声の方が素敵だということを・・・
だから私はあの人間に・・・
「ごめんなさい・・・」
*****
マシュリナが光の柱から伸びたヒモに捕まって暴れていたけど、すぐにおとなしくなって、ギルドさんが手に持っていた封印の石でマシュリナを封印した。
最後、マシュリナが泣いてたように見えた。
――ドサッ
「Σ! ##NAME2##!」
倒れる音がして、振り向けば##NAME2##がステージの上で倒れていた。
俺はすぐに駆け出した。
ミニリュウ達が##NAME2##に声をかけているが反応がない。
「リュウ!!リュウ!!」
「おい##NAME2##!!##NAME2##!!!」
目は開いてる。けど、なんで返事してくれないんだよ・・!?
俺は##NAME2##を抱き起こして必死に声をかける。
「・・・サトシ・・・ミニリュウ・・・」
「Σ!! ##NAME2##!!」
「リュウ!!」
「ゴホッ!ゴホッ!」
「##NAME2##!大丈夫か?」
「・・・ごめん・・・ちょっと、眠くなって・・・」
「おいしっかりしろ!」
「・・・すみ・・・」
「ぇ」
ようやく返事したと思ったら、小さく呟いた後に、##NAME2##が目を閉じた。
「・・ぉ、おい・・・ウソだろ・・?おい##NAME2##?##NAME2##!!起きろよっ!!##NAME2##!!!」
「「リュウ/ピカァ!!!」」
「##NAME2##ーーーー!!!」
俺やミニリュウ達が必死に声をかけるがピクリとも反応してくれない・・・
イヤだ・・・こんな、こんなの・・・!
俺は##NAME2##を力強く抱きしめた。
##NAME2##の声が聞こえるよう俺は耳を##NAME2##の口元に近づける。
だけど聞こえるのは寝息だけ・・・・・・
寝息?
「ん?」
俺は落ち着いて耳を集中させる。
するとかすかだけどやっぱり寝息が聞こえる。
それに今気づいた・・・・・##NAME2##の心臓の音感じる・・・・・・
俺はそこで寝てるだけだと気づいた。
「びっくりさせるなよ〜〜〜・・・」
安心した俺はドッと力が抜けた。
ピカチュウ達も安心した顔をしたり喜んだ顔をしたり、呆れてる顔をしてた。
改めて##NAME2##の顔を見れば、顔は青白くて、寝息も弱々しくて・・・
まだ、安心できない状態だ・・・!
「サトシーーーー!!##NAME2##ーーーー!!」
ヒカリの声に振り向けば、みんなこっちに戻ってきた。
俺は##NAME2##をおんぶしてヒカリ達の元へ向かった。
*****
気付けば白い空間にいた。
上も下も右も左も、
何ココ?
まさか・・・死後の世界・・!!?
「ウ、ウソでしょ〜〜〜!!今世では絶対長生きするんだって決めてたのにーーー!!まだまだやりたいこととか、サトシと、ミニリュウ達と・・・」
「お前はまだ死んでいない」
「・・・え?」
1人だと思って独り言言ってたら別の声が聞こえ、俯いてた顔を上げる。
そこには
「アルセウス・・!!」
神と呼ばれるポケモン、アルセウスがいた・・・!
「ここは私の精神世界。そこにお前の魂を招いたのだ」
「あたしを・・?なんで・・?」
「私の命の一部をお前に渡し、お前の寿命を元に戻すためだ」
「・・・・・・Σええええーーー!!!」
アルセウスが言った言葉を頭の中で反覆して理解すると思わず大声を出してしまった。
だって、そんな、
「畏れ多いよーーー・・・!!逆にそれプッシャーだよーーー・・・!そして申し訳ないよーーー・・・!」
「安心しろ。キサマ達人間の寿命はたかが知れてる。私の命を少しあげただけで私にとっては変わらない」
「それでも無理ですーーー!」
「ハァ・・・なら、私はお前の歌を聴きたい。だからお前を生かす。これならどうだ?」
「あたしの?いやあの歌は、その・・・」
「そうだったな。正確に言えばお前が前世で聴いてきた歌を聴きたい、だな」
「Σえ!?ぁ、あの、ぇ、ぅええ!?」
なんであたしが転生者だと!?
「お前をこちらに招き入れる時に知ったのだ」
アルセウスがあたしの疑問にすんなりと答えてくれた。
精神世界に招かれると全て暴かれるとか、怖っ。神と呼ばれるだけあって怖っ!
「今失礼なことを考えていないか?」
「いえいえ滅相もございません」
神と呼ばれるポケモンはテレパシーでも使えるんですか?
とにかくこれ以上考えないようにしよう。
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