スケートで滑ろう!
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「ドジじゃん」
「え、あっ、ギ、ギガ・・・」
体全体を抱き抱えるように支えてくれたのはギガだ。
「何でここに?」
「んー?久しぶりにスケートでもしようと思ってな。サイバー都市にもあるけどたまには遠出でもいいかなと思って」
「1人で?」
「誘ったんだけどみんな忙しいとか言って誰も来てくれなくて・・・まったくつれない奴らじゃん」
「(それが普通なんじゃ・・・)」
「名無しちゃんこそ1人?」
「いえ・・・友達と来たんだけど上手く滑れなくて・・・。暫く1人で練習をしようと思って・・・」
「ふーん」
ジーと見てくるギガの視線に名無しは嫌な予感を覚った。
「じゃあ私はこれで・・・」
「待つじゃん」
早々に立ち去った方がいい、そう思い至った名無しの逃避行は失敗に終わった。
手を捕まれ、ギギギと後ろに振り向く。
視界に入ったのはギガの満面の笑みだ。
「ナ、何デショウカ・・?」
「つまり今1人って事っしょ?だったら一緒に滑るじゃん♪ 俺様スケート上手いから練習にも付き合うじゃん」
「いえ結構・・」
「んじゃレッツトラーイ!」
「キャアアアーー!!」
話も聞かずギガは嬉々と名無しの手を取り滑り出した。
さっきまでゆっくり滑っていたので急にスピードが上がった事に名無しは怖くなった。
「ちょ、待って待って!ギガ、もっとゆっくり!」
「平気じゃーん!こういうのは勢いが大事じゃん。これさえ乗り越えれば後は怖いもの無しじゃん」
「そういう問題!?」
スイスイと人の間を縫っていくように滑っていくギガと名無し。
初めは怖かったがだんだん慣れてきた名無しも、緊張が解け、今はギガに身を任せてリング内を滑っていく。
ギガは名無しの両手を取り、後ろに向きながら滑っていく。
「そーそー。名無しちゃん上手じゃん!」
「あ、ありがとぅ」
「んじゃもっとスピード上げてみようじゃん!」
「いやそれはいい・・・キャアアアーー!!」
こうしてギガと名無しは閉館時間まで手を繋いだまま滑っていたそうだ。
そして最後まで友達は名無しの前に現れなかった。
理由を訊いたら、
「邪魔をしちゃ悪いと思ったから♪」
だそうだ。
END
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