逃ゲテ。見ツケテ。



「・・・何とかならないのか?」

「Σッ!・・うーん・・・こっちの方は何とかなりますけど、アッチの方は・・・」

「アッチっていうとその男の生霊の事か?難しいのか?」

「元凶、というか本人をどうにかしませんと・・・」

「その男の特徴、他にはないのか?」

「そうですねぇ・・・ものすごいデブ以外で挙げるならキモくてオタクっぽくてニートぽくて汚そうでとにかく気持ち悪い・・・・エロ漫画で出てきそうな感じの奴でした。まぁ場所ならこの子が知ってるんじゃないですか?」


女がコナンの頭にポンッと手を乗せる。

途端、コナンと女の頭にある映像が流れ、苦しむように頭を抑え、怯えたり顰めたりする。


「うっ」

「ぐっ・・」

「お、おい?」

「どうした?」


赤井達が声をかけるが、2人はそれどころではなかった。








「やだっ!!やだっ!!」

「   ちゃん、あんまり暴れちゃいけないよ」

「いやぁ!!離してっ!!!」

バシッ

「・・・・・・   ちゃん」

「っ!(ビクッ)」

「言ったよね、オイタはいけないって。

悪い子には、お仕置きが必要だよねぇ・・」







「うわあああああ!!!」

「―――――ッ!!!」

「ボウヤ!?」

「ッ!?」

「コナン君!?」


コナンは叫び、女は座席のシートをギュウッと強く掴み耐えてた。

コナンの叫びに車を止め、3人共こちらを見る。

コナンは逃げるように暴れる。

そんなコナンを赤井が抱き締め、ジンと安室は声をかけて落ち着かせようとする。

女は苦しみつつ何とか上体を起こし、カバンの中からあるものを取り出しそれをコナンの口に持っていく。


「これを、飲んで」

「それは?」

「塩ですよ。まぁ気休め程度ですけど」


ひとつまみの塩をコナンの口の中に無理矢理入れた。

次第にコナンは落ち着きを取り戻し、暴れるのをやめた。


「ぁ・・・ボク、また・・・」

「・・・多分、取り憑いてる霊の恐怖がリンクしてるんでしょうね」

「だからコナン君、あの男の事を怯えていたのか・・・」

「恐らく。・・・!・・・バッドタイミングなのか、グッドタイミングなのか」


女が前方を向き、言葉を呟く。

女の視線の先に、男の生霊がそこに立っていた。

赤井や安室やジンも前を見るが何も見えず、コナンはギュッと赤井のジャケットを強く掴み怯える。




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