旧·過去拍手文



マルコとしんのすけは大浴場へと向かっていた。


大浴場に入る前に“男湯”と“女湯”ヘと別れている。


そして2人は―――いや、しんのすけは自然といった感じで“女湯”の暖簾をくぐろうとした。


が、そこはやはりマルコによって止められた。



「コラ。お前は明らかにこっちだろい」


「あ~~ん」



“女湯”の方に手を伸ばしながらしんのすけは“男湯”の暖簾をマルコに引っ張られながらくぐった。



「は~~~~。男のむさ苦しい裸を見てもなんもうれしくないぞ」


「むさ苦しいは余計だよい」



大きな溜め息を吐き悲しむしんのすけにマルコは叱咤する。



「おっ!お前等も来てたのか」


「ん?あぁ、サッチかよい」


「ん?」



2人に声をかけてきたのは四番隊隊長のサッチ。



「この人だれ?」


「コイツはサッチって言ってな、お前の飯を作った奴だよい」


「え~~~~~~~!?あのフランスパンのおじさんが~?」


「オイコラ、誰がフランスパンだ?そしておじさんじゃねえ」


「確かにフランスパンでおじさんかもしれねぇが、飯は美味しかっただろい?」


「お前も乗ってんじゃねぇよマルコ!!!」


サッチに指を指してあからさまに嫌な顔をするしんのすけとそれに乗るマルコにサッチは抗議した。


ギャーギャーと小競り合い(サッチの一方的な言い合い)をした後3人は服を脱ぎ、大浴場へと入っていった。



「ところでボウズ、確かしんのすけと言ったか?
俺のことはサッチお兄さんと呼んでいいぜ」



自分に親指を指してキラン☆と歯を見せて自己紹介をするサッチ。


しかし



「・・・自分でお兄さんって言ってるけど、あの人いくつなの?(コソコソ)」


「しんのすけ、相手にするなよい。普通におじさんって呼べばいいよい(コソコソ)」


「お前等、小声で言ってるつもりかもしれないが聞こえてんぞ」



少し怒り気味のサッチをスルーし、マルコとしんのすけは体をさっさと洗い、お風呂に入った。



「はぁああ~~~~・・・・なんか今日はドッと疲れたよい。

・・・・・ん?しんのすけ?」



隣にいる筈のしんのすけの姿が見えずキョロキョロするマルコ。


まさか溺れたのでは、と心配になり水面の方に目を向ける。


すると、そこから桃が現れた。


いや、正確に言えばお尻が現れた。


そしてそのお尻は左右引っ込めたり出したりを繰り返しながら泳ぎ出した。


まさかと思いマルコはお尻を、いや、潜ってる体を引き上げた。


そして案の定それはつい先程自分が一瞬心配になった人物だった。



「・・・何してんだよい・・・?」


「どう?オラの桃尻潜水艦」


「・・・頼むから大人しくしてろよい」



笑いながら問いかけてくる子供の分からない行動にさらに疲れが増したような。


そんなマルコにサッチが寄って来た。



「大変だなマルコ。子供のお守りは」


「だったら変われよい」


「あっ、それは勘弁。

それに任されたのはマルコ、お前なんだぜ。しっかり面倒見なきゃ」


「(・・・コイツ、面白がってるなよい)」



実際途中からニヤニヤするサッチにマルコの眉間に皺が寄った。


これからこんな毎日が続くとなると先が思いやられるな、と思うマルコなのであった。



「おいしんのすけ、さっきのアレ、面白かったな。
もう一回やってみせてくれ」


「うんいいよ。サッチおじさんもやってみる?」


「だから!おじさんじゃなくてお兄さん!

でも面白そうだな。俺もやってみ…「やめろよいいい大人が」




終わり☆




後書き



久々に更新したのがコレ!?


お風呂ではサッチと決めていましたので出しちゃいました!


サッチは「おじさん」と認めたくないがため「お兄さん」と呼ばしそうです。(多分)



マルコ隊長は今回もお疲れ気味。



お次は誰が出て何をするのか?



次回もお楽しみに!(誰も待ってないって。)
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