見て見られて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
男はレイを壁に押し付け、掴んでた方の手を壁に押さえつける。
男の行動にレイは男を睨み、怒りを露に低い声で口を開く。
「何しやがる?」
「お姉さん綺麗だねぇ・・・」
「はあ?」
「パーティが始まってからずっと見てたんだ。その黒髪、その赤い目、その容姿全てがまさに僕の理想だ」
いきなり語り出した男に頭おかしいんじゃないのかと言う視線を向けるが、気付いてない。
「ここなら誰も来ないし・・・ねぇ君、僕のものになら」
ガン!
「Σ―――!!!?ハウ・・!!!」
「寝惚けた事言ってんじゃねーぞオッサン」
「コ、コイツ・・・」
ジャキン
「え?」
「俺の妹に、何してやがる?」
レイに股間を蹴られ、痛い目に遭わせようとしたら大鋏を突き付けられ、地を這うような声色に恐る恐る顔を横に向ける。
怒り心頭のOVERが大鋏を片手で突き付けていた。
「OVER兄」
「え?OVER兄?妹?あれ?あれ!?まさか・・!!」
「消えろ。二度と俺の妹に近付くな」
「は、はぃいい!!」
OVERの恐怖にすっかり腰が抜けてしまった男は四つん這いでその場から逃げた。
その場にはレイとOVER2人だけとなる。
「レイ、大丈夫か?」
「ぁ、・・あぁ・・。何でこんな所にいるの?」
「お前があの男と一緒に出てくのを見たんだよ」
「・・・!」
「ほら、もうすぐパーティー終わるからそれまで俺の傍にいろ。また絡まれたりしたら鬱陶しいだろ」
「・・・うん。
(俺が見てたように、OVER兄も俺を見てたのか・・・。それも心配して・・・)」
離れないように手を握られ、恥ずかしく思いつつも心配してくれた事、助けてくれた事の嬉しさが大きかった。
「OVER兄、女に囲まれて嬉しかったか?」
「鬱陶しかった。けどお前が追い払ってくれたおかげで助かった。ありがとな」
「・・・・俺の方こそありがと。・・・・・・・・・ごめん」
「あ?何で謝ってんだ?」
「何でもねーよ」
不思議がるOVERに笑顔で誤魔化す。
苛つきはいつの間にか無くなっていた。
END