別世界でも歌は素晴らしい
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サトシ達にあるお願いをして、あたしは再びステージの上に立ち、マイクを手に取る。
さっきの歌で自信がついたあたしは、深く深呼吸をして息を整え、キッとマシュリナを睨む。
「マシュリナァ!!」
「!」
「アンタが受けた仕打ちは、同情する!そりゃあ人間が許せないってこともわかる!でもね、すべての人間がそんな最低な人間じゃないの!!ポケモンを保護する人間もいれば自分の命をかえりみずムチャなことをする人間だっているの!!アンタあたしの記憶を見たなら知ってるはずでしょ!!?」
「うるさい!!人間はいつか裏切る存在だ!!」
「そんなことない!!」
「だったらキサマは何故」
「そんなことを言ったらアンタがポケモン達にやっていたことはアンタにヒドイことをした人間と一緒じゃないか!!ポケモン達の自由を奪っていたんだから!!」
「違う!!!」
「違わない!!」
サトシ達の準備が整うまであたしはマシュリナと口論して時間を稼ぐ。
マシュリナがあたしの秘密(転生云々)を喋りそうな時には口を挟んで遮る。
するとステージから、いや、街中のあちこちからBGMが流れ出した。
あたしが意識を奪われる前まで聞いていたあのBGMだ。
あたしは1つの確信があった。それはマシュリナは明るい歌に効果バツグンではないかと。
というのもマシュリナがあたしに取り憑いて歌われた歌で、盛り上がる歌はあったが明るいというか楽しむ歌は歌われてなかった。
だいたい負の感情を持ってるヤツってそういうのを嫌うから、だからあたしとサトシが歌ったあの歌を離れてまで嫌がっていたのではないかと思う。
封印するまでの時間を稼ぐために、マシュリナの意識が光の柱からあたしに向き続けるように、この歌を歌うっ!
「
とっておきー♪不くーつーのこーこーろ持ーってーー♪ 高いテンガン山超ーえーてーゆーこぉおーー♪
」もうマシュリナの力は残ってないから影響はないはず。
あたしがこうやって歌えば、
「やめろ・・!やめろ人間!!!」
マシュリナがあたしに‘あくのはどう’を放ってきた。
技を使えるなんて・・・ポケモン魔術を使っただけのことはある。
だけどあたしはその場から動かない。何故なら、
「「「「リュウ/ルク/マージ/マァアーーー!!」」
ミニリュウの‘りゅうのいかり’にルクシオの‘10まんボルト’、それにムウマージの‘サイケこうせん’にタマンタの‘れいとうビーム’がぶつかり、爆風が生じた。
あたしには、頼もしいポケモン達がいるから!
それに、
「人間がぁあー!!」
「ピカチュウ‘10まんボルト’!」
「ピィカヂュウーーー!!」
ピカチュウの技がマシュリナの‘シャドーボール’とぶつかる。
頼りにしてる双子もいるっ。だからあたしは、安心して歌えるっ。
「
生きてるーんだーだかーら感じーよぉ♪一緒にイェイイェイイェイイエー!
」歌っていくうちにだんだん楽しくなってきた。
この歌が、この楽しさが、みんなにも伝わっていたらいいなぁ。
*****
やめろ・・・やめて・・!
こんな、こんな歌なんかで・・!!
私にはまだ、やらなければいけないことが・・・
「邪魔をするなーーー!!」
私はあの人間の歌声と音楽が流れてる機械に向けて攻撃を放つ。
「みんなお願い!!」
「「「「「ポッチャマ/ミミル/チパ/ンモ/ヒノーーーーー!!!」」」」」
「!!」
・・・なんで?
ポケモン達が、私の技をぶつけて邪魔をした。
ポケモン達に目を向ければ、みんな、私を睨んでいる。
なんで・・?
「##NAME2##の邪魔はさせない!!」
「ポチャア!」
私は反対側にも攻撃を放つ。
だけど、そこでも邪魔された!
「アンタの思いどおりにはさせないよ!」
「ニャルゥ!」
やめて・・・なんで・・・
私はただ、人間に復讐を
「くっ」
「‘ハイドロカノン’!!」
「ポォォォ、ポォオ!!」
「‘どくばり’!」
「クワッ!」
私は、アナタ達を助けたいだけなのに・・・どうして・・・
「
イェイイェイイェイイエー!まだまだ未熟毎日が修業♪勝ってーも負けてーも最後はー握手さ♪
」「うるさい・・・うるさい・・!こんな歌なんかより、私の歌の方が・・・・・・・っ!!??」
あれ?私・・どんな歌を歌っていたんだっけ・・?
*****
頭を抱えて、戸惑いの顔をするマシュリナ。
そうしてる間に##NAME2##は歌い続けていく。
疲れてるはずなのにそんな顔は全然見せない。
・・・違う。楽しすぎて疲れてることを忘れてるんだっ。
##NAME2##の楽しそうな笑顔に、歌に、俺達も楽しくなってきた!
「ゲホッゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」
「Σ##NAME2##!!?」
と思ったら突然##NAME2##が咳き込んだ。
のどを押さえて、のどが痛いことに気づく。
そうだった。マシュリナに体を乗っ取られてずっと歌っていたんだ。痛くないはずがないんだ!
それにマシュリナのせいで##NAME2##の命は・・・!
心配する俺達。マシュリナから目を離してしまった。
それがいけなかった。
「消えろ・・!」
「「「「―――!!」」」」
マシュリナの‘あくのはどう’が##NAME2##やミニリュウ達に放たれた。
――ドォン
「##NAME2##ーーーー!!!」
煙で何も見えない!
「これで歌は・・」
「
過ー去と未ー来ー♪
」「Σ――!」
煙の中から##NAME2##が歌ってる・・。
煙が晴れて、シンジのエレブーが‘まもる’で##NAME2##達を守ってくれていた!
「
イェイイェイイェイイエー!甘くないさーバトルはいーつだーって♪辛い苦いー渋い酸ーっぱいね♪
」ラストスパートだからか、##NAME2##は全力で、すっげー楽しそうに歌う。
ポケモン達も、##NAME2##の歌にすっげー楽しそうで、ミニリュウ達は上向けて技を出してみせた。まるでポケモンコンテストみたいだ。
ブイゼルがアクアジェットを出して、ドンカラスの‘くろいきり’をガーメイルの‘きりばらい’で晴らして、ハヤシガメが‘ロッククライム’を出して、まるで歌詞に合わせてパフォーマンスをしてみせた。
「
みんなー♪グッグッスマーイル♪
」最後は笑顔で締めた。俺も、ピカチュウ達も、笑っていた。
そして柱から光が伸びて、マシュリナを拘束した。
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