見て見られて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
レイは後ろに振り向くと何か言いたそうな兄の足を踏みつけた。
「Σイッ!?」
「お客様、あまり鼻の下を伸ばしてるとみっともないぞ」
「ああ?誰が鼻の下伸ばすかよ!?」
「あっそ。ハメ外しすぎて変な気を起こさないように」
「おい待て!」
わざと嫌味っぽく言ってその場を去って行く。
OVERが何か言っているが無視した。
「ったく。・・・何でこんなにイライラしてんだ・・?」
「レイちゃーん!」
「Σあぶねっ!テメ、ギガ!抱き付くな!!」
ドゴ!
「ゴフッ!?」
正装を崩した格好をしたギガに容赦無く肘打ちを繰り出す。
「ひ、酷いじゃんレイちゃん・・・まさかこんな場でも攻撃するなんて・・・」
「テメェが抱き付くから悪いんだろがっ」
「・・・・・レイちゃん機嫌悪いじゃん。何があったじゃん?」
「何でもねーよ芸術馬鹿」
「ほら悪いじゃん!!てかせめて帝王付けてほしいじゃん!!」
「悪口は良いのか?」
「あっ、ハレクラニ」
2人が話していると高級スーツを着こなしたハレクラニがやって来た。
「ギガ、今のレイには近寄らない方が良い。先程までOVERは下級とは言え女に囲まれていたのでな。それでヤキモチしてるんだ」
「あーなるほど。お兄ちゃんが取られそうでイライラしてたんじゃん?レイちゃんブラコンの節があるじゃΣギャァ!!」
ギガが言い切る前に横腹にレイの正拳突きが決まった。
「誰がブラコンだ?ああ?それとハレクラニ、俺は別にヤキモチなんて妬いてねぇ。まったく・・・じゃあな」
「あっ、レイちゃん」
「ギガ、またレイの攻撃を受けたいのか?」
「・・・嫌じゃん・・・」
「だろ?それにその辺にしとかないと今度はシスコンの攻撃が来るぞ」
視線をギガから横にずらす。
こちらを睨むように見てた男がフイッと反らした。
「まったく。何でこう似なくては良い所は似るんだが。つくづく思い知らされるな」
空になったグラスを片付けていたレイに、1人の男性が近付いてきた。
「あの、すみません」
「あ?・・何でしょうか?」
「少し気分が悪くなってしまって・・・部屋に案内しても良いですか?」
帝国の者ではないその客に流石に素で対応するわけにもいかず、言葉を改めて対応する。
気分が悪いと言うわりには顔色が悪いようには見えない。
その男性客を不審がるも部屋に案内する為ホールから男性客と共に出る。
長い廊下を2人は無言で歩いてく。
「お客様、気分が優れないのでしたら薬を持ってきます・・」
よ、とレイが言い切る前に突然男に手首を強く掴まれ、角を曲がり、薄暗い所まで連れてかれた。
.