別世界でも歌は素晴らしい
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「ピカチュウ!!!お前はこんなことで操られるようなヤツじゃない!!目を覚まして・・」
「<div style="font-style:italic">届かないよ♪ココはうーたげー♪鋼の檻♪その断頭台でー見下ろして♪三千世ー界ー♪常世の闇♪嘆くうーたもー♪聞こえないよ♪</div>」
「ルクーーー!!」
「うわぁー!!!」
「サトシ!!」
「・・・くっ、##NAME2##ーーー!!!ピカチュウーーー!!!」
##NAME2##のルクシオが俺に‘10まんボルト’を放ってきた。
だけど、こんなことで諦めてたまるか!
俺は何度も声をかけた。
「##NAME2##起きろ!!起きるんだっ!!ピカチュウもルクシオも他のみんなも!!マシュリナの歌に負けるな!!」
「パチリス!!ポッチャマヒノアラシ!!お願い目を覚まして!!」
タケシやヒカリも##NAME2##達に必死に声をかける。
こんなことをしてほしくないから。こんなことを望んでないから・・。
だって、##NAME2##もピカチュウ達もみんな大切な存在だから!!
##NAME2##達だって、きっと俺達と同じ気持ちのはずだ。
だから、俺達の声が##NAME2##達に届いてほしい・・・
「<div style="font-style:italic">環状線をっはーしり抜けてー♪東奔西走なんのそのー♪</div>」
「「「ヂュゥ/ルク/チパーーー!!」」」
「「「うわぁあ/キャアアーーー!!」」」
「「「サトシ君/タケシ/ヒカリ!!!」」」
・・・ピカチュウ達の電撃を浴びた俺は、ふとマシュリナ(体は##NAME2##)と目が合う。
「<div style="font-style:italic">千本ざーくらー♪夜に紛れ♪君のこーえもー♪届かないよ♪</div>」
「―――!!」
・・・マシュリナは、その歌詞でわざと両方の耳を手で押さえた。
まるで、俺達の声は##NAME2##にもピカチュウ達にも「届いてない」ことを表してるようで・・・
俺は、絶望に似た気持ちになってしまった。
タケシ達が声をかけてくれるが応える余裕がない。
だから、すぐに来るイヤな感じに気づけなかった。
「サトシ!しっかり・・」
「<div style="font-style:italic">さあ光線銃を撃ちまくれーーーーーーーーーーー♪</div>」
「「「ヂュ/ルク/レブ/チパーーーーーーーー!!!」」」」
最後の歌詞で、でんきタイプのポケモン達が一斉にでんき技を俺達に放ってきた。
「「‘かえんほうしゃ’/‘サイコキネシス’!!」」
「リングマ‘はかいこうせん’!!」
「ニャルマー‘10まんボルト’!!」
「ミミロル‘れいとうビーム’!!」
シロナさんにメリッサさん、シンジにノゾミにヒカリがポケモン達に技の指示を出してピカチュウ達の攻撃に対抗してくれた。
技と技がぶつかって爆発が起こり、だけど、ポケモンの数と威力は向こうが上だった。
爆煙の中からでんき技が俺達に直撃した。
「「「「「「うわぁぁあああ/キャァアアア/ニャァアアアァーーー!!」」」」」」
曲が終わればピカチュウ達は攻撃をやめた。
だけど俺達はしばらくその場に動けずにいた。
「これでわかったでしょ?キサマの声はこの人間にも、ポケモン達にも届かない」
「―――!」
・・・俺は、何も言えなかった。
*****
「一旦ここを離れましょ!」
「「「はい!」」」
「ドンカラス‘くろいきり’!」
「カァ゛アアーー!」
「サトシ立てるか?サトシ!」
シロナさんの撤退にあたし達は承諾した。
シンジがドンカラスに技の指示を出してマシュリナ達に目眩ましをしてくれた。
だけど、サトシがうなだれて反応しない。
「サトシ!ココを離れて作戦を考えるんだ!」
「サトシしっかりして!」
あたしとタケシでサトシに声をかけるがサトシはうんともすんとも言わない。
それでもこの場を離れるためあたしとタケシでサトシを立たせて離れた。
「逃さないわよ」
##NAME2##・・・じゃなかったマシュリナがまた楽器を操って曲を流した。
「<div style="font-style:italic">悩ーんでる体が熱ーくてーー♪指先は凍えるほど冷たいー♪</div>」
「・・・!」
「ヒカリ!?」
「Σっ、ごめんっ」
思わず私は、足を止めて歌に聞き入ってしまった。
今までの歌もどれも聴いたことのない歌で、だけどどれも素敵で・・・
「マニューラ!‘れいとうビーム’だ!」
「マニュ!マァニューー!」
「Σ!」
歌が聞こえなくなったと思ったら、シンジがマニューラに放送機を凍らせて歌を流さないようにしていた。
「ヒカリ!ミミロルを!」
「っ、うん!ミミロルも手伝って!」
「ミィミ!」
そうだよ。今は少しでも流れてる歌をポケモン達に聞かせないようにしないと・・!
あたしとシンジで放送機を凍らせるが、届かない範囲からマシュリナの歌が聞こえる。
そういえばあっちこっちに放送機が設置されてたんだっけ・・・。
すると、ロケット団のメガヤンマがモンスターボールから飛び出してきた。
「ヤンン!!」
「メガヤンマ!?」
「おいまさか・・!」
「今度はむしタイプのポケモンニャ!」
「ヤンンーー!!」
メガヤンマが‘ソニックブーム’を私達に向けて何度も放ってきた。
「コラ!やめなさいメガヤンマッ!!」
「ヤンー!!」
「ダメニャ、聞こえてニャいのニャ!」
「歌声からこんなに離れているというのに・・!」
「少しでも聞こえたらアウトかよ!こうなったら、ムクホーク‘つばさでうつ’だ!」
「ホォーー!」
ジュンがムクホークを出してメガヤンマに攻撃をした。
「ちょっと!私のメガヤンマに何するのよ!?」
「しょーがねーだろ!反撃しなきゃこっちが危ねーんだから!」
「お、おい!あっちからもこっちからもむしポケモンがやって来たぞ!!」
「一先ず建物の中に入りましょ!」
ロケット団がむしポケモン(野生も含めて)の大群に気づいて、シロナさんの提案であたし達はひとまずビルの中に入ることに。
階段を上がり、奥の部屋と思われる部屋に入り座り込む。
「ここまでくれば一先ず大丈夫かと」
「みんな、大丈夫?」
「な、なんとか・・・」
耳をすませば、かすかだけどマシュリナの歌が聞こえる。
あたしは思わず、泣きそうになった。
「ヒカリ?」
「・・・こんな、こんなにいい歌なのに、今までの歌もどれも素敵なのに・・っ、ポケモン達を操るなんて・・・!」
「ヒカリ・・・」
ノゾミがあたしの肩に手を乗せて寄りそってくれる。
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