妄想小話集

☆アニメ「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」より(前回の続きっぽい?)




偶然水無怜奈の靴の裏に発信器と盗聴器が付いてしまい、それらがジン達に気付かれてしまった。

仕掛けたのが毛利小五郎と思い込み、小五郎の命が危ないと察知したコナン達も急ぎ探偵事務所に向かう。

その時ジンの声がコナンの耳に入ってきた。


「聞こえるか?毛利小五郎」

「(ジン!!)」

「動くなよ・・・お前の背中は完全に取った・・その背広に風穴を開ける前に聞きたい事がある・・・」

「(そうか、おっちゃん競馬をラジオで・・・)」


毛利探偵事務所が見え、コナンはサッカーボールを窓に蹴って小五郎をこちらに気付かせようと思案する・・・・・が、


「・・・どんな気分だ?」

「・・ぇ?」


突然セリフを変えたジンに思わず思案してた考えが消えた。


「イヤホン越しとはいえ、俺の声を直接聞いて・・・

どんな気分だ?」

「Σなっ!?///」


同じセリフを、今度は低く、艶かしく言った。

またそれが直接耳元に話されてるようで、思わずコナンの顔が赤くなる。

慌てて自分の口を押さえ、探偵事務所とは反対のビルの屋上、姿が見えないがそこにいるジンを睨む。


「(何勝手にアドリブ入れてんだあの野郎!!?)」

「今顔真っ赤だろ?俺の声を聞いただけで?ん?」

「(あの野郎!!ワザと言ってやがるな!?////)」

「体がピクピク震えてるぜ?」

「(んなわけあるかバーロ!!!見えてねーのに勝手なこと言ってんじゃねー!!!)」


本人は否定しているが、ジンの声が入り込む度コナンの体は無意識にピクピク震えていた。

ジンの言葉攻めは止まず、羞恥に堪えかねたコナンが体を前に折って膝に顔を埋めた。

そこへイヤホンから別の声が入ってきた。


「ちょっとジン!いい加減にしなさいよ!
貴方がこのシーンが気に入らないから撮り直したいって言うからわざわざこうやって付き合ってあげてるのよ」

「(ベルモット!助かった・・)」

「それに私だってシルバーブレットに言葉攻めしたいのよ!!!その盗聴器頂戴!!」

「(Σお前もかー!!?)」


さらにそこへ、


「お前ら、俺抜きでおもしろそうな事してるじゃないか。俺にもやらせろ」

「(Σ赤井さーーん!!?アンタそこに居たらダメだろ!!てかこの短時間でよく移動してこれたな!?車でも10分はかかるだろ!)」

「そこはあれだ。俺のドライブテクでスイスイ来たからだボウヤ」

「(Σなんで俺の心の声聞こえてんだ!!?)」


ギャーギャーとイヤホン越しでなくても丸聞こえな会話に、コナンはそっと眼鏡を外した。


「・・・コナン君・・・帰っていいかしら?」

「・・うん・・・いいよ」


結局、撮り直しは中止。

ウォッカ達がビルの屋上から撤収した後も3人はまだ続いていた。



終わり




後書き


イヤホン越しで感じてしまうコナン君を書いてみました。

前回の続きっぽいと書いておきながらそれらしき要素がちょっとだけしかなかったというね・・・。orz
4/14ページ
スキ