逃ゲテ。見ツケテ。



「見ツケタ。見ツケタ見ツケタ見ツケタ見ツケタ見ツケタ見ツケタ見ツケタ見ツケタ!
僕ノ可愛イ子供。ソノ瞳、ソノ顔、ソノ身体、タマラナイ・・。

欲シイナァ・・・欲シイナ欲シイナ欲シイナ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ!!!アノ子ハ僕ノモノダ!!!」



興奮したりうっとりしたり、自分勝手な事を言う生霊。

その目はコナンにしか見てなくて、女は眼中に無いのか近付いている事に気付いてない。


「何デ逃ゲルノカナ?何デ他ノ男ト一緒ニイルノカナ?
イケナイ子ダナァ。

・・オ仕置キガ、必要ダ」


バサァ

「ヒギャアアアアア!!!」


男の生霊が言い切る前に女は塩を殴り付けるように勢いよく撒いた。


「何バカなこと言ってんの?キモデブ野郎のくせに図々しいと言うかおこがましいんだよ。
アンタみたいな自分勝手なキモデブ野郎があんな可愛い子と一緒にいられると思ってるの?顔と体を鏡で見たことある?見たことあると言うならどの口が言えるわけ?ふざけるな。
大体ね、あの子にはあのイケメン3人と一緒にいる方がよっぽどお似合いなんだよ!萌えるんだよ!!こう、「お前は俺(達)が守ってやる」みたいな?そんな感じがハンパなくオイシイんだよ!ゴチです!
アンタと一緒にいてもまったく萌えないんだよむしろ気持ち悪さか殺気が湧くわ」


さっきまで無表情だったのに急にカッと目を見開き車(正確にはコナン達)を指すや力説しだした、と思いきやスッと目を細め軽蔑の眼差しで生霊に言い放った。


「ウルサイ!!サッキカラ何ナンダオ前ハ!?僕ノコナン君トノ逢瀬ヲ邪魔スル「誰がお前のだボケェ!!」

バサァ

「ヒギャアアアアア!!!」


またしても塩を叩きつけるように投げた。


「ホントふざけるなよ。エロ漫画の読みすぎとエロゲーのやりすぎなんじゃないの?
あの子はアンタのことなんてどうも思ってないんだよ、むしろ怖がってるのよ、いやむしろ嫌ってるのよ!
私としてはむしろあの3人の誰かが好きであってほしいんだよ!」


最後まったく関係無いことを言っているが、その前の言葉や塩が効いていて、怒りに満ちた生霊が襲い掛かろうとする。


「コノ・・・クソアマガァァァアア!!!」

「うるさい」

バサァ

「ヒギャアアアアアア!!!」


3度目の塩攻撃に生霊はその場に崩れるように座り込んだ。

女はカバンから1枚の呪符を取り出すと、バンッと生霊の額に貼り付けた。


「フギャアアアアアア!!!」

「在るべき場所へ帰れっ」


手首に数珠を嵌め、呪符を貼り付けた額を掌底で思いっきり打った。


バチンッ

「ギャアアアアア!!!」


生霊は断末魔を上げて、消えた。





今度こそ終わり
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