旧·過去拍手文
なんやかんやで校舎の中に入り(コナンを下ろして)コナンとジンは真っ暗な廊下を歩き、職員室に向かった。
なぜ職員室に向かっているのかというとジンの忘れ物が理科室にあるらしく、理科室は必要がないときは鍵がかかっているのだ。
なので理科室の鍵を取りに職員室に向かっているのだ。
本当はこの話を聞かされた瞬間コナンはここで別れようとしたがまたジンに抱っこされる恐れがあったので黙ってジンと行動を共にする。
「そういえば、お前は何を忘れ物したんだ?」
突然のジンの質問にコナンは少し間を置き、話す。
「あ、いえ、実は教室に発売した推理小説の本を机の中に置いてきてしまって、その続きがどうしても気になって、それで・・・」
「ふーん・・・
Σ!」
「?先生?」
突然立ち止まってしまったジンに声をかけ、ジンの先の視線、前を見ると、そこにはボゥと光るものがあった。
更にコツコツと足音も聞こえる。
その足音は光と共にだんだんコナンたちに近付いている。
ジンはコナンの前に立ち、光に睨み付ける。
そしてだんだん近付いて来るうちに影が見えた。
そしてコナンたちの前に現れたのは・・・
「・・・お前、こんな時間に何をしてる?」
「あっ赤井秀一!?」
現れたのはジンと同じ帝丹小学校に勤めている目の下の濃い隈と常に被っているニット帽がトレードマークの国語担当の赤井秀一であった。
「あっ赤井先生・・・」
「ん?ボウヤじゃないか。
どうしてボウヤもここに・・・まさかこのセクハラ教師に無理矢理連れてこられたんじゃ・・・」
「誰がセクハラ教師だっ!?
それに無理矢理連れてきたんじゃねぇ!」
「そうなのか?ボウヤ?」
「う、うん、まぁ・・・」
半分当たってるかな。
そっと心の中で呟くコナン。
「大体お前こそ何をしてる?紛らわしい事しやがって」
「ほら、見回りの公務員の人が体調崩して休むから暫くの間教師が順番に夜の学校を見回るようにって職員会議で話されただろ。
で、今日は俺の番だからこうやって見回っていたんだが、なんだ、ビビったか?」
「だっ、誰がっ!?」
今にも掴みかかろうとするジンに慌てて止めに入るコナン。
この二人はとても仲が悪い。
何故かうまが合わなく、生徒の前だろうがしょっちゅう喧嘩をするほど仲が悪いのだ。(さすがに生徒の前で殴り合いはまずいので口喧嘩。)
更に、二人がお気に入りの人物が同じ人物な為、尚更仲が悪い。
「ところで、二人は何しにここに来たんだ?」
「ちょっ、ちょっと忘れ物を取りに・・・」
ジンではまた突っかかろうとすると思い、コナンが答えた。
「そうか。じゃあボウヤ一緒に行こうか。
夜の学校に危ない教師と二人っきりでいるより俺と一緒にいた方が良いだろう」
「おい、その危ない教師って俺のことか?」
「他に誰がいる?」
「ふざけんな。テメェなんかと江戸川を一緒にさせたらそれこそ危ねぇわ。
忘れ物は俺と江戸川で取りに行くからお前は学校を見回ってろ。そして永久にさ迷ってろ」
「いやいや、俺がボウヤの忘れ物を一緒に取りに行くからお前は自分の忘れ物を取りに行ってろ。んでもってその教室に永久に閉じ込まれろ」
どちらも譲らない毒舌に、コナンが終止符を打った。
「あ、あの~・・・だったら三人で一緒に行動するっていうのはどうですか?」
ホントはバラバラで行動をしたらどうか言おうとすると「お前を一人で行かせるわけにはいかない」と二人同時で言い終わりそうにないだろうと思い、三人で行動するのはどうか提案をする。
しかし、
「「こんなやつと一緒にいたくない」」
と、口を揃えて答えた。
しかし、
「・・・だめ?」
と首を傾げ上目遣い(無自覚)で二人を見上げると、
「「・・・わかった/////」」
と顔を赤くして承諾した。
こうして三人はコナンを真ん中に挟んで職員室に向かった。
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