魔界で教師始めました
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「ありがとうございました。では続きまして・・新入生代表挨拶」
1人の生徒が席を立ち軽く頭を下げ、壇上に向かってくる。
「えーー新入生代表アスモデウス君・・・に代わりまして特待生入間君登壇してください」
あれ!?何故急に代わった?
チラリと理事長を見れば、新入生の中に向かって親指をグッと立てていた。
依怙贔屓じゃん・・・。
そして登壇した理事長の孫、入間君。
すごい緊張してるけど・・・ノープランなんじゃ・・・。
すると入間君は理事長が置いていったポスターの裏を読み上げようと・・・
「あべるはぅけ」
っ!!!ちょ、それは!!
「たるとぅだり、いうさべべ」
禁忌呪文ーー!!!何で読んで・・・って、止めたら危ない!!
禁忌呪文は噛んだり読み間違えただけで四肢が爆散するから、ヘタに止めたら・・・・・出勤早々グロテスクなもの見たくない!お願いそのまま読んで成功して。
あたしの祈りが通じたのか入間君は最後まで呪文を唱え、一拍置いてから新入生達の歓声が上がった。
戸惑う入間君にダリ先生が説明して、瞬間吹いた。
知らなかったのね・・・。
先生達も称賛してる。確かあの禁忌呪文、成功したらその日1日転ばなくなるしょぼいものだっけ。
こうして入学式は終わり、あたし達教師は職員室に集まった。
「いやー良い入学式だったねー」
サリバン理事長だけがテンションが高く、他の皆は曖昧な表情をしていた。特にカルエゴ先生なんてイラついてるのがまる分かりだ。
「あ、そうだカルエゴ先生、明日の使い魔召喚儀式で僕が作った説明セットを使ってね。自信作なんだー」
「・・・・・・分かりました」
サリバン理事長は自作の説明セットをカルエゴ先生に押し付けた。
カルエゴ先生嫌そう・・・。
「それと、莉々亜先生も明日の使い魔召喚の儀式にカルエゴ先生のサポートをしてあげてね」
「・・え?」
思わず声に出てしまった。
だって、明日はこの怖い先生と一緒にいるって事だよね・・!?あたしの精神もつ気がしない!
カルエゴ先生も驚き抗議する。
「理事長、新任の手など借りずとも私1人で・・」
「新任に仕事を教えるのも君の仕事だよー。これは理事長命令でーす。じゃ、そう言う事で明日よろしくねー」
しかしサリバン理事長は抗議を聞かず、スキップして「入間くーん♪」と呼びながら職員室を出ていった。
あたしは恐る恐るカルエゴ先生の顔を窺う。
不機嫌丸出しで理事長が出ていった扉を睨み、あたしを一瞥した後その場を後にした。
怖い・・・何で理事長あんな事言ったの・・・。(泣)
あたしの教員生活、どうなっちゃうのー・・・・・あっ、今の「初恋メモリー」っぽかったなぁ・・・。
この学校で(人間だってバレないように)何事もなく教員生活が送れるのか不安に狩られる初日であった。
余談で、入間君がアスモデウス君にジャーマンスープレックスをした写真が校内新聞に載っていた。
何があってああなったの?
2話へ続く