旧·過去拍手文
「ねーねーマルコおじさーん、アレやってよー」
「だめだ」
「だってー、前やってくれたじゃーん」
「アレは緊急事態だったから仕方無くやったんだよい」
「いいじゃんいいじゃ~ん」
「おいコラ、重いよい」
マルコの背中に登りしがみつくしんのすけ。
そんな二人の光景に近くを通りかかったエースが訊く。
「どうしたんだ?二人共」
「あぁ、しんのすけが空飛びたいって朝から言ってんだ」
「だってマルコおじさん腕が羽になって空飛ぶことができるんだよ。
オラと同じ部屋でねておきながらひみつを作るなんて、いけすー」
「気色悪いこと言うなよい。それに生け簀じゃなくていけずだろい?」
「良いじゃねぇか。子供にとって空を飛ぶことは夢の1つなんだから。
なっ、しんのすけ」
「ううん。オラアクション仮面になるかきれいなお姉さんに囲まれるかななこお姉さんと結婚することが夢だから」
「・・・あっそ・・・」
否定されたことで若干落ち込むエース。
そんなエースに同情しつつ、マルコはしんのすけにどう諦めさせるか考える。
そこへジョズがやって来た。
「どうしたんだ?エース、マルコ」
「あぁ、実はしんのすけが空を飛びたいって」
「いいじゃねぇかそれぐらい」
「いやいや、もし万が一のことがあったらどうすんだよい」
「だったら俺に良い考えがあるぞ」
「?」
数分後―――
「おおぉ~~~!!!すごいすご~い!!」
「コラしんのすけっ!!暴れんなよい!!落っこちたらどうするんだ!?」
只今籠に入ったしんのすけを能力発動(鳥型)したマルコが爪で掴んで空を飛行中。
「それにしてもマルコおじさん鳥さんだったんだね。なんで人間の姿になったの?」
「いや逆だから。
・・・まっ、いいか」
「マルコおじさんもっと高く~~」
「わかったわかった。だからその暴れるなよい」
「おーマルコが空飛んでる」
「あれ?しんのすけは?」
「マルコと一緒に飛んでる」
「おい大丈夫なのか?背中に乗ったら燃えるんじゃないか?」
「いや、籠に入れて爪で持って飛んでる」
「あぁそういうこと」
今日も白ひげ海賊団は平和だった。
しかしその生活も終わりを告げようとしていた。
終わり
後書き
「迷子とお姉さんと時々おじいちゃん?」で空を飛んだしんのすけが再び飛びたいとマルコに頼み込むお話でした。
次回はいよいよ最終回。の予定です。まだどういう風に迎えるかは考えてませんけど。←
それでは!