1日早い誕生日
この温もりが、ずっと僕の傍にあれば良いのに・・・。
▽1日早い誕生日▽
「安室さんの言う事をしっかり聞くのよ」
「はーい」
「それではコナン君を預からせて頂きます。明日には阿笠さんのお宅に送り届けますので」
「お願いします安室さん」
「いってきまーす」
安室と手を繋ぎ、見送る蘭に手を振ってコナンは安室と歩く。
笑顔で手を振っていたコナンが顔を正面に戻すとその笑顔をやめた。
「・・・安室さん」
「うん?」
「どうして急にボクを預かりたいだなんて言ってきたの?」
「ふふっ。なんでだろうね♪」
疑う視線を寄越すコナンに対し安室は楽しそうな顔をしてはぐらかしてきた。
警戒が解けないコナンはなされるがまま安室の車―白のRX-7―に乗り込む。
だがここでふと疑問を感じた。
「あれ?安室さん、この車ってあの時爆破しちゃったんじゃ・・・」
あの時とは、無人探査機「はくちょう」から切り離されたカプセルがなんとエッジ·オブ·オーシャンのカジノタワーに墜落しようとしてたのをコナンと安室が食い止めた時の事。
だがその犠牲(?)として安室の車―白のRX-7―が炎上、爆破してしまったのだ。
なのに今自分が乗ってる車は紛れもなく白のRX-7だ。
すると安室がにっこり笑みで「聞きたい?」と聞いてきた。
その笑みに「・・・やっぱりいい」と、何か聞いてはいけないような感じがしてコナンは断った。
車を走らせて数十分。マンションが見えてきた。
安室はそのマンションの駐車場に車を停め、ここが安室が暮らしてるマンションだと気付く。
「(高そうなマンション・・・。)
ここに住んでるの?」
「そうだよ。ここは『安室 透』の名義で住んでる所さ」
「(て事は本当の自宅はここじゃないのか)」
「あっ、ちなみにここに組織の情報は置いてないから」
「・・へぇーそうなんだー。 (チッ)」
黒ずくめの組織に関する情報を得られればと思っていたが見透かされ、心の中で舌打ちする。
そんなコナンの心情を察したのか安室はそれでも笑みを崩さずコナンを自分が住む部屋へと連れていく。
「さっ、どうぞ」
「お邪魔します」
部屋の中は必要最低限の物しか置かれていなかった。
「適当に寛いでていいからね」
「はーい」
背負ってたリュックを床に置き、棚に近付く。
特にこれといった目ぼしいものは無かったが、推理小説を見つける。
コナンはその本を取り出し、目を輝かせる。
「安室さん、この本読んでもいい?」
「ん?いいけど、難しい漢字が多いよ」
「平気だよ」
安室の許可を得るとコナンはその本を持ってソファに座り早速読み始めた。
「君はそんな難しい漢字さえも読めてしまうんだね」
「わっ!?」
本を夢中で読んでいたので背後に回った安室に気付かず、思わず声が出てしまった。
それも耳元に息を吹きかけるような近い距離で。
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▽1日早い誕生日▽
「安室さんの言う事をしっかり聞くのよ」
「はーい」
「それではコナン君を預からせて頂きます。明日には阿笠さんのお宅に送り届けますので」
「お願いします安室さん」
「いってきまーす」
安室と手を繋ぎ、見送る蘭に手を振ってコナンは安室と歩く。
笑顔で手を振っていたコナンが顔を正面に戻すとその笑顔をやめた。
「・・・安室さん」
「うん?」
「どうして急にボクを預かりたいだなんて言ってきたの?」
「ふふっ。なんでだろうね♪」
疑う視線を寄越すコナンに対し安室は楽しそうな顔をしてはぐらかしてきた。
警戒が解けないコナンはなされるがまま安室の車―白のRX-7―に乗り込む。
だがここでふと疑問を感じた。
「あれ?安室さん、この車ってあの時爆破しちゃったんじゃ・・・」
あの時とは、無人探査機「はくちょう」から切り離されたカプセルがなんとエッジ·オブ·オーシャンのカジノタワーに墜落しようとしてたのをコナンと安室が食い止めた時の事。
だがその犠牲(?)として安室の車―白のRX-7―が炎上、爆破してしまったのだ。
なのに今自分が乗ってる車は紛れもなく白のRX-7だ。
すると安室がにっこり笑みで「聞きたい?」と聞いてきた。
その笑みに「・・・やっぱりいい」と、何か聞いてはいけないような感じがしてコナンは断った。
車を走らせて数十分。マンションが見えてきた。
安室はそのマンションの駐車場に車を停め、ここが安室が暮らしてるマンションだと気付く。
「(高そうなマンション・・・。)
ここに住んでるの?」
「そうだよ。ここは『安室 透』の名義で住んでる所さ」
「(て事は本当の自宅はここじゃないのか)」
「あっ、ちなみにここに組織の情報は置いてないから」
「・・へぇーそうなんだー。 (チッ)」
黒ずくめの組織に関する情報を得られればと思っていたが見透かされ、心の中で舌打ちする。
そんなコナンの心情を察したのか安室はそれでも笑みを崩さずコナンを自分が住む部屋へと連れていく。
「さっ、どうぞ」
「お邪魔します」
部屋の中は必要最低限の物しか置かれていなかった。
「適当に寛いでていいからね」
「はーい」
背負ってたリュックを床に置き、棚に近付く。
特にこれといった目ぼしいものは無かったが、推理小説を見つける。
コナンはその本を取り出し、目を輝かせる。
「安室さん、この本読んでもいい?」
「ん?いいけど、難しい漢字が多いよ」
「平気だよ」
安室の許可を得るとコナンはその本を持ってソファに座り早速読み始めた。
「君はそんな難しい漢字さえも読めてしまうんだね」
「わっ!?」
本を夢中で読んでいたので背後に回った安室に気付かず、思わず声が出てしまった。
それも耳元に息を吹きかけるような近い距離で。
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