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先生の友人は天下の大泥棒



数分後、お茶を持ってきた利吉が部屋に入ってきた。


「どうぞ・・・」

「あぁ」

「・・・・・・」

「・・フッ」

「Σっ、何がおかしいんです?」

「いや、俺を警戒するさまが親そっくりだなと思ってな」

「!」

「心配するな。別に悪さしに来たわけじゃねぇよ。ん」


何かに気付いた石川は突然姿を消した。

驚く伝蔵と利吉。だがその直後戸が開き小松田がやって来た。


「失礼しまーす。・・・あれ~?」

「小松田君、どうかしたか?」

「何か入門表にサインを書いてない侵入者がここに居る気がしたんですけど・・・気のせいかな?」


失礼しましたと一言言って小松田はその場を去った。

小松田が去って石川が元の位置に姿を見せた。


「入門表に名前を書かないつもりで?」

入門表あんなのに名前を書くのは一般人か三流、もしくは真面目ちゃんな忍者がすることさ」

「なっ!私の事を言ってるんですか!?」

「利吉っ」

「別にお前さんの名前を出してねぇだろ。それとも、図星を突かれたか?」

「誰が!!」

「利吉よさないか」

「だって父上!!」


噛みつきそうな利吉を石川は何とも思っておらずお茶を飲んでる。

それがまた利吉の癪に障ってる事にも気付いてる。

授業終了の鐘が鳴り、半助が戻ってきた。


「お待たせしました」

「ああ待ってたよ」


半助が職員室に来た事で伝蔵がホッと安堵の表情を浮かべた。


「? 何かありましたか?」

「いや何、ちょっとこの青二才をからかってただけだ」

「Σ青二才!?」

「おい石川!利吉君に失礼だろ!」

「わりぃな。反応がおもしろくてつい、な」

「ぐぎっ、ぎ、〜〜〜ッ」

「石川っ!すみません山田先生っ、利吉君もごめんね」


石川のからかうような口調に利吉の怒りは爆発寸前。

しかし兄のように尊敬している半助の友人であるためグッと耐える。

半助が石川を注意するが石川は知らぬ態度。

石川の性格を知ってる半助はハァ~、と一息つくと石川が訪ねてきた理由を訊く事に。


「ところで何しに来たんだ?」

「ん?なに、久しぶりに土井の顔を見に寄っただけだ」

「はあ?騒動を起こして何言ってんだが」

「なんだつれねぇな。いきなり来た事に怒ってんのか?」

「怒ってない」


素っ気ない態度の半助に石川は肩を組んで距離を縮める。

半助は特に嫌がる様子もなく、むしろ久しぶりに逢う旧友の変わらない態度に嬉しそうにも見える。

傍から見れば仲良さげな二人。

だがそんな二人の様子、特に石川の行動にとうとう利吉の怒りが頂点に達した。

バッと立ち上がり、石川を睨み口を開く。


「石川さん、私と勝負してください」

「「Σ利吉!/利吉君!?」」

「ほぅ・・・いいぜ」

「Σ石川!?」


突然の勝負の申し込みをする利吉に伝蔵も半助も驚く。

しかし石川は特に驚いた顔も嫌な顔もせず了承した。



*****


「きり丸はなんで石川さんのことを“先生”って呼んでるの?」

「おれ前に石川先生に弟子入したことがあるんだ。だけど、おれは泥棒に向いてないって言われて破門されたんだ」

「たしかに。きり丸はドケチだけど泥棒には向いてないよ」

「うん。きり丸は優しいもん」

「やっぱり?」

「「うん!」」

「・・・ん?」

「どうしたの?」

「アレ」


校庭で談笑していた乱太郎・きり丸・しんべヱ。

きり丸の指差す方を見ると、険しい顔つきの利吉・不敵な笑みを浮かべてる石川・困った顔を浮かべてる半助と伝蔵が裏山の方へ向かっている。


「何かあったのかな?」

「行ってみる?」

「行ってみよ!」


乱太郎・きり丸・しんべヱはこっそり彼らの後をついてみる事に。




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